HOME > 日本語・日本語教師 > 新米日本語教師 授業の作り方Q&A > 24. 設問に正解すれば、それで読めたことになるでしょうか

Q

設問に正解すれば、それで読めたことになるでしょうか。

そもそも、わたしたちは何のために読むのでしょうか。


趣味として楽しむため、情報収集のため……さまざまな目的があるでしょう。日本語学習者であれば、日本語で読んでみたいから、日本語の語彙を広げたいからという人もいるでしょうし、日本語の試験のためという人もいるかもしれません。このようにわたしたちは、読むことによって楽しんだり、そこから何かを考えたり、得た情報を何かに生かしたりします。本来の「読み」はそこに書いてある内容を理解して終わりということはほとんどなく、考える、感じる、読んだことを生かすなどの行為につながっていきます。

これを踏まえて読解授業を振り返ると、教材にある本文を読んだ後、設問に答えることがゴールになっていないでしょうか。文章を読む上で、それらの解釈は大切なポイントではありますが、実際に読むときは、書き手の意図を考えると同時に、それに共感したり、批判したりしながら読み進めていきます。

まず、読み手である学習者もそれぞれに知識や考えを持っていて、それらを駆使して呼んでいるのだということを、教師の側が理解しておく必要があります。わたしたち日本人は、学校教育でどちらかというと「正答を求める読み」に重点を置いた教育を受けてきました。しかし、たとえ同じ文章であっても読み手によって解釈が異なるのは当然のことで、さまざまな国から集まる日本語クラスだからこそ、こうした解釈の違いが大きく現れます。

したがって、読解授業では、正答を導き出すだけではなく、読み手と文章の接点について話し合ったり発表したりしてみましょう。他者の価値観を知り、考えを共有するよう促すことで、読み手の思考を深めることが可能となります。

本来の読みは、そこに書いてある内容を理解して終わり、とはなりません。正答を導き出すだけでなく、読み手と文章の接点について話し合ったり、発表したりしてみましょう。





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