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苦手なりの受験英語

 

2013年12月16日

日本人は文法に詳しくないから英語が喋れない(6)

今回は英語の才能が高い人の視点を考えてみようと思います。


無意識に英語に慣れようとする
『例文を覚えるのが簡単に感じる』
文法は知らないが、例文は沢山覚えている


という人たちです。


彼らはなぜ文法が必要ないか...これを説明します。


======================================
分かりやすくするために、まず最初に日本語で考えましょう。


【例題】
「ここは私(  )好きな場所です」
問題:この↑(  )に適切な日本語を入れてください。


 あなたが日本人なら普通できるはずです。
 正解は「が」か「の」です。「は」でも間違いにはしにくいでしょう(あなたはともかく、私は好きな場所、と言いたい文脈なら「は」でも正解でしょう。


 さて、この問題の答えをあなたはどうやって導きましたか?
・日本語文法の「助詞」の役割を確認し、意義や意味を確認し、それから答えを出したでしょうか?
そんな人はおそらくまずいないと思います。
つまりあなたは【勘】によって答えを導き出したのです。文法的知識なんか微塵も使っていないと思います。
では、なぜあなたは【勘】で分かったのでしょうか?
 ⇒日本語の例文を沢山覚えているからです。
自分が記憶している例文から(  )に言葉を当てはめて、違和感がないものを導き出したはずです。
違いますか?


======================================
さて、今度は英語です。


【例題】
 This is the place (  )I like.
問題:この(  )に適切なthat以外の英単語を必ず入れよ!


 もしあなたが、英米人なら普通できるはずです。
 正解は「which」です。(whereは間違いです)


 さて、この問題の答えを英米人はどうやって導きだしたのでしょうか?
 英文法の関係詞の役割を確認し、意義や意味を確認し、それから答えを出したでしょうか?
そんな英米人はおそらくまずいないと思います。
つまり英米人は【勘】によって答えを導き出すのです。文法的知識なんか微塵も使わないと思います。
では、なぜ英米人は【勘】で分かるのでしょうか?
 ⇒英語の例文を沢山覚えているからです。
自分が記憶している例文から(  )に言葉を当てはめて、違和感がないものを導き出したはずです。


(なお、普通の英米人なら、which すらいれない(つまり何も入れない)のが良い、と言う人が多いと思います。でもこの問題は、「that以外の英単語を必ず入れよ!」となっているので、which しか正解にならないのです)


=====================================


ここまでよろしいですか?


ではでは!
ここに「英語例文を大量に暗記した日本人」がいると思います。文法なんか良く知らないw
彼もしくは彼女が↓この問題を解くとします。


 This is the place (  )I like.
問題:この(  )に適切なthat以外の英単語を必ず入れよ!


彼もしくは彼女はこの問題をどうやって解くと思いますか? 英米人と同じやり方で解くはずです。つまり【】で解くわけです。
ちゃんと適切に英文を大量に覚えていれば、彼もしくは彼女は【勘】によって「which」と答えるはずです。
自分が記憶している例文から(  )に言葉を当てはめて、違和感がないものを導き出すはずです。


こんなふうに、例文を大量に暗記していれば「多くの文法問題は【勘】で解ける」筈です。


-----


ここまで読むと、一部の人は「そうか! じゃあ大量に英文を覚えればいいんだ!」と思うと思います。それはその通りです。否定しません。「大量にちゃんと覚えられれば...無問題!」
 何度も言っていますが、ここで「才能」が関わってきます。例文を簡単に覚えられない人が世の中沢山いるのです。「大量に英文を簡単に覚えられる日本人」は5%ぐらいだと思っています。逆に覚えられれば、それはそれで無問題、むしろ好ましい、とさえ思います。...あなたが英語の先生にさえならなければ!


 こういうふうに「文法をロクに知らず、例文で英語が得意になった人が英語の先生になった場合」...これが問題なのです。


ここであなたは「え~~どこが問題なの? できるんだからちっとも問題ないじゃないかっ!!!」と思ったかも知れません。ではそう思った人は次のことを考えて欲しいです。


=============
●あなたは英語の先生です。文法は良く知りませんが文法問題はちゃんと解けます。
 生徒の1人が↓こういう質問をしました。


 This is the place (  )I like.
 問題:この(  )に適切なthat以外の英単語を必ず入れよ!
 【この問題の答えが where ではなくて which なのはなぜですか?


