各検定試験の概要
 現在、日本で受けられる韓国語の検定試験には、「ハングル」能力検定試験韓国語能力試験世界韓国語認証試験(KLPT)の3つがあります。

 「ハングル」能力検定試験は、主に日本語を母語とする人を対象としている検定試験で、春と秋の年2回実施されています。級は5級から準2級を含む1級までの6段階で、1級が最もレベルの高い級になります。2006年から準1級が廃止され全6段階となり、新たな出題基準が設けられました。設問は、5級から準2級までが日本語、2・1級が韓国語です。実施要綱や、最新情報については、ハングル能力検定協会のwebサイトを参考にしてください。

 韓国語能力試験は、韓国の教育科学技術部(=日本の文部科学省に当たる)が認定する試験です。韓国語の普及や、学習・留学・就職への活用などを目的として、年2回、4月と9月に実施されています。また、2007年からB-TOPIK(実務韓国語能力試験)が新たに追加されました。日本では、今年秋の第16回からB-TOPIK が実施される予定です。

 S-TOPIK(一般韓国語能力試験)は、2006年の第10回から初級(1・2級)、中級(3・4級)、高級(5・6級)の3種類になり、初級、中級、高級のいずれかに申し込み、成績に応じて振り分けられるシステムとなりました。設問はすべて韓国語で、マーク方式に加え、文章作成問題1問が出題されます。初級は150〜300文字、中級は400〜600文字、高級は700〜800文字の記述式の作文問題が1問あります。試験の詳細や最新情報は、韓国教育財団のwebサイトを参考にしてください。

 世界韓国語認証試験(KLPT)は、韓国語を母国語としない外国人、および海外在住の韓国人を対象としている試験です。KLPT は、級別の合否を判断するものではなくTOEIC のようなスコア制の試験です。韓国語で基本的な生活を営むことができるか、あるいは公的な社会活動が可能であるかといった実質的なコミュニケーション能力を判別するKLPTと、KLPTの初級レベルに該当し、基礎的な韓国語コミュニケーション能力の有無を判別するBasic-KLPT の2種類があります。設問はすべて韓国語です。解答はすべてマーク方式で、KLPTは500点、Basic-KLPT は200点が最高スコアです。現在、日本で受験できる機会は、4月と10月の年2回です。試験の詳細や最新情報は、KLPT Japanのwebサイトを参考にしてください。

■「ハングル」能力検定試験  
【実施】年2回(春季、秋季)
【配点と試験時間】
<5級・4級・3級>
  <準2級・2級・1級>
  5級 4級 3級  
筆記 60点 60点 60点 [60分]
聞取 40点 40点 40点 [30分]
100点 100点 100点 [90分]
 
  準2級 2級 1級  
筆記 60点 60点 60点 [90分]
聞取・書取 40点 40点 40点 [30分]
100点 100点 100点 [120分]
【合格基準】100点満点中、60点以上で合格。ただし、3級のみ「筆記」24点、「聞取」12点の得点が必須。   【合格基準】100点満点中、70点以上で合格。ただし、「筆記」30点、「聞取・書取」(1級・2級)16点、「聞取」(準2級)12点の得点が必須。なお、1級は合格者のみ後日二次試験(面接)を受験。
     
■一般韓国語能力試験(S-TOPIK)
マークシートは試験時に配布される専用のペンでマークする。文章作成の問題では、持参の筆記用具で記入。ただし、鉛筆、シャープペンシルなどの消すことができる筆記用具は使用不可。
【実施】年2回(4月、9月)
【配点と試験時間】
語彙・文法 100点 [90分]
書き取り 100点
聞き取り 100点 [90分]
読解 100点
400点 [180分]
  ■世界韓国語認証試験(KLPT)
マークシート使用
【日本での実施】年2回(4月、10月)
【配点と試験時間】
聞き取り 200点 [40分]
語彙 75点 [70分]
文法 75点
読解 75点
談話 75点
500点 [110分]


 下に、「ハングル」能力検定試験と一般韓国語能力試験との違いを表にまとめましたので、参考にしてください。

「ハングル」能力検定試験と一般韓国語能力試験との違い
  「ハングル」能力検定試験 一般韓国語能力試験
(S-TOPIK)
実施 年2回(春季、秋季) 年2回(4月、9月)
レベル及び
評価ランク
5級から1級まで、準2級を含む6段階
最高級は1級
初級(1・2級)、中級(3・4級)、高級(5・6級)、最高級は6級
出題形式 選択問題、マークシート使用
2・1級は記述式問題あり
選択問題、マークシート使用
記述式問題あり
設問 日本語(2・1級は韓国語) 韓国語
試験時間 5級・4級・3級は90分
準2級・2級・1級は120分
180分
試験に関する資料 「ハングル」検定公式ガイド 合格トウミ 韓国語能力試験 過去問題集
備考 南北いずれの正書法による解答も認める 大韓民国の正書法による
2006年に出題基準、級を変更 2006年に評価等級を変更


各検定試験の対策
「ハングル」能力検定試験
 ハングル検定に関しては、ハングル能力検定協会が発行している『「ハングル」検定公式ガイド 合格トウミ』初・中級、上級の各編があります。これには各級の出題基準のほかに、語彙や文法項目、連語や慣用句などが示されています。ハングル検定の受験の際には、受験級に応じて必ず必要になる1冊といえるでしょう。それ以外にも、検定協会からは級別に過去問題集が発行されています。
 そのほかにも、ハングル検定の対策本はさまざまな出版社から出されています。初級レベルの対策本は4〜5種類あり、それぞれが「文法中心」や「練習問題中心」などの特徴を持っています。自分の学習スタイルにあわせて選ぶことが大切です。アルクからも、『はじめてのハングル能力検定試験5級』や、同4級が発行されています。

一般韓国語能力試験(S -TOPIK)
 韓国語能力試験は、特にガイドとなるものは出版されていませんが、韓国教育財団から『韓国語能力試験 過去問題集』(三修社 刊)が初級、中級、高級のレベル別で出版されています。聞き取りも含めて、設問はすべて韓国語で行われるため、過去の問題に多くあたり形式にも慣れておく必要があります。受験時の時間配分も大切なポイントのひとつです。ぜひ、過去問を解く際には時間を計り、実際の試験をシミュレーションしておきましょう。
 なお、各級で記述式の作文問題が1問あります。内容とともに分かち書きなどの正確な知識も必要となります。韓国語で論理的に文章を展開する訓練を日ごろからしておく必要があるでしょう。

各検定試験を通して
 各検定試験で求められる読解や聞き取りなどは、『韓国語ジャーナル』からも学ぶことができます。聞き取りの強化には付録CD の「Voice of KJ」が最適です。また、韓国で作られた実際の試験問題を扱った「使える!韓国語 実践ドリル」(KJ28号から連載スタート!)は、問題を解くことで、検定試験全般の形式に慣れることができます。工夫しだいで、KJも良質な試験対策教材となり得るでしょう。自分にとって最適な学習法を見つけ、各試験にチャレンジしてください。



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