翻訳家が選ぶ洋書この1冊

翻訳家の宮脇孝雄さんが、英米の未翻訳の原文の一部を抜粋、翻訳して、解説しながら幅広いジャンルの本を紹介していきます。

※「翻訳家が選ぶ洋書この1冊」は、『月刊アルコムワールド』(旧『マガジンアルク』)の人気コラム This Month's Masterpiece (「今月のマスターピース」)からの転載であり、内容は掲載時のものです。
本連載は同誌2012年3月号掲載分をもって終了いたしました。長い間ご愛読ありがとうございました。

今月の洋書この1冊
The Greek Anthology 最終回

文明の源の国、ギリシアの古人が
詠んだ詩を楽しむ
 10/25 Up

 

BACKNUMBER  
           
The Secret Garden
児童文学史上初、「不健康な」
ヒロインが自己を回復する物語
The Lion, the Witch, and the Wardrobe
「ナルニア国ものがたり」の
幕開け 
Love Story
映画『ある愛の詩』の原作は
気の利いた文章の宝庫
The Borrowers
推理小説の親戚の
児童向けファンタジー
Have His Carcase
「微妙な関係」の二人の
楽しいやり取り 
The Egyptian Cross Mystery
今読み返しても興奮する
クィーン探偵の名推理
Phantom Lady
孤独が滲み出る
サスペンスの名作
The Graduate
簡単な英語で、
話し手の心理を描く
A Kiss before Dying
小説としても秀逸な仕掛け満載のミステリ
True Grit
西部開拓時代の女の子版『ライ麦畑』
The Illustrated Man
二十一世紀の詩情をたたえた
終末感
The Voyage of the Space Beagle
現代SF御三家の一人による
滅びの美学
The Narrative of Arthur Gordon Pym of Nantucket
現代の作家に影響を与える
短篇作家の唯一の長篇
Moby-Dick
鯨関係の雑学満載、
博覧強記の物語
Other Voices, Other Rooms
怪奇の世界を描く
デビュー長篇
To Kill a Mockingbird
二十世紀を代表する
傑作小説
The Mad Hatter Mystery
ユーモラスで機知に富んだ
探偵小説の名作
The Glass Key
徹底した客観描写で記される
大不況時代のアメリカ
Daisy Miller
ヨーロッパ社交界を
舞台に描かれる「哀れ」
Mary Poppins
古き良き時代のロンドンの
雰囲気を真空パック
The A Clockwork Orange
未来の俗語で言葉遊びを楽しむ
多才な作家の代表作
The Glass Menagerie
強いイメージを残す記憶劇
Rosemary's Baby
表現・文体に工夫の施された
再読三読に耐えるホラー小説
The Nine Mile Walk
ユダヤ系作家の端正なミステリ短篇集
The Magic Barrel
リアリズムと寓話が見事に融合した
ユダヤ系作家の短篇集
Welcome to the Monkey House
ユーモアとヒューマニズムに満ちた
バラエティー豊かな作風の短篇集
Do Androids Dream of Electric Sheep?
言わずと知れた名邦題、
SFの代表作
The Loneliness of the Long-Distance Runner
「抵抗」をテーマにイギリス流の
ユーモアを感じさせる短篇集
Nine Stories
年齢にかかわらず楽しめる
新鮮さが魅力の短篇集
Portrait of Jennie
感傷的な素材を巧みに扱う
ニューヨークを舞台とした恋愛小説
Collected Poems of Edna St. Vincent Millay
読んで面白い、ニューヨークの
ボヘミアンによる古典詩集
The Crystal World
環境に適応する人間を描く
「新しいSF」の傑作
A High Wind in Jamaica
具体的な描写を積み重ねて表現する
児童文学の傑作「裏バージョン」
Swallows and Amazons
一夏の冒険を描く英国児童文学の代表作
The Door into Summer
未来として描かれる西暦2000年
Goldfinger
絶妙の空気感を持つ冒険小説
Of Mice and Men
自然描写の優れた古典的悲劇
A Christmas Carol
ディケンズが再発明したクリスマス
Light in August
巧みに語られる過剰な物語