さあ、あなたはどう答えますか?
=============


この話は実際にあった話です。私の経験談です。
         (↑クリックして下さい)
リンク先でも書いてありますが、当時の私の塾の先生(東大生)のお返事は


「ん? 分からないのか? え~とねえ、あれ? どうして which なんだろう? う~ん、、だってそう言うじゃん。 こういう感じのときは where じゃなくて which なんだよ。分かるよねえ?」


でした。


は「分かるかああああああああああああ!!!!」と心の中で叫んでいました。


この疑念が解決されたのは浪人になってからでした。どうやって疑念が解決されたか、と言えば「文法を習得したから」です。
でも実は、これをちゃんと理解するには大変だったのです。ものすごく難しい&間違いやすい文法知識が必要だったのです。
ここから先で数回に分けて関係詞を説明しています。これらの全てが分からないと【この問題の答えが whichになる理由 】が分からないのです。逆に分かれば納得が行きます。当時は分からず苦しんだ私でも今は分かります。今はこの手の関係詞の問題は得意で、さくさく解けます


 ただ「例文派」はこういう知識(例えばこういう関係詞の細かい知識)を嫌います。沢山文法用語は出てくるは、例外はあるはで、大変なのです。なので彼、彼女らは「まだるっこしいだけ」としか思いません。彼・彼女らは「何でそんな【アカデミックなこと(文法のこと)】をやってるんだ? 例文を覚えて【勘】で解いたほうが早いじゃねーーーか~~~。お前はア○かああwwww大笑いだ!」と普通感じるらしいのです。


彼・彼女らは、
私のように例文を覚えるほうが難しい人もいる...と思ってくれない
のです。
しかし、(そして、かな?)
・例に挙げたような問題を彼、彼女らに質問すると、
 彼、彼女らは「whereではなく which なのは【勘】で分かる」とおっしゃる
のです。


 「それのどこが説明なんだ!!!?


  そんなんで分かるかああああああっ!!!!!!!


今週の金曜日はいつもの文法動画です。文法動画放送は今週はありますが、来週と再来週は続けてお休みです。
来週の月曜日は臨時で雑談になります。
再来週の月曜日も臨時でお休み。この話の続きは来年1月6日(月)に行います。


(↓目次はこちら)
目次ページへ

Comments

>清水恭宏さん

>この類型の方法は大変興味深いし、当たっていると思います。
恐れ入ります。ありがとうございます。

>B-1タイプの方をどうやって指導するか、この点はお互い共通のテーマのようですね。
この対処が問題ですね。
今のところ、私には「絶対にこう対処すべきだ!」という見解がありません。
こうべきかなあ…という意見はあります。真っ向から異なる以下の2つの意見が2つあります。
・無理に嫌でもやらせる。
 →九九だって嫌々覚えたはずです。それと同じだと説明します。。
 →少なくともアメリカ人でも小学生のときに動詞の不規則変化を覚えこまされるそうです(九九のように)。だったら日本人もそれくらいやらなければならないはず、と説得します。
・いっそ見放す
 →困って困ってどうしようもなくならないと、聞く耳を持ってくださらないと思うのです。そのときようやく文法の説明をします。
 →しかし、どんなに困っても「文法は嫌だ」と言う人は存在すると思うのです。そういう人は私は見放しています。例えば、↓この時の最後の文面は、そういう人のための私からのメッセージなのです。
/beginner/article/mouthbird/2013/11/post_1079.html

MOUTHBIRD様
A・例文を無意識に大量に覚えられるタイプ(人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞を概ね無視して使いこなせる)
B・例文を無意識には覚えられないタイプ。(人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞を概ね無視して使いこなせない)
 B-1 人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えたくないタイプ
 B-2 人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えたいタイプ

