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プロが薦める勉強法 File#05 茂木健一郎さん

プロが薦める勉強法 カリスマ講師陣が惜しみなく公開
朝活ブームの昨今、朝時間を勉強に活用しない手はないと語る茂木さん。自らの体験を交えて、その活用法を語る。

茂木健一郎

1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授。著書に『脳を活かす勉強法』(PHP研究所)、『ひらめき脳』(新潮社)ほか多数。

取材・文◎田中洋子 Yoko Tanaka 写真◎遠藤貴也 Takaya Endo

  科学も、アートも、ビジネスも世界は「英語で」話している

日本の科学者が英語に弱いといわれたのは過去の話。英語論文や国際学会でのプレゼンテーションはもちろん、海外の研究者との交流も盛んな理系分野では、共通語として英語を使うのはすでに常識となっている。

「今どき英語ができない研究者などいませんよ」と、自身も脳科学者である茂木健一郎先生。
「これは科学の世界に限ったことではありません。インターネットを活用し、学術、芸術、ビジネスと、あらゆる分野で国境を越えた知のコミュニティーが形成されています。そこでは英語が公用語。世界中から集まった知性や才能が、英語を介して意見を交換し、切磋琢磨しています。英語を使いこなせなければ、とても輪の中に入っていけません」

先生もまた熟達した英語の使い手だ。仕事以外にも、英語のブログにツイッターと、日常の中で当たり前のように英語を使いこなしている。 「海外の論文などは毎日大量に読みますが、普段は書く機会が十分ではないので、意識して英語を書いています。英語ブログやツイッターには、百数十カ国からアクセスがあるんですよ。それでもまだ、日本語のツイッターのほうが、英語の5倍くらいフォロワーが多い。いずれこれを逆転させてやろうというのが、ひそかな目標だったりします(笑)」。

超が付く過密スケジュールの合間を縫って、心に浮かんだことを、素早く、しかもこなれた英語で書いていく。そうした習慣を通して常に世界に向けて窓を開き、同時に英語脳にも磨きをかけているようだ。

  語学の勉強から生きた言葉へ脳の英語モード化をカナダで体感

茂木先生と英語との出合いは、私たちと同様、中学校に入ってからだった。学校の授業の中だけで、最初は語学として英語の知識を学んだ。その英語が、高校1年生の時カナダに留学したことで、血の通った「言葉」に変わっていく。

「そのころ僕は、pretty goodという言い方を覚え、カナダでも盛んに使っていました。するとある時、不思議そうな顔でホストファミリーが言うのです。『もしかして、君はvery goodと同じ意味でpretty goodを使ってる? だったらちょっと違うよ』」

すごくいい、なかなかいい、まあ悪くない……。日本語と同様、英語にも微妙なニュアンスや揺らぎがあること、同じ言葉でも文脈や声の調子によって色合いが変わることを、初めて体感した出来事だった。

この時期のもう一つのブレークスルーは、バンクーバーの書店でたまたま買った、 Anne of Green Gablesを原書で読破したことだ。

「『赤毛のアン』のシリーズは日本語訳で全部読んで、内容は知っていました。しかし原書で使われている単語や文章は、実はかなりややこしい。最初は全然分からなくて苦しみました。でもだんだんと、脳が英語に慣れてくるのです。読み続けるうちに速度が上がり、英語のまま内容をつかんだり、文脈から単語の意味を正しく推量したり、自然とできるようになっていきました。どうやら脳の活動がある程度深いところにまで達して、初めて立ち上がってくる感覚があるらしい。だからまとまった時間を取って、同じことをやり続けることが重要なのだと思いました。『赤毛のアン』を英語で読みふけったあの時期は、脳に英語モードを定着させる上で、理にかなっていたのかもしれません」




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