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苦手なりの受験英語

 

2013年7月22日

英語に関する先入観と矛盾点(3)

【先入観】
幼少期から英会話スクールに通うと誰でも英語が好きになり困らなくなる。少なくとも英語に興味を持ち続け、不快感を示さなくなる


【矛盾点】
以下の【現実】をご覧ください


【現実】
たまには成功例から紹介する。


私のある縁者を紹介する。ここでは[ Aさん ]としよう。
彼女は幼少より英会話スクールにずーっと通っていた。高校まで通っていた模様。本人は英語と相性が良かったのか、気に入っていたらしい。
中学の頃、英語の成績は抜群。中学の頃は英語スピーチコンテストで県代表に選ばれたことがある。
高校も英語に困ることはなく、現役で薬学部に合格。
 これは英会話スクールの成功例と考えてしかるべきであろう。


では↓この例はどうか?


この[ Aさん ]には3歳離れた妹がいた。[ Bさん ]としよう。
Aさんと同じように、幼少より(Aさんと同じ)英会話スクールにずーっと通っていた。
 どうなったか...?
あまり書きたくはない。。。。が、なんとか公表できそうな事実のみを書く。
 ⇒高校中退である。


=====


更なる例。これはこのブログでは何回か出ている例。[ Cさん ] としよう。


お父さん英語がペラペラ。お母さんは英語が片言ながら喋れるという家庭で育つ。
幼少時、イギリスに住んでいたという。
小学校時代に日本に帰ってきて、以来小学校1年生から高校卒業まで英会話スクールに通い続ける。
彼はどうなったか...?
 ⇒浪人である


実は彼は数年前の私の生徒。ネットで私を見つけて受講された。
彼は英語がかなりできなかった。偏差値は40台。
「英会話スクールに通い続けているのに英語ができない」ということに悩んでいた。
彼の浪人時代、予備校の授業のサポートを私が行った。


初めて彼を教えたときにまず驚いたことがある。
 ⇒三単現のSを知らなかった


文法から叩きなおしつつ、解釈を指導。
彼はどうなったか...?
 ⇒同志社大学に合格した。
ここにの下のほうに合格体験記がある。中ほどの上の人が[ Cさん ]である。


---


この[ Cさん ]には妹がいた。[ Dさん ]としよう。
彼女も小学校入学と同時に(Cさんと同じ)英会話スクールに高校卒業まで通い続ける。
彼女はどうなったか?
 ⇒高校2年次に私の生徒になった。
 ⇒理由は「英語の成績が悪かった」から
     「お兄ちゃんが私で上手くいった」から


彼女もお兄ちゃんと同じく
 ⇒三単現のSを知らなかった
「英会話スクールに通い続けているのに英語ができない」ということに苦しんでいた。


私は、[ Dさん ]を文法から叩きなおしつつ、解釈を指導。
彼女はどうなったか...?
 ⇒関西学院に合格した。
ここの中ほどに合格体験記がある。上の人が[ Dさん ]である。


=======


さて、こう書くと↓このように言う英語好きな人が出てくる。


[CさんやDさん]は確かに苦労したけど、合格には英会話スクールの影響もあるんじゃない?
少なくとも、英語に興味を持ったはずだよ!


 私が最初に↑こう意見を聞いたとき、私は口をあんぐりとあけた。
「どうして、英語好きの多くは自分たちに都合のいいふうにしか思えないんだ?」
事実は間逆だった。
●[Cさん][Dさん]は英語に対し不快感しか示さなかった。
ここ[Dさん]が高3のときに「イギリス短期学習プログラム」に参加させられたときの話を載せる。

・「英会話スクールや留学」と「英語嫌い」

これを読んで「Dさんが英語に興味を持った人」に思えるかどうか、確かめて欲しい。


CさんはDさんは、幼少の頃から英会話スクールに通い続けた。
 しかしそれでも英語はできず、
 ⇒だから英語が嫌いになったのである。


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今週の金曜日はいつもの文法学習です。この続きは来週の月曜日です。