この類型の方法は大変興味深いし、当たっていると思います。英語教師にAタイプの方が多いのは事実だし、そういった先生は、「英語は感じて覚えるものだ」とか、「習うより慣れろ」的なメッセージ(日本のような学習環境では非現実的ですが)を発する傾向が強いように感じます。

私は理系の高校生でB-2タイプの子を指導したことがありますが、成績は容易に上昇しました。このタイプの生徒さんは、英語が単なる暗記科目のように扱う(Aタイプの先生の指導)には拒絶反応を引き起こします。でも、文法(五文型)をふまえて論理的に学習することを覚えると飛躍的に伸びる可能性があります。私が指導するのに大好きなタイプです。

B-1タイプの生徒さんが最大の課題です。特に他のスクールで挫折している場合が一番やっかいです。そういった生徒さんは、何とか楽しくやりたい、でも文法はできれば避けたいという矛盾した態度を持っているからです。だから、「主語は?人称は?単数・複数?目的語は?」といった質問をするとすぐに答えられません。考える回路ができてないからです。

まさにAタイプの生徒さんのようにできればいいな?という甘えた願望が排除できないのです。(又、すでに何十万という投資した金額が無駄だった、ということも認めたくないのでしょう。)

B-1タイプの方をどうやって指導するか、この点はお互い共通のテーマのようですね。学校英語がどんどん悪化するから、私たちが儲かるというのは何とも皮肉ですが。

>清水恭宏さん

清水さんのお話は以下の3つができなくてパニックを起こしたままの人が大勢いるという話と理解しました。
・be動詞・一般動詞の使い分け
・疑問文の作り方
・現在形を過去形にする
いすれも中学1年生で習う内容ですよね。「ここ」は先生の責任も大きいと思っています。
例えば、今までのログのコメントでもありますが、ここを「人称」や「単数複数」を考えずになんとかさせようとする先生がいらっしゃるようです。↓
/beginner/article/mouthbird/2013/12/post_1083.html#comment-1954425
逆に言えば、↑このように教える先生ご本人は「そう覚えていてそれで上手くいっている」ということです。それでなんとかなっているのは「例文を恐ろしく沢山覚えているから」と私は考えています。今から書く下のAタイプに該当すると思うのです。

-----
学習者(指導者も)は次のようなタイプが見受けられる思うのです。

A・例文を無意識に大量に覚えられるタイプ(人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞を概ね無視して使いこなせる)
B・例文を無意識には覚えられないタイプ。(人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞を概ね無視して使いこなせない)
 B-1 人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えたくないタイプ
 B-2 人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えたいタイプ
Aタイプの人は英語が得意になりやすい。先生にもなりやすい。しかし100人中5人ぐらいしかいないのではないか?
Bタイプの人は英語が苦手になりやすい。
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Aタイプは、指導者側にも生徒側にもいます。Aタイプの人は、別に人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識なんか要らないと思っています。それで上手くいっているのですから。

問題はBタイプ。
・B-1 の人は、人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えたくないので、覚えないままでいる。で、Aタイプの先生の教え方を気持ちよく感じる。
・B-2 の人は、人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えたいので、覚えている。で、Aタイプの先生の教え方を気持ち悪く感じる。


B-1 の人は、人称や単数複数・動詞・助動詞などの品詞の知識を覚えないと、英語を使いこなせないはずなのです。しかし、現在の多くの中学ではここをしっかり指導させていないのではないかと思います。今後、もっと教わらなくなっていくのではないか、と思います。なにせ中学の英語の授業は英語でやるのだそうですから。


 姪(高1)の高校では、冬休みの宿題で、最初に<be動詞・一般動詞、否定文・疑問文>を作らせるオリジナルのプリントが出されています。いかに中学でここをしっかりやらせていないかがよく分かると思います。残念ながら、姪は英語の才能が乏しいので、ここはたっぷりやる必要があると思っています。苦手な人ほどこういう練習が多く必要と思うので、姪の高校の英語の先生はよく分かっている人だと私は考えています。

MOUTHBIRD様
What time ( ) it? の答えを is ではなく was になるような問題にできませんか?

