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TOEICスコアアップ勝者の勉強法

取材・文 鈴木香織

英語力アップの道しるべに、学校や職場でのステップアップ要件に――
TOEICが人生を彩ってくれた、という方々が登場。

子育てで得た学習法を活用し
社会人入試に向けて英語を学ぶ

清藤千鶴さん

1年で370点 → 535点達成
清藤千鶴さん(派遣社員)

自身の子どもの英語教育をきっかけに、英語教材販売の仕事に就く。子育てと介護が一段落した頃から、社会人向け大学入試の準備を始める。受験に必須の英語を基礎から勉強し直すうちに、英語の試験免除の可能性があることを知り、TOEICを受験。志望学科で課されている800点の突破が目標。



大学入学を志し、英語に向き合う

自分が思う存分勉強できなかった英語を、子どもたちにはマスターさせたい――清藤千鶴さんが大人になってから英語に触れたのは、そんな願いがきっかけだった。そして、2人のお子さんが乳児のころから、子ども用の教材を使って英語に親しませた。教材の効果を感じた清藤さんはやがて、その教材を制作・販売する会社で働くようになる。15年の勤務期間には、セールスやカスタマーサポート、そして同社が展開する英語教室の管理業務にも携わった。職場には英語のネイティブスピーカーが大勢いたが、積極的に英語を使うことはなかった。というのも、英会話に苦手意識を持っており、勉強する余裕も当時はなかったのだと言う。

清藤さんが自身のために英語に取り組み始めたのは、子育てや親の介護などが一段落し、自分の時間が少し増えた3年ほど前からだ。

「以前からいずれは大学で勉強したい、と思っていたのですが、時間や経済的な事情から、ずっと機会を待っていたんです。子どもたちの大学卒業・就職が見えてきたころから、具体的に受験の情報を調べ始めました。そして、どの大学、学部を受験するにも英語が必須であることがわかったんです」。

清藤さんが大学で学びたい学科は社会学系に該当するが、それでも入試では英語を避けて通れない。そうと知った時から、清藤さんは英語を真剣に勉強し始める。そもそも、中学、高校時代は洋楽に親しみ、憧れを持っていた英語。仕事では“何となく”やり過ごしてきた英語を、一から学び直すいい機会でもあった。幸い、家にはお子さんが受験勉強で使った英語の参考書がたくさんある。英語学習の“先輩”であり、貴重な情報源でもあるお子さんたちのアドバイスで、まずは文法知識を基礎から固めることにした。

「以前は『英文法や受験英語なんてつまらない』と思ったこともありました。でも幼いころから英語を学んできた人と違って、私のように大人になってから取り組む人は、耳から英語を吸収するのは難しいと思うんです。今からある程度の英語をものにするには、最低限、文法をマスターせねば、と考えました」。

自分のアンテナで教材を選択

清藤さんがよく使用した教材
『英文法のトリセツ じっくり基礎編』

(アルク)
英語を本格的に勉強し始める前に、書店で気になって購入。文法から取り組む、と決めてから本書で基礎を復習した。「この本のおかげで、後の勉強が進めやすくなりました」

清藤さんが最初に使ったのは『英文法のトリセツ じっくり基礎編』だった。書店で面白そうな本を探すのが趣味で、勉強を始める数年前に、語学書の売り場で気になって購入していたのだという。

「目に留まった本は手に取って、必ず著者の『はじめに』を読むんです。その内容に共感できれば、たいていは本文もしっくりきます。ネットのレビューや口コミは一切見ませんし、ベストセラーか否かもまったく気にしません」。

そして、気に入った学習書は最低3回は使う。お子さんの受験経験から、「3冊の本を学ぶより、1冊を3回解く」ほうが効果がある、という結論に至ったのだそうだ。

こうして同書でしっかりウオームアップした後に活用したのは、大学受験生向けのオンライン学習サービス。スマートフォンやパソコンを使って、ベテラン予備校講師による、さまざまな教科の講義を安価で好きなだけ視聴できる、というものだ。開講されている複数のレベルの中で、清藤さんは基礎から応用レベルまでの英語の授業を受講した。1コマは15分程度。これを最低3回は視聴し、完全に理解できるよう努めた。

「講師に質問はできませんが、好きな時間に勉強できますし、テキストはダウンロードできます。そしてなにより、月額980円と安いのが魅力でした」。

一方、志望校を検討する中で、受験を希望する大学が、TOEICのスコア800点以上で英語の試験を免除することがわかった。そこでオンライン授業で文法の復習が終わるころから、TOEIC対策も始めた。書店で“ぴん”ときた参考書を使い、問題の内容・形式に慣れてから、2015年末に初受験。

「目標スコアまでまだまだあります。今はひたすら問題集を解いて実力を付ける“正攻法”でスコアアップを目指しています」。

自宅学習へのこだわり

清藤さんがよく使用した教材
『新形式問題対応 TOEIC(R)テスト 非公式問題集 至高の400問』

(アルク)
TOEICの受験を決め、まず購入した。「目標スコア達成まで、まだまだ使い込みたいです」

大学入試という大きな目標に向かって勉強し始めてから数年たつ清藤さんだが、一貫しているのは自宅で学習するスタイルだ。英会話スクールのように、先生やクラスメートと学ぶ場には、今まで通った経験はない。

「仕事で、英語教室に通う生徒さんたちをたくさん見てきましたし、自分の子どもも塾通いを経験しました。そんな中で思ったのは、通うだけで何かをものにすることはできない、ということです。そこは実力を発表する場でしかありません。モチベーションを上げるため、あるいは実力をブラッシュアップするために通うのはいいのですが、本当に実力を伸ばすのは、自宅での頑張りだと思うんです」。

そんな訳で、清藤さんも基本的には勉強会などにも参加せず、自宅学習を貫いている。現在は、『新形式問題対応 TOEIC(R)テスト 非公式問題集 至高の400問』を使い、週末に問題文の英文を音読。そうして“予習した”英文の音源を、通勤電車の中でスマホで聞いたり、テキストに目を通したりしている。

英語学習者、中でも独習者に訪れがちな“停滞期”にはどのように対処しているのだろうか。

「先月解けなかった問題が、今月は解けると、“進歩してる自分”に気付いて、停滞している気はしません。もちろん、進歩が感じられず歯がゆい時期はあります。でも、“踊り場”はジタバタしないと抜けられない、とわかっていますから。何事も習得するには時間がかかるものですよね。世間でよく見る、短期で習得できるハウツー本、テクニックなどは『うさんくさい』と思ってしまうタイプなんです(笑)」。

経験に裏打ちされた確固たる信念と方法論、そして目標があれば、後は努力するのみ。清藤さんのシンプルで真摯な姿勢から、英語学習の本来の在り方を教わった気がした。


マガジンアルク』2017年3-4月号掲載

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