TOEIC対策で英語学習が生活習慣に。
スコアにこだわらず、得たものの大きさ

取材・文 鈴木香織

長尾和也さん

580点 → 845点突破
長尾和也さん(会社員)

東京理科大学大学院物理学専攻修了後、電気通信会社に就職。主に電気通信ネットワークの研究開発業務を担当。英語に触れる機会の多い業務に携わったことを契機に、TOEIC対策の勉強を始める。通信講座を受講する一方で、年に1度、TOEICの受験で英語力を確認している。



仕事がきっかけで英語に向かい合う

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、競技場にいるかのような臨場感が味わえるパブリックビューイングの開発に取り組む長尾和也さん。残る4年での完成を目指し、日々忙しく働いている生活だが、仕事以外にも日々、進歩を目指して取り組んでいることがある。英語の勉強だ。そのきっかけは、以前所属していた部署で、英語の資料を日常的に読む必要に迫られたことだった。

「製造業者に対して、インターネットの規格を伝える際に、必要な資料が全て英語だったんです」。

そもそも、学生時代から英語が得意だったわけでも、好きだったわけでもない。むしろ避けて通ってきた感さえあったが、「ノン・ネイティブスピーカーの人も読むことを前提にした英文でしたし、技術面での知識さえあれば、それほど苦労せずに内容をつかめました」。

英語を読むことが日常となってから3年後、今度は英語とは無縁の部署に異動した。「このままではせっかくなじんだ英語を忘れてしまう」と危機感を覚えた長尾さんは、1999年以降勤務先の推奨で数年おきに受験していたTOEICに、本気で取り組むことを思い立つ。

長尾さんが学習に利用したのは、当時、奥さまが受講していた通信講座、奪取730点TOEIC(R) テスト攻略プログラムの教材だった。往復1時間半の通勤時間を学習に充て、それに加えて集中力を要する部分は、自宅で取り組んだ。3カ月間、この講座に集中して学習した後、11年にTOEICを受験すると、学生時代からほぼ不変だったスコアから150点アップし、730点を獲得することができた。

「講座で学んだのは、それまでまったく知らなかった“受験テクニック”の重要性です。その成果が、短期間の準備で150点アップという形で表れたんだと思います」。

その後、続けてTOEIC(R)テスト800点攻略プログラム」、「挑戦900点TOEIC(R)テスト攻略プログラムを自分で申し込んで受講した長尾さん。「特に『900点プログラム』は、英語力そのものを上げることでスコアアップを目指す内容で、かなりやり応えがありました」。講座で設定されている学習時間にこだわらず、あくまで通勤時間内にやれることだけをやるのが、当時も今も変わらない長尾さんの学習スタイルだそうだ。

スコアにこだわらず、走り続けることで得たもの

長尾さんがよく使用した教材
挑戦900点 TOEIC®テスト攻略プログラム
英語の実力アップに役立つ内容で、取り組みがいがあった

講座受講の一方で、1年に1回のTOEIC受験を自らに課している。スコアは、13年に845点まで伸びたものの、それ以降は伸び悩んでいるという。「『900点プログラム』を受講していたころは、900点を目指していたのですが、このままの勉強量では目標突破は難しいな、と思うようになりました」。長尾さんの場合、海外駐在や昇格要件など、差し迫った事情でスコアアップを目指しているわけではない。そこで、こうした必要に迫られた時には新たな勉強法に切り替えようと割り切って、当面は現状維持のために、通勤時のみ勉強を続けようと考えている。そしてここ数年は、1000時間ヒアリングマラソンを断続的に受講している。

しかし、スコアには反映されないものの、大きな変化はあったようだ。「以前は英語に苦手意識があって、海外駐在は希望しないと勤務先に伝え続けていたんですが、今は『いつ行ってもいい』という心境に変わりました。英語の勉強も完全に生活習慣になりましたから、苦になるどころか、これがないと『通勤時間に何をしよう?』と迷ってしまうほどです(笑)」。スコアの変動に惑わされることなく、より大きな変化を心から楽しんでいる様子の長尾さんなのである。

英語学習で広がる世界

長尾さんがよく使用した教材
『TOEIC®テスト 究極のゼミ Part 5&6』

(アルク)
苦手な2つのパートの対策用に購入。通信講座以外に利用した、唯一の書籍教材

TOEIC対策の勉強を始めたことで、広がった世界がある。例えば、今受講中の「ヒアリングマラソン」の副教材、ENGLISH JOURNAL』には、各界の旬の人物のインタビューが収録されている。彼らの話に興味を覚えると、著書を手に入れて読むこともあるそうだ。また、仕事が今ほど忙しくなかった数年前は、ムーク(MOOC、Massive Open Online Courses=大規模公開オンライン講座)で、アメリカの有名大学の講座を受講した。「仕事に関係がある内容のものを選んで受講したのですが、無料ですし、英語字幕が出るのでとても良かったです。1、2週間に1回、A4で2、3枚の英文レポートを提出しながら約半年間に1講座、受講していました。講座によっては、受講生同士でレポートを採点し合う仕組みのものもあって、他の人の採点の詳細も提出しなければならなかったので、かなりハードだったですけどね」。

今後、再び時間の余裕が生まれた時に、やりたいことはもう決まっているのだそうだ。「TOEICについては、苦手なパートが残っていてはスコアアップできないと思います。私の場合はパート5と6が苦手なので、文法を基礎から復習して、これらのパートに備えたいですね。あとはムークをまた受講したいです。仕事に役立ちそうな新しいネタを仕入れつつ、英語の勉強になるという点でとても気に入っています」。

“今、自分にできること”を冷静に見極め、実行に移してきた長尾さん。チャレンジ精神を内に秘めつつ、次なる挑戦に向けて着々と力を蓄える日がこれからも続きそうだ。


マガジンアルク』2016年7-8月号掲載
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