大変興味深い指摘です。ただこういった問題と格闘するレベルの方は、この4つの選択肢だけで既にパニック状態に陥ります。今日も英会話できるようになりたい大人の生徒さんを教えていたのですが、最初は完全にノックアウト状態でした。

BE動詞や一般動詞どちらか一方に絞った例題ばかりやっても、それを自由に使い分けできる段階に進むには、さらに時間がかかります。

BE動詞を教える際には、BEの次に来る品詞(名詞、形容詞)や前置詞句の話を合わせてします。DO/DOESを使った疑問文を教える際には、(疑問詞)+助動詞+主語+動詞の原形・・・・?の語順の話をします。さらに、一般動詞を教える際、
He lives in Tokyo.
He does(助動詞)+live(動詞の原形) in Tokyo.
といったように、肯定文においては助動詞のdoesが動詞の原形liveの下に隠れているということも説明します。

しかしながら、BE動詞と一般動詞の現在形に絞っただけでも、それらを使い分ける段階で、すでにパニックを起こしてしまう生徒さんは少なくありません。一つ感じるのは、品詞や語順など丁寧に説明しても、その点はなかなか意識的に覚えようとしてくれません。練習問題をやっても「分かったつもり」で終わっているケースが非常に多いです。分かったつもりなので、類似問題を出すと又間違えるという悪循環に陥ります。

「英語が話せるようになりたい」という願望を抱く人の傾向として、MOUTHBIRDさんの言う、例文派の才能ある生徒さんのように、「レッスンを受けているうちに自然に分かるようになるだろう」という甘え(間違った姿勢)があるような気がしてなりません。だから、文法的な説明は右から左に抜けていくのかな?とさえ思ってしまいます。最近は「デタラメは100回やっても1000回やっても駄目だよ!」と厳しく説教しています。(私はESL環境にない日本で最短、最善の学び方を提供しているのですが)

Q:When do you usually do your homework?
A:I usually do my homework after dinner.
お分かりだと思いますが、上の疑問文を作れない生徒さんは非常に多いですね。私の説明を理解し、応用できる生徒さんは
do=do(助動詞)+do(動詞の原形)と考えるので
When do you usually your homework?といったミスはしませんが、この問題を出すと惰性(いい加減?)で学んでいるかのどうか分かります。(受験生でも大人でも同じです。)

>清水恭宏さん(本当は匿名さんですが、清水さんで間違いないでしょう)

>感覚でできてしまう少数の人は次の例題も苦労しないでしょうね
おそらく、全く苦にしないでしょう。人称や単数複数も気にしないでしょう。

1つ思ったことがあります。3行目を面白いから、何か工夫して
 What time ( ) it? の答えを is ではなく was になるような問題
にできませんか? そうすると、例文派の何割かは、面白いように is と答えると思います。彼らは、例文で覚えているので、時制を過去にしただけで面白いように間違える可能性があります。いつか試していただけないかと思います。

 be動詞と一般動詞の区別もできないような高校生も中にはいるんでしょうね。ちなみに、随分前に教えた某生徒(高3)は 冠詞の a が at などの前置詞に見えてしょうがなかった人でした。私の授業中、何度も「あ、 a って前置詞じゃなかったか」と言ってました。(センターを直前に控えた高3ですよ)

 こういう例を偉い人たちは「文法をやりすぎてる所為」と判定するのだから、現場はたまったものじゃないです。今度は中学校を英語で英語の授業をやるそうです。はあ…

 こちらこそ今年はお世話になりました。来年もぜひよろしくお願いいたします。

MOUTHBIRD様
エリオットさんとの関係詞の議論大変興味深く読ませて頂きました。感覚でできてしまう少数の人は次の例題も苦労しないでしょうね。is/are/do/does のどれかを入れて対話文を完成させる問題です。
A: What time ( )the movie start?
B: At seven. ( ) you want to go with us?
A: Yes. What time ( ) it?
B: Almost six-thirty. ( ) you ready to leave?
A: Yes, let's go.

