苦手なりの受験英語!

 

2014年5月 5日

分詞って何?(1)

 新しいシリーズは「分詞って何?」です。中学のとき、よくわかんないけどいきなり「過去分詞」というものが出てきます。そのうち「現在分詞」ってものが出てきます。多くの人が「どっちもよく分からないまま習う・習ってきた」のではないでしょうか? 今回は「分詞」というものを「役割」とその「正体」について紹介するシリーズにします。今回のシリーズでは難しいものはやりません(例えば[分詞構文]や、[知覚動詞+O+分詞] などは取り上げません。


 そうではなく、「分詞の基本用法」について学びます。中学でやった内容から復習していきます。


 具体的に言うと


1・受動態
2・完了形
3・形容詞のような働き


 この3つについて取り上げます。1と2は主に中学生の学習範囲です。3も実は半分は中学生のうちにやっています。ですが「よく分からないまま高校生以上になっている人」が大勢いらっしゃると思います。そこで今回は分詞の基本的な3つの使い方や役割を説明するシリーズを行います。これらをきっちり理解して、英文の正確な認識にお役立ていただければと思います。


 今週の金曜日はいつもの文法放送。この続きは月曜日です。


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2014年5月12日

分詞って何?(2)

分詞を最初に習うのはおそらく最初は中2です。このとき「受動態」というものを習います。
ここを説明しましょう。


まず、受動態ではない普通の英文を出します。
She kicked him.
これは受動態ではありません。「主語+動詞~」で成り立っている基本の形です(これを能動態と言います)。
この英文の意味を考えましょう。


 ⇒彼女は彼を蹴った
となります。これだと主人公は 彼女(she)になります。


今から!↓


この場合で、主人公を彼に変えたい場合を想定します。日本語で言えば
 ⇒彼は彼女に(よって)蹴られた
という表現にしたいのです。


当然、主語は she から he に変ります。つまり出だしは
 × She
 ○ He
です。

でも He kicked ... とは書けません。これだと「彼が(何かを)蹴った」ことになります。そうではなく「彼は蹴られた」にしなければなりません。


 ⇒この時、【受動態】という表現を使います。


受動態は
 be動詞+過去分詞

で作られます。


つまり
 He + be動詞+過去分詞
にしたいのです。


まず ↑これに則って、be動詞を決めましょう。


Heかあ~じゃあ is だな......と単純に考える英語が苦手な人が非常に多いです。慌てないでくださいis でいいのは現在時制の場合だけです。
元々の英文は She kicked him.でした。これは何時制? 現在時制ではなく過去時制ですね。


したがって be動詞も過去時制にします。だから
 × He is +過去分詞
 ○ He was +過去分詞
です。
ここまでよろしいでしょうか?

つぎは kicked の過去分詞を考えましょう。kick は規則変化です。だから過去分詞も過去形と同じく kicked。
したがって
He was kicked
と出来上がります。ここまでOKと言えばOK。意味は「彼は蹴られた」です。


でも、今回は「彼は彼女に(よって)蹴られた」という意味を作りたかった。このままだと「彼女によって」が書いてない。
どうやって「彼女によって」と付け加えるか? 受動態の場合、原則として、決まった方法があります。
それは


⇒ 後ろに「 by ~(今回は「彼女に」)」とつける。


のです。


したがって
⇒ He was kicked by ~(今回は「彼女に」).
⇒ He was kicked by her.
となります。


He was kicked by her.「彼は彼女に(よって)蹴られた」...これが完成形です。


↑この形が「受動態」の英文です。
 was kicked は「be動詞+過去分詞」でしたね。したがってこの kicked は「過去形」ではなく「過去分詞」として使われているわけです。


これが日本の学校教育において最初に習う「過去分詞」の説明でした。
分かりますでしょうか?