(↓目次はこちら)
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Comments

>清水恭宏さん
清水さんの英会話スクールで何割ぐらいの方が、主語を見て、「人称/単数・複数」を考える回路を定着させるのが苦労されているのかが気になりました。

>特に過去20年間のコミュ二カティブアプローチ導入による、会話偏重カリキュラムによる唯一の成果は、「英語難民の激増」だと思います。

そう思っていない人が多いのが本当に困りますね。ここ20年以上、高校では文法の授業がなく、会話偏重プログラムなのですが、「そうではない」と【先入観】で思っている人の如何に多いことか。そうした先入観の塊の方が「英語による英語の授業」なんて思いついたのだと思います。現状を認識して欲しいですが、彼らにはその能力がないと私は思っています。

そろそろ本丸(英語による英語の授業)の話に行きたいところですが、もうちょっとお待ちください。
m(_ _)m

この姪を見て「(動詞の)単語の意味を覚える&思い出すのが精一杯で、三人称や時制まで頭が回らない初学者が多いのではないか」と最近思うようになりました。

私も日々初心者と接していますが、まさにずっと前から同じことを感じています。主語を見て、「人称/単数・複数」を考える回路を定着させるのは容易なことではありません。(特に英語が苦手な方には)文法の練習問題をする段階で間違う段階では、とても英会話などおぼつきません。これは意識的な本人の努力しかないのです。意識的練習の積み重ねで、いつか意識しなくてもできるようになるのです。これは「文法ルールの自動化」と考えています。二年経っても三年経っても、意識しないでレッスンを受けている方はできるようになりません。語学学習に魔法の薬はありません。魔法の薬を期待する方が多いから、科学的根拠のない聞き流し教材が流行るのです。

特に過去20年間のコミュ二カティブアプローチ導入による、会話偏重カリキュラムによる唯一の成果は、「英語難民の激増」だと思います。すでに激増しているを状況をさらに悪化させるのが、「英語による英語の授業」に他なりません。英語教育政策を立案する方は、「現状認識」が全く間違っています。昔の「日本人は読み書きはできるけど話せない」という根拠のないステレオタイプに縛られています。今は「読み書きさえできなくなっている」という深刻な状況を真摯に受け止め、過去20年間は「間違っていた」と正直に総括すべきなのです。(これができないから次々と支離滅裂な改革案が出てくるのです。)

>清水恭宏さん
英会話スクールの清水さんはこのログを読んでくださるはずなので、「怒られるかも~」と内心ひやひやしてました。そうでなくてほっとしています。


>失敗する方に共通していえるのは、中学校レベルの基本的文法(三単現のSも含め)が理解できていないのです。なのに、英会話クラスでは文法を体系的に教えないので、土台が何年やっても定着しないのです

私は英会話の先生ではないので、この見解は私にとって興味深いです。


ここを読んで思ったのは、私の姪のことでした。現在高1です。中2の頃からあまりに酷いので私の出番となりました。テストで平気で17点とか取ってきたので。
http://q-eng.com/diary/12358
 ↑ここで中学の頃の勉強方法を記しました。基本は中学の文法の徹底でした。高1の今でも中学の文法をやり直させています。というのは「まだ完全に身に付いていない」ためです。 反復練習のおかげで大分できるようになりました。学年末試験では平均58点のテストで88点という好成績でした。
http://q-eng.com/diary/13756
88点は確かに好成績なのですが、でもミスする所が(ディスレクシアの間違いを除くと)初歩的なミスばかりでした。


つまり、88点なのに


 ・三単現のSを忘れて×
 ・過去形の英文を、現在形の意味を取って×


ということです。もちろん、本人には何度も「三単現のS」や「時制」のことを注意させています。しかしそれでも間違うことが8割以上です。
 たとえば新しく教科書で出てきた単語(動詞)があったら、その単語の意味を覚える&思い出すのが精一杯なのです。「それが現在形なのか過去形なのか」まで頭が回らないのです。だから書かせるといつも「原形」。周りの文脈から「過去時制」でないとおかしい問題でも「原形」。主語が三人称単数で現在形でも「Sをつけずに原形」を書きます。そして「間違えずにちゃんとスペルを書けた~」と喜びながら、×をもらいます。


