執筆・解説 辰巳友昭

つぶやき英語表現 Vol. 116
12/3 Up
senior
(年長者・先輩)
Tatsumi's Pick Up
「ジャイアンツのユニホームを着て、試合をできたのがすごくうれしかった。懐かしい先輩の方々と一緒にプレーできたので素晴らしい一日になった」
― 松井秀喜さん

I was especially happy to be able to play in the Giants' uniform. I was able to play with my former senior teammates and that made it such a wonderful day.

解 説

背景
11月16日に東日本大震災復興支援として、巨人VS阪神のOB戦がコボスタ宮城球場で行われました。元巨人の松井さんは3番ライトで出場し、4打数4安打1打点と大活躍しました。かつて「松井キラー」と呼ばれた遠山奨志さんからも長打を打ち、ファンを沸かせました。40歳の松井さんですが、今後は指導者としての活躍が期待されます。


表現解説
「先輩・後輩」という表現には、日本や韓国に見られる儒教的な年功序列の思想が反映され、能力が年齢を飛び越すことを伝統的に許容する英語圏の文化においては、理解がされにくいことが多いようです。日本で生活するネイティブスピーカーも、英語の会話の中にSempaiKo-haiとカタカナ英語を挟むことがよくあります。

あえて英語の中で「先輩」に相当する表現を求めるとしたら、seniorという語がそれに相当するでしょう。これはもともと「より年長の」という意味の語で、古くは比較級でした。今でもoldの比較級olderを少し硬くした感覚でMy aunt is senior to my mother.(叔母さんは母よりも年上です)のように使うことがあります。その場合には古い表現の名残で、thanではなくtoを用いることに注意しましょう。

また、名詞の前に付けると「年配の」「経験豊富な」という意味になります。少し日本語の感覚とずれるのは、必ずしも「年上」を意味しないことがあることです。例えばsenior citizenという表現はthe elderly同様に「年長者」を表しますが、会社におけるsenior advisorは「一定の経験を積んだアドバイザー」、軍隊のsenior officerは「上級将校」を表し、必ずしも年齢の高さを含みません。

そして、今回の松井さんのコメントのように「(自分の)先輩」という場合にはmy senior ~という言い方をします。formerと付けたのは「かつての」の意味を表すためです。senior自体はやや硬い表現なのですが、I went drinking with my senior colleague.(職場の先輩と飲みに行った)のように、日本語の「先輩」を表すのにこれ以上ぴったりの表現はないでしょう。

なお、seniorには名詞の用法もあるので、単純にmy seniorで「先輩」を表すことも可能です。

その他のseniorの用法ですが、1つ覚えておくと良いのは「学校における最上級生」という意味です。一般に3年制の高校では1年生をfreshman、2年生をjunior、3年生をseniorと呼び、4年制の高校や大学では2年生をsophomoreと呼び、他がずれて4年生がseniorとなります。

seniorと全く同じように使える反意語がjuniorです。用法は同じで、「より年下の」「経験豊富でない」「後輩」の意味を表します。学校ではseniorの1年下がjuniorです。また、同じ家族や血族内に同姓同名がいる場合、年上の方をsenior、下をjuniorと呼んで区別します。I Have a Dreamのスピーチで知られるMartin Luther King Jr.牧師ですが、名前の最後のJr.はjuniorの略で、彼のお父様も同姓同名であったことが推測されます。

それでは、起き寝るからseniorの用例を上げて終わります。


今回の起き寝る関連表現
I get promoted ahead of my senior.
(先輩を追い越して昇進する)
起きてから寝るまで英語表現700』P. 103 No. 38

We're going to also have to take the senior market into account.
(これからはシニア層も視野に入れないとね)
起きてから寝るまで英語表現700 オフィス編』P. 134 No. 6

  • アルコムワールドで日記を書く

メルマガ登録