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『マトリックス レボリューションズ』はアメリカでは9月あたりからすでに大きな話題になっていました。
映画自体の前評判もさることながら、政治討論会やプライム・タイムのニュースでもThe Matrixという言葉をいったい何度聞いたことか!
英語圏の政治評論家たちは、ブッシュ政権下のアメリカをよくジョージ・オーウェルの「1984」と『マトリックス』に例えていますが、オーウェルの小説を知らな人が多いアメリカでは、マトリックスに例えられることが本当に多い。
そもそも不当な手段でブッシュが大統領になったこと自体が、シュールリアルだったわけですが、『マトリックス』とブッシュ政権にはこれ以外にも不気味なほど類似点が多いのです。
まず、機械が人間を燃料源として奴隷化している点は、ブッシュ政権が9割以上のアメリカ人から税金を搾取してることに似てます。
人間をおとなしく眠らせるためにマトリックスという虚構の世界を与えて人間の脳や心を満足させておくことは、FOX(テレビ局)やClear
Channel(全米の4割をカヴァーするテレビ、ラジオ局)、Washington Times(新聞)などの極右のメディアを通してブッシュ政権が流すプロパガンダを、多くのアメリカ人が信じ込んでしまっている様子にそっくり。
機械に対抗しているザイオンの住人に有色人種が多い点も、アンチ・ブッシュ派のほとんどが非WASPであることに酷似しています。
さらに、ブッシュ政権が提案しているスパイ法案、Multistate Anti-Terrorism Information
Exchange(FBIや警察が捜査令状なしにどんな個人情報でも簡単に入手できるようにする法案)のニックネームがThe
Matrixというんですから、こりゃもう政治評論家がブッシュ政権を『マトリックス』にたとえるのは当然の成り行きでしょう。
この甲斐あって、アメリカでは政治番組を見る中高年層までもが『マトリックス』に興味を持ったので、この映画はターゲット・オーディエンス以外の人たちにもウケたんですよね。
映画のキャッチコピー「Everything that has a beginning has an end.(始まりがあるものにはすべて終わりがある)」を引用して来年の大統領選でのブッシュの落選を予言したり、9人の民主党候補の中から選ばれる人のことをthe
Oneと言ってみたり、『マトリックス』は政治評論家のボキャブラリーにも大きな影響を与えた映画なのです。
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