私の所で英語を学びたい方には、このような問題を最初に解いてもらいます。できなければ要注意です!一般動詞とBE動詞の区別がついていないことが分かるからです。何となく正解の人にはなぜ?と問います。聞いたことのあるフレーズだから答えられる場合もあります。(特に What time is it? Are you ready?
はその類である可能性が高い)

MOUTHBIRDさんの言う例文派の方はきっと、沢山の例文に触れればそのうち感覚でできるようになる、と言うでしょうね。現実はそんなに単純ではありません。私はこういった例題を通じて英文法の重要性を認識してもらうように努めています。楽しい英会話を想像している方にはつらいでしょうが、避けることのできない道ですので。関係詞同様に、特別な語学の才能を有していない方には、緻密な説明が必要です。BE動詞と一般動詞の区別がつかないと、このような最低限の英会話さえできないことになってしまいます。

今年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします。

>エリオットさん
この問題の話は実は段階があります。3段階あります。
最初の登場は、このブログのこの回のログでも紹介した、私の高3の体験談です。
/beginner/article/mouthbird/2008/08/post_502.html

次が私のサイトの「苦手な人はなぜ成績が上がらないのか」というページで
苦手な人のつまづきポイントとして紹介しいます。
http://www.ye-study.com/page3-1.htm

これに対して「得意な人はなぜ勘でできるのか?」という疑問がyahoo知恵袋であって、それに答える形で
Q-Engに私からの返事を書いたのが↓です。
http://q-eng.com/diary/14785
この最後の3段階目↑で「この問題をwhereと答えてしまう人が大勢いる」原因について見解をコメントで書いています。
教科書や先生の教え方にも原因があります。

私がこの問題を which 答えられるようになるまで6ヶ月。自信を持って答えられるようになるまで10ヶ月かかりました。しかも日曜日を除く毎日英語を学習していた時期での話でです。ここは苦手な人にはそうは簡単に乗り越えられる場所ではないと思います。

5文形の知識があれば十分ですが、「自動詞・他動詞」でも最初は大丈夫なはずです。

=======

私には英語がスーパーできない姪がいます。姪が中2の頃から教えています。当時姪は27点とか平気で取っていました。this と that の区別や意味すらできない姪でした。
詳しくは↓
http://q-eng.com/diary/12358

 姪には私が教え始めた頃から、「自動詞と他動詞」の区別を徹底させました。例えば私が姪に「eat の意味を言え」と尋ねて、姪が「食べる」と答えた場合、私は「違う、間違い」と判定しました。「~を食べる」と言った場合は「正解」と言いました。私が「go の意味を言え」と尋ねて、姪が「~に行く」と答えた場合、私は「違う、間違い」と判定しました。「行く」と言った場合は「正解」と言いました。これがある程度理解できた後、「自動詞、他動詞、目的語」という言葉を教え、覚えさせました。
 現在姪は高1です。そこで初めて「関係副詞(where)」が登場しました。案の定、which との区別など説明されていませんでした。教科書すら読んでいない姪に
 This is the place (   )she likes.
を解かせたら、ちゃんと which と答えました。この段階ではまだ where を習っていないのですから当然と言えば当然です。
 次に
 This the place (   )she saw a lion.
を解かせました。私は「欠けてるところがある?」と尋ねました。すると「ない」と答えました。そこで「欠けているところが無い場合は、関係副詞が入るんだよ」と説明しました。そして、place を「場所」と判定して「where」になる説明をしました。
 私は1つの指針を伝授しました。
 「関係詞の問題は(   )の左よりも右を先に見ること」
この問題ならば
 place を見るより先に she likes や she saw a lion を見るように
という具合です。
 姪には何度もそう言ったのですが、それでも最初は place ばかり先に判定しようとしていました。5回ぐらい「また左を先に判定している!」と言った後、ようやく(   )の右から見てくれるようになりました。(このように左から見てしまう癖はそうは簡単に治らないと思います)
 関係副詞がポイントの1つである試験範囲がちょうど学期末試験だったのですが、ここはちゃんとできていました。(関係代名詞の所有格を問う問題はおもいっきり間違っていましたが)
 今回は87点でした。

 関係詞は英語が苦手な人には最大の難関だと思います。
 自動詞、他動詞、目的語 を理解してもらうのが最初の難関だと思います。

ただし「例文派」の人はこれが必要ないのです。
勘でできてしまうのです。
彼らに自動詞他動詞の違いを聞けば↓こうなってしまうのです。
/beginner/article/mouthbird/2013/12/post_1081.html#comment-1954416