 この姪を見て「(動詞の)単語の意味を覚える&思い出すのが精一杯で、三人称や時制まで頭が回らない初学者が多いのではないか」と最近思うようになりました。


>イギリスで語学留学した経験がありますが、語学学校の校長に呼ばれて、「なぜ、日本人は上達するのが遅いのか?」と意見を求められたことがあります。

ふむふむ。私なら
 ・文法体系が全く違う(時制や人称による活用がない:語順による意味の構築が異なる)
 ・発音体系(母音主体が日本語・子音主体が英語)の違いでリスニングがしにくい
と答えそうです。

>イギリス人のEFLの先生方はどうしてもヨーロッパ人の生徒を基準にして、レッスンを構成しようとします。
なんと! それでは日本人は極端に不利ですね。


>私自身は幸運にもケンブリッジ英検(CPE)に合格することができましたが、それは留学前に日本でクリアできることを全てやったからに他なりません。それでもCPE合格のためには他のヨーロッパ人生徒の倍は最低勉強しました。それくらい、英語習得というのは大変なエネルギーを必要とします。


 すばらしいですね!


>「英語教育、迫り来る破綻」を読みました。4人の著者のコンセンサスとして「学校英語だけでは話せるようにならない」という趣旨の議論がされていますが、まさにそこが核心だと思います。


最近誰かのつぶやきで「英語ができる人ほど、高校の「英語による英語の授業」に反対している」という文章を読みました。


高校の「英語による英語の授業」に賛成している人は、まさに「先入観」で判断していて、現実が見れない人だと私は思います。

MOUTHBIRD様
今回のコメントもなかなか考えさせられるものがあります。実は、私のスクールへ入会する方で、他の英会話スクールで失敗し、やり直しに来ている方は少なくありません。中には既に何百万という大金を投資した方もいます。では、なぜ失敗するのでしょうか。

理由は簡単です。カリキュラムが根本から間違っているのです。失敗する方に共通していえるのは、中学校レベルの基本的文法(三単現のSも含め)が理解できていないのです。なのに、英会話クラスでは文法を体系的に教えないので、土台が何年やっても定着しないのです。英語を話すということは、3単現のSといってもそのことが瞬時に自動的に使えるレベルにならなければなりません。主語を見たら「人称と単数・複数」を考えるという、英語を話すための回路作りから始めなければならないのです。私以外の多くの英会話スクールは、その回路作りをやらずに、楽しく英会話ごっこばかりしているから、何年やっても生徒さんは上達しないのです。

語学留学しても英語がものにならないケースというのは、英語を話す回路がまだ未熟で、構築されていない段階だと言えます。私自身、イギリスで語学留学した経験がありますが、語学学校の校長に呼ばれて、「なぜ、日本人は上達するのが遅いのか?」と意見を求められたことがあります。イギリス人のEFLの先生方はどうしてもヨーロッパ人の生徒を基準にして、レッスンを構成しようとします。だからアジア系の生徒には、ついていくのが大変です。私自身は幸運にもケンブリッジ英検(CPE)に合格することができましたが、それは留学前に日本でクリアできることを全てやったからに他なりません。それでもCPE合格のためには他のヨーロッパ人生徒の倍は最低勉強しました。それくらい、英語習得というのは大変なエネルギーを必要とします。

私のような教育方針の英会話スクールは圧倒的に少数派ですが、ここ数年はコンセプトが浸透してきて、ホームページに厳しいことが書いてあっても常に問い合わせが絶えません。これからは正論を堂々と語れるスクールが発展するでしょう。

「英語教育、迫り来る破綻」を読みました。4人の著者のコンセンサスとして「学校英語だけでは話せるようにならない」という趣旨の議論がされていますが、まさにそこが核心だと思います。だから、学校英語の役割は、「(仮に)将来英語が必要になった場合の土台作り」であるべきです。そこを明確化しないかぎり、日本人の英語力はますます低下していくでしょう。3単現のSから教えるのは正直疲れます。でも、そんなレベルだから私たちの仕事は一生なくならないのでしょう。なんとも皮肉です。