Presented by 翻訳事典シリーズ
解説 宮野準治
  英文契約書翻訳講座  

 

 

[Step2]条項を分析しよう(修飾関係をとらえる)

英文契約書の条項を的確に訳すもう一つの方法は、条項に区切り(スラッシュ「/」)を置くことです。骨格部分を除いた修飾する語句(名詞)の直後にスラッシュを置いて、語句のまとまりごとに訳すのです。それによって、英文契約書翻訳で一番難しいといわれている修飾・被修飾の関係を浮き彫りにすることができます。

 
 
 
練習1
前記の条項を今度はスラッシュで区切って訳してみましょう。

(1) Licenser hereby grants to Licensee the rights and licenses / (2) to use, manufacture, distribute and sell Licensed Products / (3) in Japan / (4) subject to the terms and conditions hereof.

(1) ライセンサーはライセンシーに対し、〜の権利およびライセンスを供与する
(2) ライセンス製品を使用、製造および流通・販売する
(3) 日本国において
(4) 本契約の条件に従い

 
 
  スラッシュを置くことで to useからthe Licensed Products までが、the rights and licenses を修飾することが分かります。in Japan は to use〜and sell Licensed Products を修飾していることも分かります。また、このような方法をとれば訳文を作成するときに一番気をつけなければならない権利・義務にズレが生じることもありません。(4)のような条件は主語の前にもってくると訳文がスムーズになります。このような方法で訳文ができるので英文契約書が「作業」と言われるゆえんです。  
 
 
改訳例1
本契約の条件に従い、ライセンサーはライセンシーに対し、日本国において本製品を使用、製造および流通・販売する権利およびライセンスを供与する。
 
 
  これでお分かりのように、一見複雑に見える条項もこの作業方法をとれば的確な訳文ができます。  
 
英文契約書翻訳講座トップへ

オンライン翻訳学校 トップへ ←前のページへ     次のページへ→