こういう状態でも彼らは成績優秀だし、関係詞の問題もちゃんと which と where を使い分けてしまうのです。

MOUTHBIRDさん

関係詞の問題、とても興味深く読ませていただきました。例文をすらすら覚えられる人は勘を働かせて答えを簡単に出してしまう。つまり、文法知識が乏しくても、覚えている例文から答えを導き出せるということですね。もしそのような人が教える立場になったら、生徒の質問には的確に答えられないでしょうし、理解もさせられないでしょうね。ほとんどすべての生徒は、この問題の正解にたどり着くまで相当な時間が必要です。

まず先行詞が場所を表しているからwhereだと答える生徒が多いと思います。後ろの文構造がどうなっているか確認しなければ説明はできません。ここでもやはり五文型の知識は必要不可欠です。I likeでは意味が成り立ちませんから何が欠けているか、生徒に問わなければなりません。そこで目的語だと気づかせます。目的語だから目的格の関係代名詞ということになるでしょう。This is the place. I like it.と2文に分けて説明してもいいと思いますが。さらにI like the bestを付け加えて考えさせてもいいでしょうね。the bestを目的語だと単純に考える生徒もいますから。

次にwhereが正解の場合も説明しておかなければなりませんね。たとえば、空所の後にI first met herを導入して、主語・目的語を確認した上で、先行詞に注意を向けます。そこで、the placeは場所を表すからwhereが答えになると説明します。ただ、それでも理解できない生徒もいます。I first met herだけでは情報不足だから、どこで?いつ?どうやって?なぜ?といったように(同時にwhere以外の関係副詞も確認しますが)、問いかけます。それからまた先行詞に注意を向けますが。

以上のような手順になるわけですが、教える側の文法知識もかなり問われますね。勘ではなく、理屈で丁寧に教えなければ理解させることは難しいと思います。だから日々研鑽あるのみです。

>清水恭宏さん
文部科学省の教育方針に加えて、先生までもがですか。文法をちとんと踏まえないで教えている人がどんどん増えているようですね。ありゃ。「時、条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制」って教えないんですか。意志のwill や 仮定法になったらどうするつもりなんでしょう? もっとも教えているご本人はそう覚えている(間違って覚えている)のでしょう。
 問題は「できる少数の人にとっては、例文のほうが効率がいいこと」にあります。彼らにとっては文法のほうが効率が悪いのです。「アカデミック」に見えるらしいのです。
 「偏差値30.5だった私がようやく人並みになれた(劣等性向けの)コツ」が彼らには「アカデミック(学級的)に見える」のです。「意志の伝わらない英会話」を「コミュニケーション(意志伝達)」と思っている彼らです。(何度も申し訳ないですが↓です)
/beginner/article/mouthbird/2013/05/post_1028.html
彼らの脳では「文法もアカデミックに見えるのは仕方がない」と私は考えています。彼らが行うこういうトンチンカンな判定・判断が変わらない限り、現状は変わらないと思います。いや悪化かな。これから「英語のセンスがない生徒たち」がますます困ることになると私は思います。

 おお! 三単現のプリントがもし共有させていただけるのならありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

MOUTHBIRD様
私の場合は、文法→構文(英語の構文150)→長文という段階を踏んで受験時代は勉強しました。構文の勉強は英文解釈に近いと思います。文法的解析なしに、やみくもに例文を暗記するというやり方は嫌いだったのでしませんでした。(きっとできなかったと思います。)

文法的基盤を構築せずに、単なる例文暗記で受験勉強をした、ゆとり世代の生徒さんを教えていて強く感じることがあります。応用が効かないケースが圧倒的に多いことです。例えば、
If it ( rains )tomorrow, I will stay at home.
のような例文の場合、現在形を入れることは覚えているのですが、WHY?とたずねると if節だからと答えます。これって非常に無責任な教え方だと思います。副詞節だからと教えなければ、他の接続詞が出てきた場合対応できないのは自明です。

