EJのシャドーイングで高得点を獲得
憧れのイギリス長期留学を実現

取材・文 鈴木香織

澤田知佳さん

830点 → 920点達成
澤田知佳さん(大学生)

早稲田大学教育学部英語英文学科3年生。大学1年生の夏休みにオックスフォードへ短期留学をし、イギリスのとりこに。長期留学のための奨学金プログラム応募に際し、TOEICを受験したところ、830点を獲得。その1年8カ月後、留学中の再受験で920点までスコアアップ。現在、満点を目指して勉強中。



イギリスへの短期留学で実践的な英語の学習に目覚める

現在、大学で英語学や英米文学などを学んでいる澤田知佳さんは、中学校で初めて英語に出合った時から、この“自分の知らない言語”に魅力を感じ、学校での授業を中心に学んできた。そして大学入学後の夏休みに、憧れの海外留学を経験する。行き先はイギリスのオックスフォード。当時、現地の英語が今まで学校で触れていたアメリカ英語とまったく違うことに驚いたと言う。イギリス英語がほとんど聞き取れず、コミュニケーションに苦労した澤田さんだが、同時に“新しい英語”に出合えたワクワク感も覚え、次第にイギリス英語、ひいてはイギリスにはまっていく。

この短期留学は英語学習の方法の上でも大きな転機となった。英語はもっぱら学校で学んできたが、「大学で勉強している英語だけでは通じない」と実感し、実践的な英語を独学で習得しようと決心する。

イギリス英語の響きが大好きになった澤田さんがまずしたことは、YouTubeでのイギリス英語の素材探し。そして巡り合ったのが女優エマ・ワトソンの英語だった。「すごくかわいい話し方で、『私もこんなふうに話せるようになりたい!』とほれ込んでしまったんです」。

彼女のインタビューを繰り返し見たり聞いたりするうちに、アルクの『ENGLISH JOURNAL(以下EJ)』2012年1月号にインタビューが収録されていることを知り入手、シャドーイングを始めるように。「特に誰かから『シャドーイングがいいよ』と勧められたわけではありません。ただエマのように話せるようになりたいという一心で、彼女の英語を聞いて読んで、まねして声に出していたら、結果的にシャドーイングになっていたんです。EJにもシャドーイングのやり方や効果が書いてあるのに後で気付いて『あ、この方法っていいんだ』と思いました」。

エマ・ワトソンのシャドーイングでテスト対策

澤田さんが使用した教材
ENGLISH JOURNAL
「エマのように話したい」という強い思いで約10分のインタビューを繰り返しまねるうちに、話す、書くといった発信力も身に付いた。「好きな人の英語音声に、スクリプトと語注がそろっている教材は他を探してもなかなかありません」

短期留学の後、今度は長いスパンで留学したいという思いが芽生えていた澤田さん。金銭的な問題もあり躊躇していたところ、留学期間にインターンシップ(就業体験)を含む「テンプグループ・IBPグローバル留学奨学金」というプログラムを見つけ、心を決める。この時に初めて、TOEIC受験を意識した。応募条件の一つとして、TOEICのスコアが必要だったためだ。

受験をわずか1カ月後に控え、TOEIC対策として行ったのは先述のEJのシャドーイングだった。「この奨学金プログラムの応募にはSW(スピーキング/ライティング)テストのスコアも必要だったのですが、シャドーイングは苦手なスピーキングとリスニングの対策にもなると思ったんです。エマ・ワトソンのインタビューをiPhoneに入れて、空き時間にひたすらシャドーイングしました。彼女の英語は表現が豊かで、語彙力アップにも役立ちましたね」。

こうしてシャドーイングを繰り返すうちに、自然とエマの言葉が彼女の口調で澤田さん自身の口から出てくるようになる。イギリス英語の特徴を体得できたのだ。これはアメリカ英語以外の多様な英語が出題に使われるTOEICのリスニング対策にもなったという。