Up at the Villa
時代背景が映し出されたメロドラマ
Good-bye, Mr. Chips
なぜか懐かしい、元教師の回想録
The Millstone
今も面白く読める60年代の風俗小説
The Mysterious Affair at Styles
戦下の風俗を描く女王のデビュー作
Decline and Fall
天才作家による抱腹絶倒の冒険譚
The Bridge of San Luis Rey
死者と生者をつなぐ橋
The End of the Affair
情事が終わって、愛が始まる
The Good Soldier
知らぬは語り手ばかりなり……
The Prussian Officer and Other Stories
謎解きの魅力を持つ永遠の問題作
Farewell, My Lovely
卓抜な描写を楽しむハードボイルドの名品
A Moveable Feast
かつての文学青年のバイブル
Inspector Imanishi Investigates
松本清張作『砂の器』英語版で翻訳の楽しみを味わう
The Stories of Breece D'J Pancake
読まないのはもったいない地方に根づいた小説
12 Books That Changed the World
イギリス人たちが書いた本が世界を変えた!?
City of Cities : The British of Modern London
現代都市に生まれ変わるロンドンの姿を活写
Wrong about Japan
作家とアニメ好き息子のオタク文化探訪の旅
Fragile Things
幻想小説の名手による詩的で繊細な味わいの短編集
Port Out, Starboard Home
探偵小説のように楽しい語源「根掘り葉掘り」本
The Sam Pig Storybook
イギリスの隠れた名作童話「子ぶたのサム」シリーズ
Akenfield
聞き書きで伝える あるイギリスの村の肖像
Supernatural
『神々の指紋』の著者が体を張って人類の文明の謎を追う
Almost No Memory
女性作家の超短篇に日本の古典文学を見たり
Cracks in My Foundation
イキのいい英語のお勉強にもなる“旬の人”のエッセイ集
The Terror and Other Stories
大ホラー作家の枯れた味わいが楽しめる短篇集
The Ladies of Llangollen
奇人好きのイギリス人に大人気 “友情”で結ばれた2人の貴婦人
The Scandals of Translation
ついつい手が出る「翻訳スキャンダル」本
Sailing to Byzantium
20年たってもいまだ斬新 詩的な幻想SFの傑作
Nowhere Near Milkwood
ウェールズの幻想作家のシュールな世界に酔う
How I Live Now
今も昔もみずみずしい魅力の「15歳少女小説」
New and Collected Poems
暗号解読ゲームの妙味も? たまには現代詩を読んでみる
Beowulf
いにしえの冒険ファンタジーが現代英語訳でよみがえる
Alone with the Horrors
切れ味鋭い文章で忍び寄る恐怖を味わう
Goth Chic--A Connoisseur's Guide to Dark Culture
ゴスロリ少女のルーツもわかる まじめなゴス研究書
The Midnight Disease
人はなぜ書くのか、あるいはなぜ書けないかを医学的に考察
The Shadow at the Bottom of the World
カルト的ホラー作家の旧作短篇集 読んだ見返りは大きいかも
The Iris Deception
ロス・マクドナルド研究者が実作した逸品ミステリ
Mr. Beluncle
格調高くてユーモラスなイギリスのオヤジ小説
The New York City Cab Driver's Book of Dirty Jokes
頭の体操にもなる? ちょっとエッチなジョーク集
Get Your Tongue Out of My Mouth, I'm Kissing You Good-Bye!
女の読者も男の読者もついている珍しい女性コラムニスト
Between Boyfriends Book
あの人気TVドラマの脚本家がユーモラスにつづった女の本音
The Sucker's Kiss
イギリスの大物映画監督が書いた裏社会を生きる少年の成長記
My Name is Sei Shonagon
トンデモ系にあらず ミステリアスな味わいの“日本小説”
The Art of Travel
旅先での“哲学的”考察をまとめたとってもfunnyな長編エッセイ
