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ことばの意味(語彙・意味・語源)

分類:単語の意味(耳)

パンの耳や布や紙の端のことを「みみ」と呼ぶのはなぜ?
 ことばで物事を名付けるとき、すでにあるものからの類推や、すでにあるものの例えを用いることがよくあります。例えば「机の脚」ということばがあります。「脚」とは本来人間の体の下にあって体を支える働きをする部位を指します。しかし、「机の脚」といった場合、机に人間の脚が生えているわけではありません。この場合は、「脚」が人間の体を支えているという点に着目して、机の本体を支えている部位を人間の脚に例えて名付けているわけです。

 「脚」の場合は「支える」という働きに着目していましたが、「パンの耳」の場合は(例えば音を聴くといった)「耳」の働きではなく、人間の顔における耳の位置に着目しています。すなわち「耳」は人間の顔の端にあります。そこで何か平面的なものの端に位置するものを人間の耳に例えて「耳」と呼ぶわけです。「お金の耳を揃えて返す」というのは札束の端を揃えるという意味ですが、この場合もやはり人間の「耳」からの類推となっています。

 ところで欧米では「パンの『耳』」という言い方はしません。これは欧米でパンといって思い浮かべるのが日本のような食パンではなく、丸くて固い皮の付いたパンなので「耳」という発想が浮かばなかったからかもしれません。



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