初めて挑んだTOEICでは、奨学金プログラムに必要な最低ライン560点を大きく上回る830点をマークし、SWテストもぎりぎりながら無事クリアすることができた。

シャドーイング効果を折に触れて実感

澤田さんが使用した教材
大学受験時代から愛用している『英語頻出問題総演習』(桐原書店)を解いて文法を復習した

TOEICスコアや他の要件も満たし、奨学金を得て実現した1年間の留学生活。ロンドンの大学で、イギリスをはじめ各国から入学してきた学生と共に学んだ1学期は、かなりハードなものだった。澤田さんが受講したジャーナリズム関連の授業は、いずれもディスカッションが主体で、意見を発信しないと議論に加われない。さらにライティングの課題が多く、1万ワード以上の長文エッセーの提出に追われ、図書館にこもることも頻繁にあった。ただ、身に付いたエマ・ワトソンばりの発音は注目を浴び、「どうやって勉強したの?」「イギリスで生まれたの?」と度々聞かれたという。このおかげでイギリス人とすぐ友達になれた。

学部での勉強を終えた後は、ロンドンの日系メディア企業でインターンとして3カ月働くことに。日本語から英語への翻訳作業、電話応対、ミーティングなどの実践の場でエマ・ワトソンのシャドーイングは実に役に立った。「エマの英語が身に染み込んでいるので、考える前に彼女の表現がするすると出てくるんです。その中で必要な所だけ単語を変えれば、いろんな状況で応用できるんですよね。つくづくシャドーイングをやっていて良かったと思いました」。

留学中に、就職活動に備えて高得点を獲得しておきたいという思いからTOEICの再受験に挑む。この時の受験準備は、エマ・ワトソンのインタビューのシャドーイングに加え、大学受験時代から愛用している『英語頻出問題総演習』(桐原書店)を解いて文法を復習。大学やインターン先で鍛えられた成果もあり、920点を獲得した。

留学から戻った今は、イギリスのテレビドラマ鑑賞やスカイプでの友人との英会話で英語力キープを心掛けながら、イギリスを紹介するウェブ新聞の運営、英語力を生かしたインターンシップなどで充実した日々を送る。

そして、次なる目標への準備も進行中だ。「今はTOEIC受験の必要に迫られていませんが、一度は満点を取ってみたいのです。次回はスコアが伸び悩んでいたリーディングの準備に力を入れて臨みたいですね。そしてゆくゆくは、イギリスの大学院でジャーナリズムを勉強したいです。イギリスの大学は日本と授業の進め方がまったく違っていてとても面白かったので、また経験したいと思います」。


マガジンアルク』2014年9-10月号掲載
  • アルコムワールドで日記を書く

メルマガ登録

バックナンバー

2016年9-10月号

2016年9-10月号

リスニング、スピーキング、プレゼン、新TOEIC――
英語の先生に会いに行く


>>目次を見る

2016年7-8月号

2016年7-8月号

イギリス英語VS.アメリカ英語 比べてわかる 奥深~い言葉ワールド


>>目次を見る

2016年5-6月号

2016年5-6月号

語学を磨くリアルな学び&楽しみ


>>目次を見る

2016年3-4月号

2016年3-4月号

語学学習 その先にあるもの


>>目次を見る

2016年1-2月号

2016年1-2月号

英語学習あの手この手を真剣アドバイス


>>目次を見る

2015年11-12月号

2015年11-12月号

DIGITAL×ANALOG 英語学習MIX効果


>>目次を見る

2015年9-10月号

2015年5-6月号

うっとり☆語学学習のススメ


>>目次を見る

バックナンバーのご購入について

最新号・バックナンバーのご購入は、メールもしくは電話にてご注文を承ります。

  • E-mail
    csss@alc.co.jp
    Tel
    0120-120-800(受付時間:月~金 9時~17時/土日祝休み)でご注文を承ります。

1冊
一般:566円(税込)/会員:510円(税込)