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なぜ必修になったの?
まずは『新小学校学習指導要領』を確認

2011年度(平成23年度)から、全国の公立小学校の5・6年生で外国語活動が必修となりました。なぜ小学校で外国語活動が必修になったのでしょうか。まずは、現行の『小学校学習指導要領』(平成23年度から完全実施)を確認しましょう。藤田保先生が学習指導要領における外国語活動の目標について解説します。


外国語活動が必修になったことは日本の英語教育において非常に大きな意味あいを持ちます。まず小学校外国語活動とはそもそも何をめざしているのか、『新小学校学習指導要領』(平成20年3月公示)の文言を通して確認しておきましょう。
外国語を通じて、言語や文化について1体験的に理解を深め2積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の音声や基本的な表現に3慣れ親しませながら、4コミュニケーション能力の素地を養う。
(番号は藤田先生によるもの)

(1)体験的に理解を深め
勉強して頭で理解するのではなく、実際にいろいろなものや人にふれ、アクティビティを通じて「体験的に」学ぶことが求められています。つまり、いわゆる「勉強」は中学生になってからでいいので、小学生のうちは生の体験を積むことが大切なのです。

(2)積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成
じつはこの目標は中学校や高校の外国語科の学習指導要領にも同じ文言がのっています。どれだけ単語や文法をおぼえても、発音の練習をしても、自分から積極的に使ってみようという意欲がなければすべて宝の持ち腐れになってしまいます。自分の気持ちや意見をしっかりとほかの人に伝え、ほかの人の考えをきちんと理解しようとする意欲を育てることこそがことばを学ぶうえでは何よりも大切だ、というメッセージがここに込められているのです。

(3)慣れ親しませ
あくまで「慣れ親しむ」のであって、小学校段階では音声や表現を正確に「おぼえる」ことは求められていません。「小学校で週に1回くらい英語をやってもたいして知識がつかないのだから中学校から始めても十分だ」といった意見を耳にすることもありますが、そもそも知識をつけること自体が求められていない、ということを確認しておく必要があるでしょう。

小学校における外国語活動像は、黒板に向かって着席して静かに話を聞く姿でも、ドリルに取り組んでいる姿でもなく、子どもたちが教室で間違いなどを気にすることなく英語を口にしながら楽しくコミュニケーション活動に取り組んでいる姿です。そして、このように子どもたちがおくすることなくことばを使ってやりとりをすることこそ
(4)コミュニケーション能力の素地」にほかならないのです。

このような活動を小学校でしておくことは、中学校や高校で本格的に英語を学習する際に大きな意味を持つことになります。中学校の学習指導要領では、週3時間から週4時間に時間をふやす(3年間でこれまでの1年分の時間増に相当)ことでしっかりと定着させることをねらっています。現行の『中学校学習指導要領解説外国語編』に「実際に言語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合うなどの活動において」活用させることが重要だとあるように、頭で理解するだけではなく、使いこなせるようにすることが求められているのです。そのためには従来のような机上の勉強だけではなく、使いながらおぼえることが大切であり、小学生のころからコミュニケーション活動に慣れていることが重要なのです。

このように小中学校で英語を使いながら学ぶことを体験してきた高校生が、高等学校の現学習指導要領(平成25年度から実施)のもとで基本的に英語でおこなわれる授業を受け、文法項目も規則だけではなく「言語活動と効果的に関連付けながら」、コミュニケーション活動を通じて学ぶことにつながっていきます。つまり、小学校時代からコミュニケーション活動を中心に据えた授業を一貫して高校卒業まで実施することによって、従来とはまったく異なる英語の教え方を日本の英語教育に導入しようとしているのです。

小学校に外国語活動を導入することは、日本人の「コミュニケーション能力」を育成する壮大な計画の一環であり、究極的には「日本の英語教育の方法を根本から変える」という意味あいを持っていることがおわかりになるでしょう。小学校での外国語活動にたずさわる方はこのような大改革に参加しているという意識と誇りを持って、胸を張って子どもたちの前に立っていただきたいと心から願っています。



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藤田先生に聞く! 小学校外国語活動がめざしているもの



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