残念ながら、こんな文法の根幹に関わる部分を無視する教師は少なくありません。文法的基盤なしで例文のみで勉強するのは効率が悪いと思います。(できる少数の人は除いて)あまりにも表面的に浅いレベルの英文法しか教えていないので、後で応用が効かないのだ、というのが私の考えです。「木を見て森を見ず」という諺がありますが、日本の英語教育は森を教えずに、木ばかり羅列しているから進歩しないのではないでしょうか。

具体例については後で又指摘したいと思います。3単現のプリントはお待ち下さい。喜んで共有したいと思います。

>清水恭宏さん
おそらく文法が九九のように身についていると、正確に英文を読んだり、相手に自分の意志どおりの意味の英文を伝えるのが容易になる思うのです。これこそがコミニュケーション(意志の伝達)だと思います。世の中には、「自分では意味の分からない英語(英文)を英米人に喋って、反応があった」ことを「コミニュケーション」とみなしている人が大勢います。これのどこら辺が「意志の伝達」なのかを教えてもらいたいです。
/beginner/article/mouthbird/2013/05/post_1028.html

文法が身についていないから、帰国後英語力が落ちるのかどうかは私には分かりません。ごめんなさい。自分は身に付いてしまっているので、検証ができません。

 私にも英語がペラペラだった時期があります(この後その話が出てきます)。喋れるようになっている場合は文法なんかほとんど意識していないです。今はもはや片言です。維持に努めなかった所為だと思います。(私は英語を喋りたくありませんから)

 九九のように定着させるのは、無論練習量が必要です。九九は何度も喋って暗誦したと思います。それくらい何度も同じもの復習すべきだと思っています。私は予備校の文法の問題集を7回解きなおしました(これは九九の記憶みたいなものです)。さらにその上で、英文解釈の練習を山と積みました(これが九九の知識を基にした、2桁以上の掛け算、割り算、分数の計算に値します)。だから、現在でも概ね自由に文法を使いこなせて、誤訳が少ないのだと思います。
 
 3単現のSに絞ったドリルはいいですね。うちの姪(高1)用にいただけませんか?^^

MOUTHBIRD様
「私の文法知識は九九と同じです。」という言葉に、私と価値観が同じであると思いました。九九と同じ位に反復しないかぎり、例え留学しても英語は定着しません。よく留学経験のある方が、「話す機会がないから、忘れるのよね。」というのを耳にします。こういった方々は(多くの場合)英文法が九九を覚える程度のレベルまで定着していないから、多くの場合帰国後英語力が急激に落ちるのだと思います。

私は帰国後とにかく大量の原書(英語)を読みました。同時に短波ラジオでBBC放送を毎日聞きました。多読により、英文法の規則をいちいち(例えばこの時制は何かな?)と考えなくても、文章が読めるようになりました。

現在は、BBC、VOAなど無料で利用できる学習コンテンツは山ほどあります。留学して英語を英語で学習できる一定レベルの英語力が備わっていれば、帰国後急速に英語力が落ちるはずはないと思います。便利な学習ツールは溢れていますが、それらを利用しないで「海外へ行かないと英語力は落ちる」と考えている方が多いのは残念です。

九九のように文法事項を定着させるには、かなりの練習量が必要ですね。今、3単現のSに絞ったドリルを今自分で作っています。特に主語については、人以外の名詞も沢山扱う必要があると感じています。そうしないと本質的な理解にはつながらないでしょう。(この辺りが洋書のコースブックでは特に弱いです。又、マーフィーにしても問題量が圧倒的に不足しています。)

>清水恭宏さん
文法を学んだ方ではないでしょうから、節や句の区別は分からないでしょうね。等位接続詞と従属接続詞の役割の違いも分からないでしょうね。留学されてある程度以上喋れるのに、限界を感じられた、というのは私には驚きでした。こういう人は限界を限界と認識しないと思っていました。そのまま行け行けどんどんで文法を無視するもの、と思っていました。
文法をきちんと理解させて覚えさせるような、清水恭宏さんのような英会話学校がもっと増えると良いなあ…と思いました。

