HOME > 英会話 > 看護に役立つ!実践メディカル英語 > Lesson35 お見舞いに来た人とのコミュニケーション

Lesson35 お見舞いに来た人とのコミュニケーション

執筆 押味貴之
Lesson35 お見舞いに来た人とのコミュニケーション

外国人の患者さんを看護する場合、英語が必要になるのは患者さんとの会話だけとは限りません。面会を求めて来る方と英語で会話する状況もあるのです。そこで今回は、面会に来る方との英会話表現をいくつか紹介します。

覚えておきたい「家族」の英語
では下線部に注意して、次の2つの文章を英訳してみてください。

1.スミスさんとはどのようなご関係ですか?

2.親族の方ですか?


本当に簡単な表現ですが、少し気を付けていただきたいポイントがあります。では見ていきましょう。

1. What is your relation to Mr. Smith?
患者さんの状態によっては、面会が家族の方のみに制限される場合もあります。そのようなときには、こういった質問も必要になります。
面会が制限される場合において、一般に「面会が許される関係にある人」を英語では何と言うのでしょう? 日本語では、通常「家族」や「身内」としていますが、英語でそれに該当するものは“relatives”となります。これは、一般に血縁関係のある人を指し、日本語の「家族」よりも幅広い意味で使われています。後述しますが、“family”という単語は、聞き手によってはごく狭い意味で解釈されてしまいます。「当病棟ではご家族のための宿泊設備はありません。」という表現も、“There is no facility for relatives on this ward.”となります。

2. Are you his next of kin?
日本語で「家族」と言った場合、皆さんはどこまでの血縁関係を想像しますか? 恐らく多くの人が「同じ世帯の血縁者」、もしくは二親等までの親族を想像すると思います。しかし英語で“family”と言った場合、日本語と同じニュアンスを与えるわけではありません。聞き手によっては、このfamilyは実に幅広く解釈される言葉ですので注意してください。

英語では、日本語の一親等や二親等に当たるような表現は一般的ではありませんが、配偶者や親、兄弟が通常“family”もしくは“immediate family”と呼ばれ、祖父母や伯父伯母(叔父叔母)、従兄弟までは“extended family”と呼ばれます。日本語では「おじいちゃん」「おばあちゃん」までは通常「家族」とみなされることが多いようですが、英語では“extended”、つまり家族という解釈を「拡大」しないと含まれないのです。こういった表現からも、英語圏では結婚したら親とは別居し、その後は同じ「家族」とはみなされないという文化が伺えます。 また“family”とは別に“next of kin”という表現もよく使われます。これも厳密な定義を持っている言葉ではないのですが、「何かあった場合に身寄りになってくれる親族」というニュアンスで使われています。問診票などにもよく使われる表現ですので、ぜひ覚えておいてください。


覚えておきたい禁止事項を伝える表現
では、次の3つの文章を英訳してください。

3.本日の面会時間は終了しました。明日の朝またお越し下さい。

4.スミスさんは飲食禁止です。

5.スミスさんなら心配いりませんよ


今度はどうでしたか? では一つずつ見ていきましょう。

3. I'm afraid visiting hours are over. Please come back in the morning tomorrow.
「面会」という言葉に引きずられてしまうと、“meeting”や“seeing”という英語になってしまいます。英語で“meeting”と言えばお見舞いのような気軽に会うものではなく、時間を決めて会う、仕事での会合のようなものを連想させてしまいます。「面会に訪れる」ことは英語では“to visit”となり、面会者は病院に「立ち寄る」わけですので“visitor”となるのです。

4. Mr. Smith is not allowed to eat and drink.
英語で“cannot”と言えば「~できない」という意味ですが、これだと「やろうと思えばできるけれども、やってはいけないことになっている」というニュアンスが表現できません。このように「~することをやってはいけないと言われている」というのは“be not allowed to 動詞”となります。
また、「この病棟ではお花を持ち込まないようにしていただいております。」のように、「(物)が禁止です」という表現は“be not permitted”を使って“Flowers are not permitted on this ward.”となります。区別して覚えておくと良いでしょう。

5. Mr. Smith is in good hands here.
「心配いりません」にはいろいろな表現がありますが、「しっかりとお世話していますので心配いりませんよ。」というニュアンスであれば、この文のように“in good hands”という慣用表現を使うとうまく表現できます。日本語からはなかなか連想できない表現ですので、これを機会に覚えておいてください。



看護に役立つ!実践メディカル英語 トップへLesson36へ>>


  • アルコムワールドで日記を書く

メルマガ登録