The Line of Beauty
さすがブッカー賞!イギリス小説の王道を行く傑作
1,000 Places to See Before You Die
想像の旅のお供に、実用ガイドに、そして占い本(?)にも!
The Collector of Hearts
アメリカン・ゴシック好きにはたまらないオーツの短編集
French Lessons
なぜかナチス協力者を好きになるユダヤ人文学者の精神的自叙伝
Piano Music for Four Hands
渋い魅力のフランス文学を晩秋に英語で味わう
The New Soy Cookbook
話題の食材「テンぺ」も登場『新・大豆料理読本』
The Island of Lost Maps
犯罪者も続々。知られざる古地図フェチの世界
The War Against Cliche
英文学のミック・ジャガーが書いた達者でエレガントな悪口評論集
The Reading Group
本のガイドブックにも。"読書会"が舞台の小説
The Cat Mummy
元女流ミステリ作家が書いたひと味違う児童文学
The Collected Stories of Joseph Conrad
有名な巨匠の作品を食わず嫌いじゃもったいない
The King's English
笑いと皮肉のスパイスたっぷり 作家が書いた英語うんちく本
Bread & Wine: An Erotic Tale of New York
おきて破りのハードな愛の世界を描いた「絵入り小説」
The Go-Between
晩秋にしみじみ読む大人の恋を覗く少年の話
The Stories of Erskine Caldwell
貧乏白人オンパレード話の奥底に潜むもの
Big Night Out
能天気で実用的で多彩でおまけに志の高いパーティ本
Ship Fever
山本周五郎、黒澤明の「赤ひげ」をほうふつさせる時代小説
The Shell Collector
「短編小説はもうやめた」という人へ
The Year's Best Fantasy & Horror:Fifteenth Annual Collection
アメリカ文学界の厚さがわかる「年間傑作選」
Magic Terror
「生き方小説」なんかにない文学の凄味
The World We Have Lost
「貴族に私生児はつきもの」はウソ?画期的なイギリス社会史の本
The Start of the End of It All
想像力の鍛練のために存在する傑作短編集
Mervyn Peake: Two Lives
20世紀の最高峰ファンタジーの作者を妻と息子が追想
The Map that Changed the World
悲劇にめげず、世界初の地質図を作ったビクトリア時代の知られざる偉人
Britain
あなたもイギリスについて一席ぶてる英国読本の決定版
Roanoke
「消えた植民地を探せ!」英国史の謎に迫ったノンフィクション・ミステリー
Sleep No More
"20世紀産業関連"のお化けを描いた奇妙な味の短編集
The Collected Stories of Arthur C. Clarke
夏休みはこの一冊で。SF界の大御所の全短編が読める本
Born under the Sign of Jazz
ノルウェー女性がつづったジャズの巨人たちの素顔
The Ruby in the Smoke
「お子さまランチ」と馬鹿にするなかれ 児童小説の逸品
The Riddle and the Knight
中世のベストセラー作家は本当にただの「ほら吹き」だった?
Just an Ordinary Day
温故知新? 心理的グロテスクを描く名手の短編集
The Hill Bachelors
自信をもってお薦めします イギリス文壇最高の作家
Warhol's Prophecy
一駅一章! 「電車内読書」に最適のイギリス発サイコスリラー
Mozart
フロイト通の歴史学者が書いた天才モーツァルトの伝記
The Bell Witch
西部開拓時代が舞台のポルターガイスト話
Personal Impressions
原語で読めば怖くない? 二十世紀型大知識人の名文集
Love in Vein II
吸血鬼小説を「エロチック」に「進化」させた異色短編集
The Complete History of Jack the Ripper
世界一有名な殺人鬼のすべてがわかる本
The Scent of Dried Roses
安っぽい感動ブームを吹き飛ばすこれぞ真の「壮絶人生」もの
The Purple Cloud
当たって砕けろ!? 吐き気を催すほど難解な文章の哲学SF