MOUTHBIRD様
米国生活経験がかなりある方が、先日私の所へ入会されました。帰国後も独学で英語に取り組んでいたらしく、英語で面接したところ一定のレベルは維持しているような印象を受けました。そこで文法問題を解いてもらいました。そこで一つ発見がありました。

Although がin spite of を選択する問題があったのですが、彼女は少し迷っていました。正解だったのですが、なぜ?か尋ねると「何となく」という答えしか返ってきませんでした。MOUTHBIRDさんの言うまさに「勘」です。そこで、問題点が一つ浮かび上がってきました。句と節の違いが分かっていない?と推測したのです。

それが当たっていました。課題英作文をしてもらうと、節を二つ以上含む英文を作るのに苦労していました。文頭をAndやBecauseで始めるといったネイティブの子供が初歩の段階でするような幼稚と思える文体もありました。

彼女は英語環境にいることにより「勘」だけで語学を習得してきたのですが、これが限界であることが分かったみたいです。高校時代受験勉強はおろそかにしてきたそうです。

日本で学習した蓄積がない状態で、海外へ行ってもこのように行き詰まるケースは少なくありません。やはり日本できちんと「読み書き」をしてから留学すべきなんだな、ということを改めて認識させられました。彼女は私の所で文法を体系的にやり直すことにしました。正しい選択だと思います。

>maikoさん
Q-Engではいつもこちらこそお世話になっております。
ここへの投稿も嬉しく思います。ありがとうございます。
リンク先拝見しました。私の感覚だと、概ね同意できる意見が連なってますね。
 ただ、喋るのは書くよりは先ですよ。だって「喋れるけど読めない書けない、という文盲の人」は世界に多いではないですか。…しかしこれは「ネイティブの場合」です。我々はネイティブではないからそうは行かない。ネイティブではない我々は、まず読める段階が先である、と思います。次に、間違いながら、書いたり喋ればいいと思っています。

 私は例文は暗記してないですね。文法だけは墓場まで知識を持っていける自信がありますけれども。

 浪人の頃は、毎日英語の学習をやってたなあ。授業は月~土で必ず英語はありましたから。そして文法を覚えきったのは1浪目の夏休みで、2週間~3週間毎日1日中文法の問題集の復習しました。この間で同じ問題集6回やりなおしききました。そしたらほとんどの文法はしみこんでしまった。

 maikoさんは九九を覚えていらっしゃるでしょう? 小学校当時必死に覚えたはずです。で忘れていらっしゃらないと思います。私の文法知識は九九と同じです。忘れられないくらいしみこんでいるのです。だから例文なんて覚えてなくてもできてしまうのです。
 そして今では、毎日やらなくても読めます。単語はボロボロ忘れていますが、辞書引きゃ意味は書いてあるし思い出すこともできます。大体わたしは元々古本屋だったので、学校卒業してから5年ぐらいほとんど英語と無関係の生活でした。

 ただし、英文法の知識だけは、九九のようにすぐさま思い出すことができたのです。だから復活は容易だったのです。ご参考に。

いつもお世話になってます。
最近ツイッターから見つけたブログです。
http://eigotoranoana.blog57.fc2.com/blog-entry-99.html
「ちなみに、以下自習で最も大事なことは、文法も単語も例文も全部暗記してしまうことです。暗記のやり方は人それぞれなんですけど(広告の裏に殴り書きでもいいんだけど)覚えないと無理です。漠然とラジオとか何とかラーニングとか聞いてても無理だから。楽してやろうなんてあり得ないから。ダイエットとかマラソンと同じだよ。

それから毎日やること。毎日やらないと忘れちゃうから。でもできない人が殆どなんですけどね。そのぐらいのことすらできないから仕事も私生活もダメなんですよ。真面目さも根性ないんだもん。どうせ、本棚には自己啓発本とスピリチャル本が一杯なんですよ。そんで「一日一分英語」みたいなゴミ本も並んでるの。一生本棚眺めながらダメ人間やってるといいですよ。」

もう、ダメだしにグッサリ刺されて少々落ち込んでおります。
で、今マバ先生のブログを見て、立ち直ろうー。
さて、文法動画、続き見まーす(^o^)