『ゴッドファーザー』は公開から30年以上たった今でもまったく人気が衰えていない名作です。
3年前にDVD化されたとき、映画評論家が人気の秘訣を分析してこう言っていました。
「まず、原作が良かった。そして役者がそろっていた。さらに、実生活に引用できる台詞が満載だったので、映画の公開が終わった後も名台詞がアメリカの日常会話の中に定着して、常にリマインダーとしてこの映画のすばらしさを思い出させてくれている」
実際、『ゴッドファーザー』は名言の宝庫で、“孫子の兵法の20世紀版”とまで言われているほどなので、アメリカで今でもよく引用される『ゴッドファーザー』の台詞をいくつかご紹介しましょう。
まず、make an offer someone can't refuse「断り切れないオファーをする」。
マイケルは、父親のドン・コルレオーネが相手が断れないオファーをした、と言った後に、「相手の頭に銃をつきつけて、契約書にそいつの脳ミソのシミがつくかサインが載るかどっちかになると脅した」と説明しています。
だから、make an offer someone can't refuseは「脅して絶対にノーと言わせないような申し出をする」、という意味なんですけど、日常会話では「相手にとっても非常においしい内容にして、ノーとは言い難いオファーをする」という意味でもよく使われます。
次に、go to the mattresses「戦う、戦を始める」。これは、マフィアが銃撃戦を始めるとき自宅から離れた所にマットレスを持って行って、そこで寝泊まりをしたことから生まれた表現です。
『ユー・ガット・メール』でもトム・ハンクス扮するジョー・フォックスがこの表現を使っていますよね。
It's not personal. It's strictly business.「個人的感情は関係ない。厳密にビジネス上のことだ」も、部下をクビにするときとか、商売相手との関係を絶つときなどによく使われます。
アメリカには『ゴッドファーザー』のハイライトを一人数役で演じるコメディアンとか、『ゴッドファーザー』のキャラクターのみのモノマネ芸人などが何人かいて、それだけで食べていけるほどのクライアント(主に大企業のコンヴェンション)がついています。また、大ヒットTV番組「ザ・ソプラノズ」でも『ゴッドファーザー』のキャラクターのものまねがよく出てくるので、『ゴッドファーザー』はまさにアメリカのポップ・カルチャーの一部なのです。
ちなみに、『ゴッドファーザー』のDVDには、おまけとしてソプラノ・ファミリーが『ゴッドファーザー』のDVDを見ているシーンが入っているので、コッポラ監督はものまねされることをうれしく思っているのでしょう。
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