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苦手なりの受験英語

 

2013年12月 9日

日本人は文法に詳しくないから英語が喋れない(5)

ここまでをまとめます。
・日本人の20人に1人ぐらいは無意識に英語に慣れようとする
・日本人の20人に1人ぐらいは『例文を覚えるのが簡単に感じる』


こういう人は確かに存在すると思います。


では↑こういう20人に1人の人は、文法が必要でしょうか? 考えてみましょう。


こういう人は
 例文を覚える能力が高い上、英文を無意識に読む。
 ⇒ということは、例文をパカパカ覚えてしまう。


 という状態です。こういう人は「文法を知らなくても、応用が利く」と思います。自分なりに「勘」で、英文を読めて、かつ、表現してしまえます。つまり、こういう人は「文法は不要」と思います。


 そしたら、考えて下さい。普通、「英語の先生になるような人」や「英語が大好きで大得意で使いこなす人」はどういう人かを考えて欲しいのです。


 そうです。こういう20人に1人の人が圧倒的に「英語の先生」や「英語が大好きで大得意で使いこなす人」になりやすいのです。


したがって、ここに戻ります。
【事実】
今現在英語が好きで得意で英語がペラペラ喋っている日本人の多くは、文法に詳しくない。(つまり文法に詳しくなくてもペラペラ喋れている


↑これは私には(も)事実と思います。しかし「だからといって文法に詳しくなくていい」という話には簡単にならないと思います。...ということになると思うのです。


 つまり、
今現在英語が好きで得意で英語がペラペラ喋っている日本人の多くは、文法に詳しくない。(つまり文法に詳しくなくてもペラペラ喋れている
 ↑
 この理由は

・例文を簡単に覚える能力に長けている

・普段から無意識に英語に慣れようとしている

 という「特別な人」であるから。


と私は考えています。


 私の周りには何人か英語がペラペラな方がいますが、そのほとんどはこの特別な人に当てはまるのです。私が文法を教えようとする姿を見ると、彼らは「例文を覚えたほうが手っ取り早いのに、なんでそんなことするの?」とよく私に言います。私の返事は決まって「私は例文を覚えらないから」と言います。そうすると彼らは「キョトン」とした顔をします。彼らにとって「例文を覚える」のは「朝飯前」だからです。彼らは、私が「例文を覚えられない」と言うと、困ったような変な顔をします。彼らは例文を覚えて英語を得意になったので、彼らは「例文を覚えていないこいつ(私)がどうやって得意になったのか」が理解できないのです。


 さらに「自分が(20人に1人の)特別な人」という意識がありません。「自分だけではない。誰もが例文を覚えるのは楽なはず」と思い込んでいます。で、こういう人しか普通は英語の先生になりません


 したがって、日本人の英語の先生は総じて「英文法」に詳しくないのです。先生が英文法に詳しくないのです。そういう先生に教わる生徒が文法に詳しくなるでしょうか? 別個に学習しなければ、文法の知識が曖昧なままになります。戦後日本の学校英語教育の過程で「英文法」という科目があった時期は1度も存在しません


 ただし「生徒側にも 20人に1人の特別な人がいます」。だから、そういう生徒は、たとえそういう文法に詳しくない先生に英語を習っても、全く問題がない。英語も得意になるのです。


 したがって、日本では
・「20人に1人の特別な人たち」だけが、文法に疎くても、英語を喋れている、使いこなせている
という具合になっていると思います。


今週の金曜はいつもの文法放送。次回は来週の月曜日です。


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Comments

ご無沙汰です。
 これはアメリカ人に聞いた話ですが「アメリカ人は「不規則動詞の変化を小学生のうちに(九九のように)覚えこまされる」そうです。我々も中学のときに覚えるように言われましたが、果たして九九のドリルのようにやったでしょうか? そういう学校もあるかもしれませんが、ほとんどはそこまではやらされないと思います。
 三単現も同様です。多くの中学校では適当に教え込まれていると思います。英語が苦手な人は、主語の「人称」と「数」の確認を、そして「時制」の確認を逐一させないとと思っています。姪にも毎回させています。最初のうちは、三単現は100%Sをつけませんでした。教えはじめて2年。ようやく50%は付けられるようになりました。時制も30%は当たるようにまりました。逆に言えば2年たってもこの程度です。おそらく、彼、彼女らはこの手の訓練がもっと必要だと思います。我々が小2ぐらいで九九のドリルをできるまでやらされたように、彼、彼女らは、人称と数と時制を合わせるドりルのようなものが必要ではないか、と最近考えています。覚えるために。
 つまり、三単現のような極めて初歩的な文法でさえ、現在はないがしろにされているのです。にもかかわらず、未だに文法中心主義が学校英語の悪い点だ、と言う人が沢山います。学校英語の現状はこうなのに、これのいったどこが文法中心主義なんでしょうか?
 若い文法教師ほど文法に疎いかもしれません。三単現のSですらまともに教えられない教師が現在どんどん増えているのかもしれません。その結果、英語の才能が乏しい人ほど、困ってる状況にさらになっていると思います。

