執筆 まつだあいこ
『テッド(2012)』
英会話に生かせる! 映画フレーズつまみぐい
 

1985年の聖夜、友達のいないジョン少年と、彼の祈りで命が宿ったクマのぬいぐるみテッドは、生涯の友情を誓う。それから27年。友情は変わらないがジョンは責任感のない35歳に、テッドは外見とは裏腹な口汚いエロオヤジになっていた。ジョンのガールフレンドは、この2人の関係を見かね、彼にテッドとの別居を迫るが……。

『テッド』[DVD]
販売元:ジェネオン・ユニバーサル
come out of nowhere
フレーズ活用度:★★★★

セリフ抜粋


Ted: That car came out of nowhere.
テッド:あの車、いきなり出てきたんだよ


解説


マリフアナを吸っていて職場に遅刻したジョンを、テッドが車で送ることに。だが、テッドは自分の車を駐車スペースに停車中の車に引っ掛けてしまう。フレーズは、まるで交差点での衝突事故のように言い訳をするテッドのセリフから。「どこでもない場所」を指す nowhere を使ったフレーズ out of nowhere は、「どこからともなく」「いきなり」「いつの間にか」「知らないうちに」といった、対象のものが、自分の気付かない、見えないなど特定できない場所から現れたときに使う定番。come の代わりに appear やshow up 、pop が使われることも多い。come out of nowhereを使ったセリフが登場するのは、『クロコダイルダンディー2』(88)、『レオン』(94)、『クルーレス』(95)、『ラストサマー』(97)、『ラッシュアワー』(98)、『マトリックス リローデッド』(03)、『ボーン・スプレマシー』(04)、『クローバーフィールド/HAKAISHA』(08)など多数。


こんなふうに使ってみよう


Truman: A business man and a woman with a little dog came out of nowhere and forced him onto a bus.
トゥルーマン:ビジネスマンと子犬を連れた女性がどこからともなくやってきて、彼をバスに無理やり乗せたんだよ。
『トゥルーマン・ショー』(98)より


あいこのつぶやき


映画や80年代ネタ、そして下品な笑いがさく裂した本作は、日本でも予想外のヒットとなりました。しかし、海外の流行を引用したセリフを翻訳するのは難しいものです。たいていは意訳されますが、本作の日本語版は、日本の流行を当てはめる試みがされており話題となりました。でも、80年代に人気だった熊のキャラクター「テディ・ラクスピン」*が、今人気の熊本県のゆるキャラ「くまモン」(個人的にはせめてもう少し古い「リラックマ」にしてほしかったですが)にされるなど、大胆な訳がいくつかあります。「なぜこの語を選んだの?」と、シーンを追うのを一瞬忘れてしまう人もいたようですが、後で元ネタと比較し、解説を読みながら再観賞すると楽しめそうです。

*Teddy Ruxpinは80年代半ばに大ヒットした、"しゃべる"クマのぬいぐるみ。物語の朗読を収録したカセットを体内で再生できる仕組みになっており、音声が出ている間は口や目が動く。


I wasn't born yesterday.

『私がクマにキレた理由(わけ)(2007)』

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