スポーツトレーナーを目指し、
英会話カフェと書籍教材で1年猛勉強

取材・文 阿津坂光子

鮫島翔太さん

375点 → 730点達成
鮫島翔太さん(カナダ滞在中)

福岡県北九州市にある私立大学のスポーツ学科で、スポーツトレーナーになるために学んでいたが退学、アメリカの大学への進学を目指すことに。英語にはあまり興味がなかったが、1年間の猛勉強の末に、TOEICテストのスコアを375点から730点へと上げた。2014年6月より、カナダでワーキングホリデーを開始。



日本の大学をやめてアメリカの大学を目指すことに

九州の大学で、スポーツ選手の技術指導や体調・健康管理を行う、スポーツトレーナーを目指して学んでいた鮫島翔太さん。いつかスポーツトレーナー育成の本場アメリカで修業したい、と大学に入った年の夏休みから英会話を学び始めていたが、週に1回通う程度で、特に真剣に取り組んでいたわけではなかった。

状況が変わったのは、スポーツトレーナーコースの担当教授が辞めることになってから。そのコースは、履修すれば日本のスポーツトレーナーの必須資格の試験が一部免除になるもので、鮫島さんもそれが目的で学んでいた。しかし、後任教授の着任がなかなか進まず、単位取得も難しい状況に。

「それならいっそ、前から考えていたアメリカ留学を早めようと思って」、2013年の2月に退学届を出し、その後の1年間、本腰を入れて英語を勉強することにしたのだ。

ほとんど何もわからない状態からのスタート

そもそも英語にはあまり興味がなく、通って半年になる英会話スクールでも、ネイティブスピーカーの講師が話している内容を理解することすらままならなかった。

留学を本格的に目指すに当たって英会話スクールで最初に勧められたのは、TOEICテストを指標として、自分の力を把握すること。まずは800点を目指し、そこに到達したら、留学のためのTOEFLテストを受ければいいのではないか、とアドバイスされたのだ。早速、その年の3月に初受験したものの、結果は375点とお世辞にも高いとは言えないものだった。

とにかく単語がわからなければ何も理解できない、ということで、英会話スクールで薦められたアルクの『聞いて覚える英単語キクタンTOEIC® Test Score 600』に取り組むことに。「最初は、単語とセンテンスをひたすら書いて覚えようとしたんですが、あまり効率良く覚えられない気がしたので、付属のCDを聞き続けるようにしました。併せて『ペンギンリーダーズ』も読むようにしたところ、だいぶ英語に慣れてきました。

その他、苦手な文法は、同じくスクールで薦められた『新TOEIC® Test 英文法 出るとこだけ!』(アルク)で強化した。

「スクールでは、この本を通しで10回読むように言われたんです。それは無理でしたが(笑)、7回は読みましたよ」。おかげで、英文を理解するのが楽になり、スクールのネイティブスピーカーの講師が推奨する、ケンブリッジ大学出版局のGrammar in Useの中級レベルの問題もかなり解けるようになったという。

また、スクールには英会話カフェが併設されているので、月間パスを購入し、カフェがオープンしている日は毎日通って、英語を聞いたり話したりする練習を積んだ。

「参加者の一人に30代くらいの人がいたんですが、すごく話せるのにほぼ毎日通っていて、しかもわからない単語やフレーズがあると、熱心にメモを取っている。すごいなあと思って、僕もメモを取るように心掛けました」。このカフェでの特訓のおかげで、リスニング力が飛躍的に伸びた。

これらの勉強の結果、TOEICのスコアは順調に伸び、13年7月の結果が530点、翌14年1月は670点、3月にはついに700点超えの730点をマークした。目標とする800点には及ばなかったが、1年で350点以上のスコアアップを果たしたのだ。

スランプに陥った後も英語の勉強は続行

鮫島さんが使用した教材
新TOEIC® TEST 英文法 出るとこだけ!
この書籍で苦手な文法を強化した

しかし、全てが順調だったわけではなかった。「去年の秋に一時期、英語学習は控えてバイトに専念しました。金銭的に厳しくなってきたのもありますが、実はそのころ、英語を勉強するのが本当に嫌になって、ちょっと離れたいと思ったんです」。

英語が特に好きだったわけでもなかったのに、毎日英語の勉強ばかりしているのが苦痛になったのだとか。しかし、「勉強しないとその分だけ英語力が下がるのが目に見えてわかったので、それからは必死で勉強を続けました」。無理し過ぎずにいったんリセットしたのが気分転換となり、結果的に良かったのかもしれない。

スランプも乗り越えて勉強していくうちに、鮫島さんは実生活の中で英語を磨きたくなった。カナダへのワーキングホリデーを計画し、14年の1月にビザを得た。まずはカナダでの滞在で海外生活に慣れ、それから大学進学を目指すことにするという。



これからの夢に向かって大きく一歩前へ

ワーキングホリデーへの出発を目前に控え、いよいよ夢に向かって第一歩を踏み出す気持ちを尋ねると、意外な言葉が返ってきた

「実は、今はもうスポーツトレーナーになることにこだわってはいないんです。一番の理由は、金銭的な心配があること。スポーツトレーナーになるまでには、研修期間も合わせると9年間もかかります。それより、これからカナダで働いてみることで、もっと自分がやりたいこと、勉強したいことが見つかるかもしれない、と思ったんです。スポーツトレーナーへの道は1つの選択肢にとどめておき、これから経験することに対してオープンでいたいと思っています」。

1年間必死で勉強した熱意と、現実に対する柔軟な心構えがあれば、鮫島さんのカナダでの滞在は、きっと有意義なものになるに違いない。

マガジンアルク』2014年7-8月号掲載
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