●なぜ語源か
辞書を引かないで英語がすらすら読めるようになるためには2万語の語彙が必要とされています。2万語への到達は「語源」の知識により比較的簡単に出来るようになります。「語源辞典」の最終のねらいは、皆さんにこの語彙を身につけていただくことにあります。
外国人が日本語を学習するには漢字の知識が必要です。漢字を学ぶには、漢字を構成する偏(へん)・旁(つくり)・冠(かんむり)の成り立ちを覚えると効率よく学習できます。「漢和辞典」の裏表紙を見ると、約300種の部首「偏(へん)・旁(つくり)・冠(かんむり)」から約1万個の漢字が構成されていることがわかります。1万個の漢字をひとつひとつ覚えるよりも、300の部首で整理した方が遥かに効率よく漢字を習得できます。
英単語の場合「語源」が「偏(へん)・旁(つくり)・冠(かんむり)」に相当します。「語源辞典」 では、約500個の語源から1万語の英単語を導き出しています。この500個の語源のイメージをつかむことが「語源辞典」の目的です。英和辞典、英英辞典の単語の配列は、アルファベット順です。語源の順になっていないので、普段辞書を引いても、単語を語源で整理することができません。この「語源辞典」は共通の語源を持つ単語をグループとしてまとめました。
この語源辞典は語根(Root)を収録したものです。語根の前や後につけて意味や機能などを変える「接頭語」や「接尾語」は語源辞典には含まれていません。数にすると数十個ですので、辞書に載っているものを参考にしてください。
語源のイメージが身につくと、英語の単語の全体像が見えるようになります。新しい「単語」に出会っても、英単語の全体像のどこに位置する単語であるかが類推できるようになり、すでに知っている「単語」としてとらえることができます。慣れてくると、語源の部分を見るだけでその単語の意味が類推できるようになります。もっと慣れると、単語の構成を見ることにより、その単語の意味が分かるようになります。こうなると、辞書を引かなくても読書するだけで自然に語彙が増え、英米人と同じように英語を使いこなすことができるようになってきます。
●意味が似ているのにスペルが違うのはなぜか
英語は似たような意味の単語でも、スペルが少しずつ異なります。例えば、ced-とcess-は同じ語源ですが、スペルは異なります。precedent(先例)やprocess(過程)もこれらの語源から派生したものです。
さて、同じ語源なのにつづりが違うのはなぜでしょうか。この原因は元となったラテン語の活用形にあります。ラテン語のcedereを原型とした動詞の活用形は、次のように4つあります。
直説法・現在・一人称・単数(cedo) / 不定法現在(cedere) / 完了形(cessi) / 完了分詞(過去分詞)(cessus)
これらの変化形から品詞と意味が異なる英単語が派生していることが、つづりが異なる原因です。歴史的な背景から、多くの英単語(特に名詞)はラテン語動詞の過去分詞形から派生しています。
●1万5000語レベルまでをカバー
「語源辞典」は、1万語の語彙を約500の語源で整理したものです。大学受験までにすでに5000語を学習しているとしますと、「語源辞典」の語彙を習得すれば合計1万5000語を習得できることになります。「語源辞典」の収録単語数は今後も増やしていく予定です。英語を読んだときに知らない単語が無いレベルに容易に到達できるように、継続して更新していきます。