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TOEICスコアアップ勝者の勉強法

取材・文 鈴木香織

英語力アップの道しるべに、学校や職場でのステップアップ要件に――
TOEICが人生を彩ってくれた、という方々が登場。

英語で人の役に立てた喜びが原動力
上手な“おもてなし”を目標に日々奮闘中

間宮克佳さん

7年で375点 → 725点達成
間宮克佳さん(会社員)

大学で経営工学を専攻し、卒業後、パナソニック(旧松下電器産業)に入社。携帯電話、家庭用電話機、デジタルカメラ関連の事業に携わる。社会人になってから覚えた海外旅行の楽しさ、そして日本国内で外国人を手助けした経験などがきっかけとなり、英語を学び始める。実力の指標としてTOEICを定期的に受験。



野球観戦がきっかけで英語学習に目覚める

間宮克佳さんが初めて海外旅行に出掛けたのは1998年。社会人7年目、遅めの“海外デビュー”だった。行き先はオーストリア、ドイツと英語圏ではなかったものの、英語で会話する機会は少なからずあった。不慣れからくるもどかしさを感じつつ、それを上回るコミュニケーションの楽しさに目覚め、以来、まとまった休暇が取れるとオーストラリアやアメリカなど興味の赴くままに海外旅行を楽しむようになる。そして「英語力があればもっと楽しめるのに」という思いを募らせていった。

そんなある日、間宮さんは忘れ難い出会いを経験する。プロ野球観戦に向かう途中、間宮さんがファンの球団のシャツを着た外国人が、反対方向の電車に乗ろうとしていた場面に遭遇したのだ。シャツを見て「同じ試合を観戦しに行くのだろう」と推測した間宮さんは、勇気を振り絞って片言の英語で話し掛けた。その結果、球場まで一緒に移動し、隣の席で観戦しながらビールを何杯もごちそうしてもらうことに。英語で人助けをして喜んでもらえたこの経験で、間宮さんの英語学習への意欲が、一気に高まった

くしくもこの出会いがあった2001年、勤務先ではTOEICで一定得点以上のスコアを取ることが奨励され始めた。そこで試しに受験してみると、結果は推奨スコアを下回る375点。中学、高校時代の英語の成績が良かっただけに、悔しさもひとしおだった間宮さんは、意を決してオフィス近くの英会話スクールの門をたたく。

TOEICを指標に学習法を模索

英会話スクールで使用した教材
予習、復習用のテキストなど、豊富にある自宅学習用の教材を活用している。例えば助動詞を使った完了形、関係代名詞などの「構文帳」(右)を暗記するのも最近、取り入れている学習法。CNNのニュースを扱った教材(左)では、教材用に録音された“きれいな”英語と異なる“生の”英語が難しいが、音声を遅めにして、音読学習に利用している

英語を勉強するのは、ほぼ大学の受験勉強以来。しかし約15年ぶりというブランクにもかかわらず、文法知識はしっかりと頭に残っていた。間宮さんは仕事の合間を縫って週に2回レッスンを受け、さらに自宅での予習、復習もこなした。そしてスクールに通い始めて半年後には、休暇を利用し、オーストラリアに3週間、語学留学をする。

「子どもが3人いる家庭にホームステイしながら、語学学校で授業を受けました。クラスには他に日本人がいなくて、『しまった!』と思いましたが、おかげでリスニング力はかなり鍛えられた気がします」。

英会話スクールへの通学、そして3週間の短期留学の効果は、すぐに表れた。英語力の指標として、初受験以降、毎年数回受験していたTOEICで、スコアがぐんぐん伸びたのだ。しかしその勢いは665点を超えたころに止まってしまう。その後は長らく、スコアの停滞期が続く。

「当時も今も、TOEICのスコアを伸ばすこと自体は、私にとって第1目標ではありません。ただ英語を勉強しているからには、700点以上持っていないと格好がつかないな、というプライドのようなものから、何とかもう少し上を目指したいと思いました」。

市販の対策本を購入して学習を試みたものの、もともと独学が苦手な間宮さんは、手応えを感じなかった。そこで通学している英会話スクールで、通常のクラスに加えてTOEIC対策コースを受講することにする。

「“引っ掛け問題”の見分け方や解答時間の配分など、受験のためのテクニックのようなものは、ここでいろいろ学びました。それは役に立ちましたし、スコアもこのころに一度700点台を取ったのですが、仕事が忙しくなると学習時間を確保できず、その後の受験では下がってしまい、実力アップはなかなか感じられませんでしたね」。

音読や日記で英語力を磨く

間宮さんがよく使用した機器
「CD語学学習機 SL-ES1」

(Panasonic)
再生スピードを調整できる機能、苦手な部分を繰り返し聞くリピート再生、その他、シャドーイングやリピーティングが録音できる機能などがあり、音読学習に重宝している

行き詰まった間宮さんが英会話スクールの講師に相談すると、音読学習を勧められる

「効果はあるだろうと思ったんですが、自宅にあるパソコンやミニコンポでCDを再生しながら音読するのは面倒に思えて、なかなか実行できずにいました」。

ずっと気になっていた音読学習にようやく取り組むようになったのは、16年秋。自社からCDを再生する語学学習の専用機器が発売されたと知り、これがあれば快適に音読学習ができるのでは、とすぐに購入を決めた。

「スピードが速くて聞き取れない場合は、『スロー再生』で聞くんです。教材のCDはトラック数が多い場合がよくあるのですが、巻き戻しや早送りボタンだけでなく、トラック番号を直接入力して呼び出せる機能もあって、とても便利です。この学習機のおかげで、音読学習のモチベーションはずいぶん上がりました。苦手な長文読解のスピードアップも、この音読学習が対策になると思っています」。

音読以外に間宮さんが効果を感じたのは、英語を書く習慣だ。

「英語で日記を付けていた時期があります。『これはどう言うのかな』と思う表現を英語で組み立てて、1日1文でもいいのでノートに書き留めるんです。英会話で使える表現のストックがたまっていく感覚があって、楽しかったですね。今はFacebookに英語で書き込んでいます。海外の知り合いと交流もできるのでいいですよ」。

こうした学習の成果は、仕事でも生かされている。頻繁ではないものの、展示会で海外からの訪問客に、自社製品を英語で説明する機会が年に数回あるそうだ。

英語学習を始めてから20年弱。この間、勉強時間の多少はあるものの、スクール通学をはじめ、勉強そのものを中断したことは一度もない。

「英語は体のトレーニングと同じで、やめたらすぐに力が衰えると思うんです。だから何かしらの方法で継続しなければ、と思っています」。

仕事で多忙な日が続き、しばらく遠ざかっているTOEICを受験するのが、当面の課題だという。

そして今、間宮さんが掲げている目標は、英語でのボランティア活動だ。20年の東京オリンピック・パラリンピックでは、何らかの形で訪日外国人をサポートしたいと考えている。英語学習のきっかけとなった野球観戦の時よりも、もっと上手に“おもてなし”をしたい──間宮さんの英語学習熱は高まる一方だ。


マガジンアルク』2017年5-6月号掲載

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