MOUTHBIRDさん

動詞は主語の影響を受けるので、どうしても主語の人称・数は初歩の段階から丁寧に教える必要があります。自分のことを指して何て言うの?あるいは、相手のことを指して何て言うの?などと日本語で確認しながら、最後に、自分と相手以外に話題に出てくる人や物を3人称だと教えています。国語力でさえ乏しい定時制の生徒を相手に悪戦苦闘していますが、それでも授業でしつこいぐらい確認はしています。3単現のSもそうですが、be動詞も主語の確認をしなければいい加減に覚えてしまいます。

清水さんが言われているとおり、文法に関して勉強不足の英語教師は確かに多いと感じています。文法に詳しくないからきちんと丁寧に指導できないということでしょう。それと、比較的若い英語教師に多いですが、文法を軽視して安易に流行の教授法に飛びつく傾向が強いように思えます。

文法を過度に教えているというのは間違った先入観です。むしろきちんと丁寧に教えていないというのが実情です。文法を甘く見ている、言葉の学習をなめている英語教師が最近増えているような気がします。

>清水恭宏さん

困ったことに、先生側がこの先入観を持っているケースがあります。特に本当に英語の才能がある人ほど、文法の知識が乏しいので、彼・彼女ら自信が文法の重要性を理解していないのです。
清水さんの英会話スクールはちゃんと文法を教えていらっしゃるようですね。清水さんのスクールできちんと学習なさった卒業生たちはきっと華麗に羽ばたくと思います。

MOUTHBIRD様
>にもかかわらず、「日本人が英語ができないのは文法を過度に教えるからだ」などと言われることが多いです。実際はどんどんないがしろにされているのに。最近「こういう間違った先入観をどうにか直すのが私の仕事」と思うようになりました。

この点については私も全く同感で、スクールを始めて以来の私のミッションでもあります。英会話であろうが、受験であろうが全く同じです。この間違った先入観を正さないかぎり、どちらの目的も叶えることができないのです。受験英語が諸悪の根源のようにスケープゴートにしているかぎり、この国の英語教育は発展せず、退化するだけでしょう。

私は正論を唱えて営業していますが、ここ数年生徒募集で困ったことはありません。やっと私の思いが少しずつ浸透してきたのかな、と手応えを感じております。

>清水恭宏さん

 前に何度か書いた話ですが、こういうことがありました。
Yahoo掲示板の学習板で、三単現のSの教え方についての話がありました。
 私は「人称」について清水さんのような感じの説明をしました。そうしたら、ある人が下のような別意見を出しました。

 「それだと難しい。私は主語が I, you 以外のときは三単現って教えています」

 私はすぐさま次のように返事を出しました。→「主語が they や people のときも s がつくのですか?」 返事はありませんでした。現在このような方々ばかりが英語の先生になっているから、生徒さんが「he, she, it です」と答えるような羽目になっていると思いました。


 ちなみに、この意見を出した人は、私の後輩(早稲田大学英語部 Waseda English speaking of Association)だと自分で言ってました。彼らがいかに英語の才能があるか(文法を知らないか)を私はよく知っていました。だからこのようにいい加減に教えているんだなあと思いました。
 

 三単現のs なんて中学1年生の最初で習う文法です。一昔前ならばさすがにこれを把握していない英語ができない人はかなり少なかった思います。今は随分多い気がします。その理由の1つは先生の所為かもしれません。先生が文法に疎いうえ間違って教えるのですから、時を経るに従ってどんどん英文法がないがしろにされています。現在の学校での文法の扱われ方は酷いものです。


 にもかかわらず、「日本人が英語ができないのは文法を過度に教えるからだ」などと言われることが多いです。実際はどんどんないがしろにされているのに。最近「こういう間違った先入観をどうにか直すのが私の仕事」と思うようになりました。

MOUTHBIRD様
驚いたことに英文法に詳しくない先生が多いのは事実だと認識しております。中学生や高校生の子を教えていると、一体学校でどのように教えられたの?と首をかしげたくなることはよくあります。

ここでよく話題になる3単現のSが典型的な例です。私が「3人称単数って何?」とたずねると、出てくる答えは「he, she, it です」となります。これは何も教えて無いに等しいということです。それ以外のものが主語で出てくるともうお手上げですから。

そもそも大半の英語教師は英語で書かれた文法書さえ読んだことがないと思います。読めば分かりますが、人称という訳語は明らかに学習者にとって腑に落ちないものです。
1st person=1番目の人(話している本人)
2nd person=2番目の人(話している相手)
3rd person=3番目の人(話題にする(される)人・もの)
直訳すると上のようになるはずです。私は人称という言葉をこのように置き換えて説明しています。こうすれば単数・複数という概念との混同が避けられるからです。

これは一例ですが、英語教師の大半は明らかに勉強不足、学力不足だと思います。もしくは自分が苦手になったことがないので、現状の教授法に疑問を抱かないのです。大切な文法事項が、こんなにいい加減に教えられている、という事実に愕然とします。