監修 松澤喜好


第35話:紹介する(introduce)と教育(education


「導く」のイメージを持つ語根 "ducere"

学生:友達に外国人の知り合いを紹介されました。もっと英語を勉強しなくちゃいけませんね。

松澤:それはよい刺激になりましたね。自己紹介はちゃんとできましたか。

学生:Let me introduce myself. までは言えたけど、その先が出てきませんでした。introduce ってもともとどんな意味だったんだろう。

松澤:introduce は "ducere(導く)" から来ています。intro は「内側に」という意味です。「群れを内側に導く」がもとの意味です。それを人間に当てはめたのです。duct とスペリングする場合が多いので、通風管や水道管の duct で覚えてください。

学生:管のことですか。

松澤:管がいちばん端的にイメージを表しています。duct は「導くためのもの」という意味です。今では、太いパイプのイメージです。ローマ時代では、aqueduct ですね。どんなものか想像できますか。ラテン語の aqua は水のことです。アクアラングのアクアです。

学生:水を導くから。「土管」みたいなものかなぁ。

松澤:イタリアやフランスに行くと、遺跡として水道橋が残っています。鉄道の橋のように石で築いたアーチ型の橋がありますね。ローマ時代には、この石橋の上の溝に水を通して生活に使っていたのです。aqueduct の溝の部分が、水を導くための duct です。現在の duct は建物の換気、液体を流すための大きな管のことですね。このイメージをしっかりつかんでください。

 ところで、education(教育)とduct(導く)と関係あるのですよ。

学生:ええと、何を導くのだろうなぁ。「答えを導く」ですか。

松澤:e-(外に)+duc(導く)+-ation(名詞語尾)です。educate は頭の中に備わっている人間としての能力を外に導くことです。教育者は、学生のやる気を導き出して educate しないといけません。詰め込みは、education のもとのイメージとは全然違います。

学生:education のイメージがものすごくはっきりとしてきました。語源学習の education のおかげですね。


●関連語彙

conductive:電気を通す、伝導性の
con(ともに)+duce(導く)
produce:作り出す、創作する
pro(前に)+duce(導く)
reduce:減少する
re(後ろに)+duce(導く) → もとに導き返す。

<< 第34話へ 第36話へ >>

語源学習法 トップへ