TOEIC受験で英語との接点を維持
満を持して英語学習を楽しむ

取材・文 鈴木香織

覧具雄人さん

受講開始2カ月後に915点達成
覧具雄人さん(会社員)

1998年東京大学文学部卒業。大手マスコミ企業勤務。「いつか英語をものにしたい」と思い、数年おきにTOEICを受験するものの、仕事に追われて対策勉強はしないまま20年が過ぎる。2015年、職場環境や生活の変化をきっかけに、通信講座を受講し、TOEICのスコア、そして英語力のアップに本腰を入れ始める。



“取りあえず”のTOEIC受験を繰り返す

大学卒業以来、大手マスコミ企業で多忙な日々を送ってきた覧具雄人さん。休日や深夜に働くことも珍しくない、仕事中心の生活を送ってきたが、そんな中でも、「いつか英語を勉強しなくては」という気持ちは持ち続けていたという。そもそも英語は、大学受験までは得意科目。その後は特に勉強してこなかったが、ずっと気になる存在ではあった。

「同僚や同級生が海外勤務から帰国して、英語が上達しているのを見るとうらやましかったですし、また、自分のルーツに対する特別な気持ちもありました」。

覧具さんの祖父は昭和初期に日本に移住してきたニュージーランド人。覧具さん自身は日本で生まれ育ち、日本の学校で学んだため、英語が特に身近な環境にあったわけではない。しかし自分の出自を思うと、「英語が堪能な自分」への願望と、義務感の混じった感情が常に心の片隅にあったのだ。

そんなわけで、日々の仕事に追われながらも、数年おきにTOEICだけは受験してきた。ただし、対策用の勉強らしいことは一切せず、腕試しのような軽い気持ちでの受験が続いていた。

「ふと思い立って受験を決め、書店で対策本を買うんです。でも結局ほとんど何もしないまま受験日になり、スコアが届くと『ああ、またこの結果か……』と落胆する、というパターンの繰り返しでした」。

初めて受験した学生時代のスコアが約810点。社会人になってからも、このスコアの前後を推移し続けていた。

予想外に訪れた英語学習の契機

覧具さんがよく使用した教材
『改訂版 キクタン TOEIC(R) TEST SCORE 990』

(アルク)
軽い気持ちで英単語を暗記したら、その後リスニング力が格段にアップしたのを実感。リスニングにおける語彙力の大切さに気付かせてくれた1冊

そんな覧具さんに変化が訪れたのは、2015年のことだった。体調を崩し、2週間ほど入院することになった。「退屈しのぎに英語でも勉強するか、と思って手にしたのが『キクタンTOEIC(R) TEST SCORE 990』でした」。

数年前、自分の中で“英語熱”が盛り上がった時に購入したものの、活用することなく自宅に放置してあった本だ。久しぶりに取れた自分の時間を、丸々この本に費やして単語を覚えたところ、テレビニュースの英語が以前より聞き取れるようになった感覚があった。

時を同じくして職場でも大きな変化があった。海外企業との提携が始まり、同僚が海外に行ったり、外国人スタッフが研修のために来日したりと、“国際化”の波が押し寄せてきたのだ。「英語が身近な雰囲気になって、社員間で『英語を勉強しよう』という機運が一気に高まりました」。

入院中の単語学習で“成功体験”を得た覧具さんは、職場の新たな雰囲気にも後押しされ、その後も通勤時にVOA(アメリカの海外向けラジオ放送)を聞いたり、自宅で英語習得のために洋画を見たりして、努力を続けていた。しかしいま一つ手応えを感じられず、「自分のレベルに合った教材を使わなければ英語力は伸びない」と思うようになる。そこで、適切な教材の情報をネットで探していた時に出合ったのが、通信講座「挑戦900点 TOEIC(R)テスト攻略プログラム」だ。アルクのホームページで教材の一部を体験し、レベルを確認できたことが決め手となった。こうして16年1月に受講を開始する。

新たな気持ちで“学び”を楽しむ

覧具さんがよく使用した教材
「挑戦900点 TOEIC(R)テスト攻略プログラム」

(アルク)
自分のレベルに合う教材を探す中で、納得して選んだ講座。途中、課題の提出が滞りがちだった時期もあったが、おしなべて楽しみながら受講し、無事修了することができた。900点突破という目標も達成

講座の想定学習時間は1日60分、週5日を6カ月間。会社勤めの人にとってはそれなりの負担に思えるが、“英語熱”が盛り上がって受講を開始した覧具さんには、気にならなかったらしい。「最初は張り切って、2カ月間に4カ月分の課題を終わらせてしまいました」。

勉強は、通勤や移動の時間も利用したが、主な課題は自宅で家族が寝静まった深夜に取り組んだ。時間の捻出には苦労したが、勉強自体は苦にならなかったという。「仕事には直接関係のない、趣味として始めたことですから。20年近く同じ会社に勤め、気持ちの上で少し余裕が出てきたタイミングと重なったこともあります。あえて何かにチャレンジしたい、という気持ちが出てきたんです」。

勉強を始めて気付いたのは、以前の自分との違いだ。

「昔は無理して自分の力より高いレベルの教材を試してみたり、解答が間違いだらけだと投げ出したくなったりしたんです。でも今は間違えることを楽しめるようになりました。自分の知らないことが特定されて、それをつぶしていくのがうれしい、といった気持ちです。肩の力が抜けた分、上達も早い気がします」。

集中的に勉強した効果はすぐにスコアとなって表れ、受講開始2カ月後に受験したTOEICでは早くも900点を超え、その後2回の受験でも920点、915点と安定したスコアを獲得している。そして講座は、最初のハイペースは続かなかったものの、無事修了することができた。今までさまざまな学習本を買っても終えられなかった覧具さんだが、この講座を修了できたのはなぜだろうか。「教材にこれだけ(6万円強)出費したので、やらねば、と思ったのは確かです(笑)。でもその上で、楽しめるように工夫された内容だったことも継続できた大きな理由ですね。ゲーム感覚で取り組める内容、課題だったんです。クイズを解く感じで各課題に取り組み、解き終えた後には達成感を得られました」。

講座修了の仕上げとして、近々またTOEICを受験する予定だという。今は早くも、その後の英語学習について模索しているそうだ。

TOEICのスコアが伸びて、ニュースや映画の英語が前より聞き取れるようになったのは事実です。でも、900点台のスコアを取っても、実力としてはまだまだおぼつかないものだな、というのが正直な実感なんです。これからはTOEICのスコアにこだわらず、“使える英語力”を伸ばしていきたいですね。ただ、伸びた力を測る機会はモチベーション維持のためにも必要だと思いますので、今後も折に触れて何らかのテストは受験すると思います」。

ハイスコアを獲得したことで、さらなる高みを目指す意欲が湧いてきた覧具さん。“再会”した英語との物語がどのような展開になるか、今後が楽しみだ。


マガジンアルク』2016年11-12月号掲載
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