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苦手なりの受験英語

 

2006年10月21日

直訳と意訳と訳例と意味(5)

今日は直訳について(その2)です。


I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
Instead of resting, I was just tiring myself.


この直訳例の1つ
 私は歩き回らなければならなかった、スタンド灰皿を探しながら。
 休むことの代わりに、私はちょうど自分自身を疲れさせていた。

は、ぎこちないが、良い訳例だと私は主張します。今回はその理由についての話です。


理由は↓こうです。
「直訳としては正しいから」


すべからく語注に則っており、きちんと文法も踏まえている。直訳としてはものすごく正しいわけです。


でも得意な人は「だからといってこの訳例はちょっと変だろう。前半はともかく、後半の、とくに「私はちょうど自分自身を疲れさせていた」は変すぎる! 不恰好極まりない」とおっしゃると思います。


ここが実は面白いところなんです。2つ書きたいことがあります。


1つめ得意な人いきなり意訳例が作れて、直訳例が作れない
2つめ苦手な人意訳例はもちろん、直訳例も作れない


1つめから行きましょう。
得意な人はこの英文の意訳例、例えば
 私はスタンド灰皿を探すために歩き回らなくてはならなかった。
 休む代わりに、ただ疲れただけだった。

が、いきなり作れてしまうんです。なぜか、作れてしまうんです。これは才能と訓練の2つ要素を得意な人は持っているためです。才能についてはこちらに以前書きました。
訓練はそうですね、この辺が多少関係するのですが、要するに、常日頃から英文解釈の訓練をしているのです。できるだけ美しい訳例を作る訓練を常にしているんです。英語の好きな人は。


なので、得意な人は「いきなり意訳例」が作れてしまうのです。


逆に得意な人は直訳例が作れません(無理に作ろうと思えば作れる場合もありますが原則的にはできない。少なくとも作ろうとはしない)。なぜでしょうか? 文法を知らないからです。文法が嫌いなので、下手をすると分詞構文の意味とか、知らないのです。それでもできてしまうんです。経験から来る「カン」で!


本当はもう少し説明が必要です。いずれこのテーマのどこかで紹介します)


一方、英語が苦手な人はどうでしょう? つね日ごろから英文解釈の訓練をしている、という経験を持っていませんよね。だから、英語が苦手な人は、得意な人が持っているような「経験から来るカン」を持っていない。ということは「いきなり意訳例は作れない」ということです。


じゃあ、直訳例ならば作れるか? とんでもない! 単語の意味もろくに覚えていない。辞書で引っ張ってもなかなか適切な訳語を見つけられない、文法はもちろん知らない。だから「直訳例」も作れないのです。


さて、ここまでいいですか? さてここで考えて欲しいことがあります。英語が苦手な人最初に目標とする訳例「直訳例」「意訳例」のどちらがいいでしょうか?


と、疑問を投げかけて、今日のブログはおしまいにします。続きは月曜日です。

Comments

お返事ありがとうございます。


このコメントいただいて「英語が得意な人」についてもう少し詳しく書く必要性があるように思い直しました。
「英語の得意な人には数種類のタイプがある」といったようなことを書くべきだと思いました。
それを踏まえてこのテーマの内容を練り直します。それをもって、かえでさんの最初のコメントのお返事とさせていただきます。
ご意見本当にありがとうございました。またよろしかったらご意見をお願い致します。

お返事ありがとうございました。
マウスバードさんの「英語の得意な方」というのは、
「日常会話ができるぐらいの方」を意味していたのですね。
私は4技能(読書聴話)のバランスがとれた「英語の得意な方」を想定していたので、納得がいかなかったのだと思います。
やはり、文法は英語が苦手な方にとっても、(いろいろなレベルの)得意な方にとっても大切ですよね。
ネイティブのように大量に英語に接して英語ができるようになった方でも、無意識に文法が身についただけで、彼らも無意識に文法にもとづいた英語を使っているわけです。
マウスバードさんの言葉を借りれば「カンで分かる」ということになるでしょうか。
そんな彼らにしても、ステップアップするためにはパラフレーズライティングやその他の修辞法などの広い意味での文法を意識して学ばなければならない時期が来るはずです。
今後の記事を楽しみにしています。

>かえでさん
ご無沙汰しています。お元気でしょうか?
私もそちらに行きたくてうずうずしているんですが、今「スーパー多忙」でなかなか行けないんです。
(今はかえでさんとM.Hoshiさんがいらっしゃるの安心して隠居中です。)

>A.マウスバードさんのお知り合いの英語の得意な方
>と、
>B.私の知っている英語の得意な方
>はまったく違うのです。なぜでしょうか?

