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Lesson25 医療職の名称に関する英語1

執筆 押味貴之
Lesson25 医療職の名称に関する英語1

日本では、2002年に「看護婦」から「看護師」に名称が変更されたことに伴い、「看護婦長」も「看護師長」に変更されました。ではこの「看護師長(師長)」は英語で何と言うのでしょうか? また、その英語はアメリカでもイギリスでも同じように通用するのでしょうか? 実は、医療職に関する名称は、英語圏でもそれぞれの国の医療制度や医療文化によって異なります。従ってアメリカとイギリスでは「看護師長」の呼び方も異なるのです。そこで、今回から2回にわたって、看護師だけでなく、医師や「コ・メディカル (co-medica=医者や歯科医以外の医療従事者を指す)」の英語での名称をご紹介します。

“Sister”とは誰のこと?
まずは、読者の皆さんの職名である「看護師(nurse)」から見ていきましょう。日本では「(正)看護師」と「准看護師」の2種類がありますが、ほかの国ではどう呼ばれているのでしょう?

「(正)看護師」は、国に関わらず“Registered Nurse (RN)”と呼ばれていますが、「准看護師」は国によって名称が異なります。アメリカでは“Licensed Practical Nurse(LPN)”または、“Licensed Vocational Nurse (LVN)”ですが、オーストラリアでは“Enrolled Nurse (EN)”と呼ばれています。イギリスでも、かつては“State Enrolled Nurse (SEN)”として存在していましたが、今ではその養成が廃止されています。 Registered Nurse の多くの方は日本と同様、「病棟看護師」“Floor Nurse”や「手術(室)看護師」“Surgical (Scrub) Nurse”などとして経験を積んでいきます。臨床経験の長い看護師は“Senior Nurse”と呼ばれ、中には日本の「専門看護師(Certified Nurse Specialist)」や「認定看護師(Certified Expert Nurse)」に相当するさまざまな専門資格を取る方もいます(こうした専門資格を有する看護師を、アメリカでは“Advanced Licensed Nurse (ALN)”と呼びます)。また、アメリカやオーストラリアなどでは、“Nurse Practitioner (NP)”という、医師の業務の一部を行なうことができる専門職もあり、医師が足りない地域での医療に貢献しています。

看護管理職も国によって若干呼び方が異なります。「看護師長」は、アメリカを含め一般には“Head Nurse”と呼ばれますが、イギリスでは“Sister”や“Consultant Nurse”などと呼ばれます。

このほか、「保健師」“Public Health Nurse (PHN)”も、国やその専門分野によって多少名称が異なりますが、「助産師」“Midwife”は、どの国でも通用する名称です。まだ覚えていなかった方はぜひ覚えておいてくださいね。


GP? Consultant? Locum? 覚えておきたい医師の名称
次に医師(doctor)の名称を見ていきましょう。日本では、「内科医」“Physician”や「外科医」 “Surgeon”のように専門分野に分けて呼ぶことが一般的ですが、英語圏では幅広くさまざまな疾患を診る“General Practitioner (GP)”と、それぞれの分野の「専門医」“Specialist”の二つに区別することが一般的です。このGPは、これ以外にも“Family Doctor”や“Family Physician (FP)”、“Primary Care Doctor”などとも呼ばれます。患者さんも、“My GP prescribed this medicine.”(私のGPがこの薬を処方してくれたのです。)のように頻繁にGPという表現を使いますので、 ぜひ覚えておいてください。

医師の個人名は、通常“Dr. Oshimi”(基本的なことですが、Dr.は姓の前につきます。Oshimi Dr.とは言いません。)、または、“Takayuki Oshimi M.D.”(M.D. はMedical Doctorの略)と表現されます。後者はアメリカの教育システムに合わせた表現で、医師が英語で自分の名前を書くときなどに使います。アメリカでは、大学を卒業した後に4年間、Medical Schoolという「大学院」で教育を受け、それを終了した段階でこの“M.D.”がもらえます。厳密に言えば、日本の医学部を卒業して医師国家試験に受かっても、このM.D.と同じ身分になるわけではないのですが、日本の医師は、混乱を避けるためにそのままM.D.を使っています。

イギリスでは、勤務医(専門医)はその経験年数によって呼び方が異なり、「研修医」は “Senior House Officer”、その上の経験を積んだ医師を “Specialist Registrar”、そして日本の「診療部長」にあたる医師を “Consultant” と表現しています。

また、勤務医に関して、日本ではよく「常勤医師」「非常勤医師」という区別をします。これをそれぞれ英訳すれば“Full-time doctor”と“Part-time doctor”となります。しかし英語圏ではあまりこのような区別で呼びません。一般には「常勤医」とその「代理医師」という区別が一般的で、前者は“Permanent”や“Regular doctor”と、後者は “Locum doctor”または単に“Locum”と呼ばれています。この“Locum”は医師に限らず、ほかの医療職の「代理」にも使われることがありますので、これを機会に覚えておいてください。



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