世界で活躍する 国際派プロフェッショナル



JENが支援活動を行うザータリ難民キャンプ
認定NPO法人ジェン(JEN)
「生きる力、を支えていく」をモットーに、世界各地で紛争や戦争、自然災害により苦しい生活を余儀なくされている人々への支援を届けている日本のNGO。アフガニスタン、イラク、南スーダンなどの他、国内では宮城県で東日本大震災からの復興支援活動を行っている。

使えないトイレが多いという住民の声を受けて、昨年の夏にはトイレのモニタリングに同行した。通常は現地スタッフに任せる仕事だが、難民の置かれている状況を適切に把握するため、そして誰もやりたがらない作業だからこそ責任者である佐々木さん自身が参加したという。回ったトイレは約350カ所。

「炎天下、臭気も猛烈、トイレの汚れ方もひどかったです。スネイクと呼ばれる針金のような器材でとりあえず対処したり、高圧洗浄機で詰まりを直すという作業をしたりして回ったんですが、きつかったです」と、しかし明るい表情で語る佐々木さん。

トイレのモニタリング以外でもキャンプ内を回り、現地スタッフに通訳してもらいながら住民と積極的にコミュニケーションを取ってきた。しかし、難民であることの困難さに寄り添うことは並大抵のことではなく、「へこむ」ことも多かったという。それでも、「“ここまで来てくれるのはササキだけだよ”と住民の方から言われた時は勇気づけられましたね」と心底うれしそうな顔で語る。




支援活動で求められるのは多角的な視点と論理的思考

佐々木さんの奮闘ぶりを見守り、かつ叱咤激励してきた存在が上司のカッパイ氏だ。「物事は一方向からだけでなく、さまざまな角度から多面的に見ろ」が口癖だという。支援団体、キャンプの難民、難民を支えるヨルダン人――立場によって物事や状況は異なって見える。こうした中、さまざまな角度から物事を見て、論理的に分析し解決策を考えることが支援活動を行う上では求められるというのだ。

シリア情勢が好転しない中、国連はシリア難民は今後も増えていくと予測する。

「滞在が長期化する中、ザータリキャンプ内も生活の格差が広がりつつあります。キャンプ内の商売で得た収入で、仮設住宅を買い増す人がいる一方、生活全てを支援に頼らなければならない人もいます。その中で、今後は難民を主体とした支援活動をいかに進めていくかがJENの大きなテーマだと思っています」と頼もしい顔つきで語る佐々木さんだった。



通称「シャンゼリゼ通り」と呼ばれるキャンプ内に自然発生した商店街。生肉や香水、電化製品などありとあらゆる物が売買されている

取材・文 原 智子

マガジンアルク』2014年3-4月号掲載



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