Q

絵カードを使って導入しようとしたら、
うまくいきませんでした。

導入の方法として、教えたかったことばや文型は、絵で示す必要があったでしょうか。全てのことばや文型が絵カードで教えられるとは限りません。

たとえば「楽しい」「旅行をする」「物価」「経済」などはどんな絵で見せたらいいでしょう。絵カードを用意できたとしても、説明なしに絵だけで示した場合、学習者に伝わるでしょうか。絵カードは手軽で、語彙導入には使いやすいツールですが、学習者はそこからいろいろなことばを連想してしまう可能性があります。次の絵を見てください。



これらの絵カードは、どんなことばを導入するのに使われるものだと思いますか。実はどちらも「飲む」という動詞を表しています。Aは「カフェ」「会話をする」「おしゃべりをする」「楽しい」「コーヒーを飲む」「ケーキを食べる」などなど、さまざまなことばが考えられますね。この絵カードを使った場合には、1枚のカードの中に情報が多すぎて伝わりにくいかもしれません。絵カードを使いたいときには、Bのように、教えたい部分に焦点があたっていて、余計な情報が入りすぎていないものを使いましょう。見てほしい部分に色をつけるなどの工夫をします。そして、イラストを見せながら、たとえば「飲む」なら、コーヒーを飲むジェスチャーをして見せるなど、ほかの導入方法と合わせて示すようにするといいでしょう。


ことばや文型の説明の方法としては、絵カードで示す以外にも、動作やジェスチャーで示す、例文を示す、状況設定をして示すなどがあります。どんな方法を使えば、いちばん簡潔に伝わりやすいか、準備の段階でよく考えましょう。導入に使えるさまざまな方法については、本シリーズ『語彙授業の作り方編』で詳しく紹介します。


絵カードでうまく伝わらなかった理由として、描いたものがうまくなかった可能性があります。筆者もUFOを描いたつもりなのに「帽子ですか」と言われたことがありました。下手なめがねの絵よりも、実物やめがねをかけるジェスチャーを見せるほうがわかりやすいこともあります。絵が下手なら既製品を使うのもいいでしょう。


絵カードを使うことが適していない導入もあります。また、余計な情報が入りすぎている絵カードは、混乱のもとになります。





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