世界で活躍する 国際派プロフェッショナル

グローバルに活躍する日本人プロフェッショナルが語る、仕事、自分自身、言葉……。


日本生まれの総菜パンが並ぶ
人気ベーカリーを経営

パン職人・Tokyo Panyaオーナー 藤原保真さん/韓国


単身で渡ったニューヨークでパン職人になることを決意

藤原保真さん
1978年、東京生まれ。高校卒業後、東京ビジュアルアーツのサウンドプロデュース学科でミキシングを学ぶ。2000年、ニューヨークに音楽留学。04年に帰国し、ベーカリーに就職。07年に渡韓。1年間のカフェ勤務を経て、08年10月、ソウルの江南区鶴洞にTokyo Panyaをオープン。現在、本店、カロスギル店などの直営3店舗と15のフランチャイズ店を展開する。12年、内閣官房の国家戦略室が選出する「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」に、澤穂希選手や石川遼選手とともに表彰された。

オフィス街と高級住宅街が混在し、おしゃれなカフェやブティックが連なるソウルの江南エリア。新しい文化を受け入れる土壌があるこの街で、藤原保真さんは日本スタイルのベーカリーを経営する。

幼いころは野球少年だったという藤原さん。スポーツ推薦で入学した高校では、野球漬けの毎日を送った。しかし、イギリスのバンドに憧れてギターを手にしたころから、関心は音楽へと傾いていく。高校卒業後は専門学校でミキシングを学び、音楽のさらなる知識と実力を身に付けようと2000年にニューヨークへ。音楽学校に通いながらライブ活動をする一方、生活費を稼ぐためにすし屋、バー、カラオケ店などでアルバイトに励んだ。生活は楽ではなかったが、同じように夢を抱いてニューヨークへやって来た仲間たちとの共同生活は、充実感に満ちあふれていたという。しかし、ニューヨーク生活も3年を過ぎたころ、いつまでもアルバイト生活を続けているわけにはいかないと、ある決意をする。

日本でパン作りを学び、再びこの地に戻ってパン屋を始めよう――。

パンが主食のメインであるはずのニューヨークで魅力的なベーカリーに出合えなかったこと、ネタ数の多いすしが大流行した土地なら、種類豊富な日本の総菜パンもウケるのではないかと考えたことが、藤原さんを決断させた。大好きな音楽は趣味として続けながら、ニューヨークでパン屋を営む。将来の目標をそう設定し、04年に帰国した。

実家のある東京に戻り、すぐに出向いた先は、カレーパンの名店アンゼリカ。
「雇ってもらえないか聞くだけ聞いてみようと、アポも取らずに訪ねたんです。すると、レジの横に“パン職人募集”の紙が貼られていて(笑)。奇跡だと思いました」。

こうして、翌朝から藤原さんのパン修業は始まった。




韓国で腕試し、のはずが思わぬきっかけで大ブレイク

アンゼリカに勤めて3年、パンの作り方を一通り習得したころに転機が訪れた。ニューヨーク時代の知人から、韓国のカフェでパン職人として働いてみないか、との声が掛かったのだ。「アメリカに行く前に海外でパン作りが経験できるのは、またとないチャンス」と、07年に渡韓。韓国語はまったく話せなかったが、語学学校に2カ月通い、後は厨房の中で覚えた。「韓国語は日本語と語順が似ているし、同じような発音の単語も多いので、英語に比べると慣れるのは早かったですね」。

毎日のように焼いたのは、食事に添えるバターロールやバケット。しかし、本来、藤原さんが作りたいのは総菜や菓子パン。そこで、仕事の合間にカレーパンやメロンパンを試作しては、スタッフに振る舞った。

「その時のみんなの反応が驚くほど良かったんです。こんなおいしいパンは食べたことがない、と。当時、韓国で人気だったお店は、味がいま一だと感じていたこともあり、まずは韓国で腕を試してみようと、起業を決意しました」。

それからというもの、物件を探して歩き、人が大勢集まる場所を訪ねてはパンとアンケート用紙を配り、感想を聞いて回った。こうして準備期間に1年を費やし、08年10月、日本スタイルのベーカリー、Tokyo Panyaをオープンした。


ある日、焼いても焼いてもパンが追いつかない事態に »


一番人気のカレーパン。市場調査をしたところ、カロリーを気にする女性が多かったため、揚げずにオーブンで焼き上げる


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