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2014年5月19日

分詞って何?(3)

中学時代に受動態で初登場した「過去分詞」が次に出てくるのは「完了形」です。
現在のカリキュラムでは、中学時では「現在完了形」のみを習います。(過去完了形は高校時に習う)
よって、ここでは現在完了形を軽く説明します。
完了形は日本語にない概念なので、ここでつまずく人は多いようです。


まず、普通の現在形の英文と過去形の英文を並べて書きます。

現在形:He lives in Osaka.(彼は大阪に住んでいる)
過去形:He lived in Osaka.(彼は大阪に住んでいた)


上は「現在形」。彼は今大阪に住んでいます。
下は「過去形」。彼は過去に大阪に住んでいました。しかし今は大阪に住んでいません。あくまで過去の話をしています。


今度は「彼は2年間大阪に住んでいる」という意味の英文を作ることを考えましょう。
・彼は今も大阪に住んでいる...じゃあ現在形で表すべき?
・いや、「2年間」ってことは、2年前にも住んでいたってことを示さなければならないではないか!...じゃあ過去形
 ↑というようなことを考えて欲しい
のです。
 こういう場合に使う表現が「現在完了形です。


現在完了形は「過去の1時点から現在までの係わり合いを示す場合に使う」表現なのです。
要するに、過去と現在の両方の意味をあわせ持っているのです。


---
現在完了形の作り方


 have + 過去分詞 (ただし、主語が三単現の場合は has + 過去分詞


---


したがって、「彼は2年間大阪に住んでいる」という意味の英文は
⇒ He has lived in Osaka for two years.
となります。


このように、完了形でも過去分詞を使うことになります。ここまでよいでしょうか?


=====
ただし、このあとこのシリーズで紹介する「過去分詞」は、このような完了形のニュアンスは全く関係がありません。
このあとこのシリーズで紹介する「過去分詞」は、前回やった「受動態」のニュアンスを多分に含みます
したがって、この後のシリーズを読むにあったって、「受動態」のほうをしっかり理解して、仕組みを覚えて置いて下さい。
よろしいでしょうか?


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2014年5月26日

分詞って何?(4)

今日は(当初の予定にはなかった)「現在分詞」の話をします。
過去分詞は出したのに、現在分詞を出さないのは変でしょうし。


中学で最初に習う現在分詞は、実は「進行形」のときに登場します。



 The boy is running.(その少年は走っている)
 The boy is running in the street.(その少年はその通りを走っている)


上2つは極普通の「現在進行形」ですね。
 be + ~ing は「~している、~し続けている」という意味。これを「進行形」と言うよ、
と中学で習うはずです。


実は、この「進行形」のときの ~ing を「現在分詞と言います。


つまり
 The boy is running.(その少年は走っている)
 The boy is running in the street.(その少年はその通りを走っている)


この(進行形の)場合の running は 「run現在分詞形」なのです。


進行形」のときの ~ing は「現在分詞」←これをしっかり覚えて下さい!
今回は以上です。次回からがメインです。ですがここまでが分かっていないと、メインはわけが分かりません。
知らなかったら、ここまでをしっかり把握して下さい。


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2014年6月 2日

分詞って何?(5)

このシリーズはここからがメインです。高校生以上になったら、分詞(現在分詞・過去分詞)と言ったら、ここからの話を指すことが多いのです。


まず、以下の例文を見てください。


(1)I know the beautiful boy.
(2)I know the running boy.
(3)I know the boy running in the street.
(4)I know the kicked boy.
(5)I know the boy kicked by her.


この5つの英文の意味が分かるでしょうか? 得意な人は易しいでしょうが、苦手な人ほど出来ません。
特に(4)と(5)は英語が苦手な人ならばほぼみんな間違えます。


今回は(1)~(3)をやります。よろしいでしょうか?
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ではまず(1)。これは易しい。
(1)I know the beautiful boy.


気をつけたいのは beautiful の役割です。このbeautiful は boy を修飾している形容詞です。
すなわち、
 beautiful → boy
 美しい  → 少年
という感じです。したがって


(1)I know the beautiful boy.
この意味は「私はその美しい少年を知っている」となります。


---


では次に(2)。
(2)I know the running boy.


