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苦手なりの受験英語

 

2014年3月31日

なんで余計な教材・参考書をやるの?(6)

 まずいつもの前提を書きます。
 今回のターゲットは「英語が苦手な人」です。偏差値が40台かそれ以下の人と考えて下さい。少なくともいつも平均以下の点数しか取れないような人がターゲットです。また「高校生・浪人生」をターゲットとします。ここは「苦手なりの受験英語」ですから。浪人生も含めますが、基本的には「予備校生」を想定しています。宅浪生は想定していません。


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今日は
 高校当時のが欲しかった教材
・英文を見ずに
・なぜか突然英語ができるようになるような教材

そして
定期試験で困らなくなる教材
 だった。...これについて考えます。


「英文を見ずに」...なんと都合よい考え方でしょう。でもなんか今は「聞き流せばいい」みたいな教材があるようですね。周りに試した方いらっしゃいますか? いらしたとして、
・その人が「英語の偏差値が40台かそれ以下の高校生か浪人生」で、
・そのおかげで偏差値が上がった!(55以上になった!)
という人が、もし1人でもいらしたら、ここにコメントをください。


 試した人はたぶんたくさんいらっしゃるのではないしょうかね? 私が今、高校生で、そして当時の乏しい英語力しかなかったら、この教材を試したと思います。でも試したら「少なくとも次の感想になることは間違なかった」でしょう。


仮にこれらを覚えても、次の定期試験には1点も響かない。模試にもまず響かない!


だって、定期試験用に作られた教材ではありませんから。まして受験用でもない。
つまり
 →突然英語ができるようになるような教材ではない
 →いきなりテストで平均以上が取れたり、偏差値が55になるような教材ではない
ということは間違いないわけです。
でも、わらをもつかむような方にはそう見えずに買ってしまうようです。当時の私ならば、他人がなんと言っても買うような気がします。
で、前回の話ような結果になることでしょう。
つまり
まだ試験範囲の学習をちゃんとしたほうがまだましだった
と反省することになったでしょう。


ようするに、英語ができない高校生の問題は
・「試験範囲の英語の学習をちゃんとできない」ことにある

のです。


でも、英語が苦手な人は、授業だろうが、定期試験勉強だろうが


・英語は見たくない
・単語・熟語を調べたくない
・和訳例なんか書きたくない
・単語なんか覚えたくない
●だいたい「どんなところが試験に出るかわからない!」


 だから⇒英語の勉強のしようが無いわけです。↑これらを解決してくれる「参考書」が世の中にあるでしょうか? そんなものは無いです


 つまり結論としては
英語が苦手な人が
・定期試験で困らなくなる教材・参考書なんかこの世に無い。
英語が苦手な人は
●余計な教材や参考書などやっても、
・授業で少しも楽にならず
・定期試験にも反映しない


ということです。


 どうですか? そこの英語が苦手な皆さん? そうは思いませんか?


次回は、予備校の浪人生のケースについて書きます。
今週の金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。


(↓目次はこちら)
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Comments

>清水恭宏さん
パラリやロジリーは普通に英文なら意味が正しく分かる人用の読み方です。でも苦手な人なら「全部ではなく一部を読めばいい読み方なんだ! それははありがたい!」と思って飛びつく人は大勢いると思います。

>例えば形容詞と副詞の区別ができていない生徒がいます。
>He speaks good English. He speaks English well.
>どちらの訳も「彼は英語を話すのがうまい」と言ったら要注意です。翻訳的日本語としては素晴らしいでしょう。

苦手な人だったら、直訳例を優先させるべきと思います。私の師匠の1人、井川治久先生はそういう教授法でした。「直訳があっていれば正解だ。直訳が出来なければ意訳はできない」というふうにおっしゃっていました。(ただし、その後、私は井川先生とは別意見になりました。私は「得意な人はいきなり意訳ができる・得意な人はそれでいい」という意見です。しかし苦手な人はもちろん「直訳例を先に作って意訳例を作らなければいけない」と考えています。私は苦手な人ばかり教えますから、大概は直訳例ばかり聞いています。)


>英会話偏重の授業はフィーリング英語を蔓延させ、「何となく理解できればいい」という誤った態度を養成している気がしてなりません。

 素晴らしい。「英会話学校の先生」である清水さんが↑こうおっしゃることに大変な意義があると思います。


>英語が苦手な子には、私は他社の易しめの教科書を購入し使っています。

 ここは残念ながら、清水さんと私では少し意見が異なります(もしかしたら同じかも)。私ならば、仕方がないので難しい教科書(クラウンでしょうか?)をやらせます。なぜならそこがクラウンが定期試験で問われるからです。授業でも当てられかねません。もちろん苦手な生徒にクラウンをさせるのは至難の業でしょう。そのために学校側が製作したプリントはきっと役に立つのでしょう。それで予習をしてもらいます。
 で、それとは別に、プリントに頼らない英文解釈演習で訓練する必要があるでしょう。そのためにはやさしめの教科書が有効かもしれません。それならば同意見になると思います。

MOUTHBIRD様
何という正論でしょう。大賛成です。学校の教科書レベルが分からないなら、まずはそれをクリアーするのが先です。でたらめな速読法やパラグラフリーディングに飛びついてはいけません。
正確さ(accuracy)が優先で、流暢さ( fluency)は後回しです。

例えば形容詞と副詞の区別ができていない生徒がいます。
He speaks good English. He speaks English well.
どちらの訳も「彼は英語を話すのがうまい」と言ったら要注意です。翻訳的日本語としては素晴らしいでしょう。でも、問題なのは副詞と形容詞の区別ができていて、意図的に上の訳になったなら良いと思います。多くの場合はなんとなく、つまり根拠がないのです。この程度の英文なら良いですが、この何となくで大学入試まで行くことは不可能です。英会話偏重の授業はフィーリング英語を蔓延させ、「何となく理解できればいい」という誤った態度を養成している気がしてなりません。

英語が苦手な生徒さんのレベルは、例えば上のような段階にあります。適切な教材を見つけるのは難しいですね。和訳例を添削する際には、その過程を精査するのが大切だと思います。学校の授業でも、予習で自ら和訳例を作ることが大切なはずなのですが。クラウンを使っている学校の生徒で、英語が苦手な子には、私は他社の易しめの教科書を購入し使っています。(クラウンを採用していない高校もあるので4月後半なら入手可能です。)先生が予習プリントを作らないと授業が成り立たない、というのは教科書がそもそも適切でないからだと思うのですが。