>同時通訳の神様といわれた国弘正雄氏をはじめ、
>英語の使い手といわれる方のほとんどは文法重視ではないでしょうか?

翻訳、もしくは通訳のレベルになると文法は不可欠でしょう。
私の師匠の1人宮本守良先生も同時通訳志望者でした。
/beginner/article/mouthbird/2006/03/post_132.html
師匠も文法の重要性を主張していた人の1人です。


翻訳者、通訳者のレベルになると間違いは致命傷なので、訳せなかったり意味を取り違えられないでしょう。
となると、文法の知識は不可欠でどうしても、学習することになり、文法から解読して「ああそうか!こういう意味なのだ!」とわかることも多いと思います。


ところが普通の英語の得意な人は、翻訳家でも通訳者でもないですね。もっとも多いのは「英会話ができる人」ということになるのではないでしょうか? (私は違いますが)英語を使ってお話ができたら良いなあ~と思い、そこを中心に考えると思います。そのレベルであれば、「元々英語が得意な人は」文法知識がなくても“カン”でできてしまうと思います。(もちろん私はできない)


今でこそ、受験生ネットの英語苦手~は、文法重視の方が集まっていますが、昔は逆だったんですよ。
よく「私は英語ペラペラです。なんでも質問して下さい」と人が現れてました。
続いて質問者が「この英文の訳例がこうなのですがなぜですか?」と投稿しました。するとペラペラの方は
「そんな重箱の隅を突っつくようなことは考えなくてよろしい。そんなの分からなくても私は英検1級だ」とお返事してました。
もちろんその後、私が文法的な説明をしました。そうしたらこの「英語ペラペラ・1級の人」はその後来なくなりました。


高3の全統模試で偏差値70以上あるご親戚の方は同時通訳的な訳し方ですね。この辺については後々今回のテーマで語りたいと思います。
スミマセン。ちょっと今忙しいので続きは後で書きます。申し訳ありません~。それでは~m(_ _)m

お久しぶりです。
今回のテーマは個人的にとても興味があるので、
これからの展開を楽しみにさせて下さい。

ただ1つだけまえから気になっていたことを言わせて下さい。
A.マウスバードさんのお知り合いの英語の得意な方
と、
B.私の知っている英語の得意な方
はまったく違うのです。なぜでしょうか? 一言で言うと、
Aの方は文法軽視、Bの方は文法重視 となると思います。
Aの方はマウスバードさんがよく説明してくださっていますので、
Bの方の例を出すと、同時通訳の神様といわれた国弘正雄氏をはじめ、
英語の使い手といわれる方のほとんどは文法重視ではないでしょうか?
身近な所では「受験生ネット」の回答者のほとんども文法重視だと思います。
また、私は親戚の子(高2ですが高3の全統模試で偏差値70以上あります)に
ときどき英語を教えていますが、
I had to walk around, looking for a stand ashtray. Instead of resting, I was just tiring myself.
の意味がわかっているかを見る時に、
「私は歩き回らなければならなかった、探しながら、スタンド灰皿を。
 休むことの代わりに、私はただ、疲れさせていた、自分自身を。」
と訳させます。ただし、私の定義ではこれは「直訳」ではなく「意味」ですが。

以上、長々と書きましたが、実際の所はどうなんでしょうか?
アルクには英語の得意な方も多いと思うので、日本の通常の環境で英語を勉強して得意になった方は、
文法軽視派と文法重視派とどちらが多いか、聞いていただくことはできませんでしょうか?