これはやや苦手な人でも無理やりできるかもしれません。ですが順を追って説明します。
前回進行形の話をしました。


 The boy is running.(その少年は走っている)


↑このとき(進行形の時)の 「running」という「~ing形」は実は「現在分詞」なんだ、という話をしました。
これを基準にして考えて欲しいのです。


これを基準に考えると、いささか強引ですが「running だけの意味」を日本語考えるとどうなるでしょうか?
 ⇒「走っている」となります。
つまり、強引に考えると、
 ⇒「現在分詞のrunning」の意味は「走っている」となる。
ということです。


これを踏まえて
(2)I know the running boy.
の意味を考えましょう。どうでしょうか? ピンと来たでしょうか?


さっきの(1)で beautiful boy という表現がありました。
それは
 beautiful → boy
 美しい  → 少年
という感じで、
 ⇒「美しい少年」
という意味でしたね。


(2)I know the running boy. の running boy も↑これと同様に考えましょう。
 running → boy
 走っている→少年
という感じで
 ⇒「走っている少年」
という意味になります。


全体で、(2)I know the running boy. この意味は
 ⇒「私はその走っている少年を知っている」
となります。


このように現在分詞は、あたかも普通の形容詞のように名詞を修飾できます。
ここまでよろしいでしょうか?


---


では(3)に行きましょう。
(3)I know the boy running in the street.


この running現在分詞です。だから実は(2)と同様に、running の意味は「走っている」となります。
現在分詞だから(2)も(3)も running は同じ意味なんです。
でも、(3)は(2)とは語順が違いますね。


(2)は running boy
(3)は boy running


の順です。どうしてか?


実は(3)の場合はおまけ(in the street)がついているのです。


(2)の場合
 running → boy
 走っている→少年
なのですが、boy(少年)を修飾しているのは running というたった【1語】だけ。


それに対し、
(3)の場合は
 running in the street → boy
 その通りを走っている → 少年
としたいのですが、boy(少年)を修飾しているのは running in the street という【2語以上】あるものなのです。


つまり、<現在分詞を使って【2語以上】名詞を修飾したい場合>は
 × running in the street boy
 ○ boy running in the street
という語順になるのです。


したがって全体で
(3)I know the boy running in the street.
の意味は「私はその通りを走っている少年を知っている」となります。


この running ももちろん現在分詞ですが、1語ではなく「おまけがつく塊で→名詞を修飾」しています。この場合は、前からではなく、後ろから修飾させる語順になります。


-----
(2)I know the running boy.
(3)I know the boy running in the street.


 ↑この2つを見た瞬間、あなたは意味が分かるようになっていなければなりません
 (2)でもつまずく人はつまずきます。大丈夫でしょうか?
 (2)は大丈夫でも(3)はつまずいてしまう人も大勢います。


難しく思う人は、どういう場合に前から、どういう場合後ろから名詞うを修飾するのか...これらしっかり覚えましょう。そしてこういう英文でもすぐに意味が取れるようになりましょう。できない人がすぐにそうなるのはなかなか難しいですけどね。


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2014年6月 9日

分詞って何?(6)

今回でこのシリーズは終わりです。今日は過去分詞で名詞を修飾する話をします。


まず、以下の例文を見てください。


(1)I know the beautiful boy.
(2)I know the running boy.
(3)I know the boy running in the street.
(4)I know the kicked boy.
(5)I know the boy kicked by her.


(1)~(3)は前回やりました。今回は(4)と(5)です。


では(4)から。
(4)I know the kicked boy.


前回は running でした。今回は kicked。
英語が苦手な人はこの kicked を[動詞の過去形]と思ってしまうかもしれません。
ですがこの英文の kiked は動詞の過去形には絶対なりませんなぜそう言いきれるのか?


kicked が動詞の過去形なら、その手前が kicked の主語でなければならないからです。
つまり
 the kicked boy ←もしこの部分の kicked が動詞の過去形ならば
 「the は少年を蹴った」...みたいな意味になってしまいます。変ですよね。
したがって、今回のkickedは動詞の過去形ではない。「蹴った」という意味ではないのです。
今回の kicked が過去形でなければ、もう残る可能性は過去分詞形しかない
そう、今回の英文の kicked は実は動詞の過去分詞形なのです。
ここまでよろしいでしょうか?


