第38話:英和辞典を使って語源を学習する その2
英和辞典から語源を学習
松澤:前回に引き続いて、『英和中辞典』(講談社)を使った語源学習法を紹介します。effect の語源の記述をみると、最後に √fac- の印がありました。√fac- の印は、辞典の巻末にある「語根表」の fac- の項を参照しなさいという意味です。fac(2447ページ)の項を見ると、31個の英単語がリストされています。このいくつかを見て単語のイメージを身につけましょう。affect(…に影響する)という単語を引くと、語源は [<L. afficere 影響する <ad- (ある状態)に + facere する、置く; →√fac-] となっています。af は ad- という接頭辞が変形したものです。ad- を引くと、「接近、方向」「開始」「減少、変化」などの意味があります。このうちの「接近、方向」の意味が「ある状態に」という接頭辞の意味として、affect の語源の記述に使われています。
次に、artificial(人工の、人為的な)を見てみましょう。語源は、[<OF. <L.; artifice の形容詞形; →√fac-] と書かれています。ついでに artifice を見ると、語源は、[<OF. <L. artificium 熟練 <ars art1 + -ficium 製作 <facere つくる; →√fac-] と書かれています。
この接頭辞 arti- は ars の意味で、art1 に書いてあるということを示しています。art1 を引いてみると、「芸術」「技術」「方法」などの意味があることがわかります。artifice は「芸術作品を作れるような熟練者が作ったもの」から「工夫、考案、技巧、術策、たくらみ」という意味がきていることがわかります。artificial は「熟練者が製作した」が元の意味で、「人工、人為的な」の意味になっています。
このことから、artificial はいいかげんな物ではなく、「精巧に作られたもの」といえます。人工知能は英語では AI ですね。これは Artificial Intelligence の略です。日本語の「人工」は人の作ったものという意味ですが、Artificial は、もっと精巧に作られているものというイメージがあります。
学生:語源から英単語を理解すれば、英米人が持つ英単語のイメージに近づくことができるんですね。
松澤:次回も √fac- を使って英単語のイメージの作り方を学びます。benefit、 defeat、 defect、 infect、 satisfaction を調べておいてください。
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