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Lesson1 痛みに関する英語表現

執筆 押味貴之
Lesson1 痛みに関する英語表現

国際化が進む日本には、現在約200万人もの外国人が居住していると言われています。それぞれの外国人の使用言語は実に多様ですが、国際的にも共通語とされる英語が、外来や病棟でも今後必要となってくることでしょう。ここでは、外国人医療の現場で実践できる、そんな英会話フレーズを紹介していきます。第1回目は「痛み」に関する表現がテーマです。

PainとAche
「痛み」と聞いて多くの方がパッと思いつく単語はおそらくpainだと思います。またheadache(頭痛)やstomachache(腹痛)などに使われるacheに馴染みのある方も多いことでしょう。でもこの二つの「痛み」ですが、実は英語では意味が異なるのです。

painには急性で程度が激しい痛みのイメージがあります。ですから「鋭い」を意味するsharpを使って、I have a sharp pain in my chest.(胸に鋭い痛みがあります)のように使われます。それに対して後者のacheは、より慢性的で鈍い痛みのイメージがあります。従って I have an ache in my back. と患者さんが言うとき、その背中の痛みは「不快だが耐えられないほどではない」ことを意味しているのです。

ただacheがheadache(頭痛)、stomachache(腹痛――必ずしも胃の痛みではありません)、toothache(歯の痛み)のように、身体の部位を示す語とつながっている場合はこの限りではありません。I have a terrible headache. と言うときは「激しい頭痛」もしっかりイメージされるのです。

いかがですか? 少しはpainとacheのイメージを持っていただけたでしょうか?

Key Phrases
I have a sharp pain in my chest.(胸に鋭い痛みがあります。)

I have a dull ache in my back.(背中に鈍い痛みがあります。)


痛みの質問 PQRST
さて患者さんの訴える「痛みの表現」は、実に多くの情報を与えてくれます。そしてその表現を正しく理解することが、正しい診断、正しい処置につながります。そこで、アメリカの医療関係者が「痛み」に関する質問で用いる、PQRSTというものを紹介しましょう。

まず“P”というのはProvokes(誘発する/引き起こす)の頭文字です。つまり、What causes the pain?(どうすれば痛みますか?)、What makes it better?(どうすれば和らぎますか?)といった質問です。

“Q”はQuality、つまり痛みの性状についてです。What does the pain feel like?(どんな感じの痛みですか?)と聞けば、患者さんは throbbing pain(ズキンズキンという痛み)、burning pain(ヒリヒリとした痛み/焼けるような痛み)、pricking pain(ちくちくする痛み)のように説明してくれるでしょう。ただ、痛みの性状に関する表現は数多くあります。医療通訳者であればこれらすべてを正確に知っておく必要がありますが、一般の医療従事者がこれらすべてを覚えることは難しいと思います。聴き取っても意味が分からないときは患者さんに書いてもらい、後で辞書などで調べるといいでしょう。

次に“R”ですが、これはRadiates(広がる)を意味します。Does the pain go anywhere else?(痛みは違う所に移りますか?)、Where does the pain radiate?(痛みはどこに広がりますか?)などの質問は「胸痛」などでは必須になります。

Severity(つらさ)を意味する“S”では痛みの程度をたずねます。単純に、Does it hurt much?(ひどく痛みますか?)と聞いてもいいですし、数字を用いて How severe is the pain on a scale of 1 to 10?(その痛みは1から10の程度ではどのくらいですか?」とたずねてもいいでしょう。

最後に“T”ですが、これは痛みがいつ始まったか、どれくらい続いているかを示すTimeです。When did the pain start?(痛みはいつ始まりましたか?)、How long did it last?(どれくらい続きましたか?)はよく使われるフレーズです。

これらPQRSTをチェックに用いれば、痛みに関して「モレなくダブリなく」質問することができます。ただ、それと同時に、痛みで苦しむ患者さんには、Don't worry. You'll be feeling better.(心配しないでください。良くなりますよ。)のような励ましの言葉をかけることもお忘れなく……。

Key Phrases
What causes the pain?(どうすれば痛みますか?)

What does the pain feel like?(どんな感じの痛みですか?)

Where does the pain radiate?(痛みはどこに広がりますか?)

How severe is the pain?(どれくらい痛みますか?)

When did the pain start?(痛みはいつ始まりましたか?)



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