じゃあ「過去分詞 kicked の意味」はなんでしょう?
以前やった受動態の説明ページで確認してみましょう。


 He was kicked by her.(彼は彼女によって蹴られた)


kicked だけの意味を強引に考えると、「蹴られた」になります。(「蹴った」ではありません)


これを踏まえて
(4)I know the kicked boy.
の意味を考えましょう。どうでしょうか? ピンと来たでしょうか?


前回の(2)で running boy という表現がありました。
それは
 running → boy
 走っている→ 少年
という感じで、
 ⇒「走っている少年」
という意味でしたね。


(4)I know the kicked boy. の kicked boy も↑これと同様に考えましょう。
 kicked → boy
 蹴られた→少年
という感じで
 ⇒「蹴られた少年」
という意味になります。


全体で、(4)I know the kicked boy. この意味は
 ⇒「私はその蹴られた少年を知っている」
となります。


このように過去分詞も、現在分詞同様に、あたかも普通の形容詞のように名詞を修飾できます。
ここまでよろしいでしょうか?


---


では(5)に行きましょう。
(5)I know the boy kicked by her.


今回の kicked も動詞の過去形か現在分詞かを考えなければなりません
まず kicked が動詞の過去形の可能性を考えましょう。
今度は(4)と違って、主語はありそうです。
 the boy kicked (その少年は蹴った)...とできそうに見えます。
ですが、おかしな部分があります。「その少年は何を蹴ったの?


もしも the boy kicked her だったら「その少年は彼女を蹴った」で辻褄が合います。
しかし実際はそうじゃない。the boy kicked by her. 間に「~によって」という意味の by が入っています
辻褄が合わない。したがって、この文の kicked は残念ながら「動詞の過去形」ではないことが分かります
ここまでよろしいでしょうか?


とすれば、kicked に残っている可能性は「過去分詞形だけです。実際過去分詞けいなのです。ではこの英文にある過去分詞kicked はどういう役割を果たしているのか?


前回の(3)の英文を参考にしましょう。
(3)I know the boy running in the street.
この英文は
 running in the street → boy
 その通りを走っている → 少年
という具合に、後ろから「名詞 boy」を修飾しました。後ろからなのは【2語以上】あったからでしたね。


これと(5)I know the boy kicked by her. は同じ構造なのです。
この英文は
 kicked by her → boy
 彼女に蹴られた→少年
という具合に、後ろから「名詞 boy」を修飾しているのです。後ろからなのは【2語以上】あるからです。 the boy kicked by her. の意味は「彼女に(よって)蹴られた少年」となります。


したがって(5)I know the boy kicked by her. の全体の意味は
⇒「私は彼女に蹴られた少年を知っている」
となるのです。


現在分詞過去分詞も修飾方法は同じです。
 1語で修飾する場合は「から」
 2語以上修飾する場合は「後ろから」
修飾させる語順になります。


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皆さんは
(4)I know the kicked boy.
(5)I know the boy kicked by her.

 ↑この2つを見た瞬間、意味が分かるようになっていなければなりません
 (4)でも(5)でもつまずいてしまう人は大勢いると思います。がんばって出来るようになりましょう。


以上で今回の「分詞って何?」のシリーズはおしまいです。
知覚動詞や使役動詞で扱う分詞や、分詞構文は今回扱いませんでした。これを知らなかったらどこかで学んで下さいね。
あ、分詞構文ならここが良いと思います。私のサイトのページです。


今回は以上です。いかがだったでしょうか? 次回は雑談です。
新しいシリーズは再来週(6月23日)から始まります。


その後の更新ですが、7月になりそうです。
7月からはこのブログのアドレスも変わる予定です。7月のアドレス変更後は、ブックマークをされている方は、登録の変更をお願いいたします。

予定が変ったようです。


ではまた!


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