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苦手なりの受験英語!

 

2014年10月 6日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(1)

 このブログは「苦手なりの受験英語」である。基本的に受験英語に関することを書いてきた。これからもそのつもりである。しかし今回のシリーズの大部分は社会人向けの内容になってしまうと思う。受験生も無関係ではないけれども。


 今後の受験英語の動向を考えるに、1つの要素を無視できなくなっている。それは「英会話」である。


 現在、日本の世の中的に「英会話ぐらいできる日本にしたい・できなければならない」という風潮がある。私はこの風潮に猛烈に意義を唱えている。私は「英会話ができなくてもなんの不便があるのだ? そんなものできなくたって現に日本はこれだけ発展しているではないか!」と猛烈に反論している。しかし私が意義を唱えたところでこの風潮は少しも変わらない。私に言わせれば世間のこの風潮は「上手く行っている現状がそうではないように見える病気」である。だが、この病気傾向の風潮はここ数十年間、一向に変らない。今後も当面変らないだろう。


 この病的な風潮の所為で受験英語の変質が起こっている。現在の受験界の花形は「長文読解問題」であるが、英会話問題が徐々に幅を利かせつつある。もう既に30年ぐらい前から年を経るごとに英会話がどんどん徐々に幅を利かせている。例えばセンターには英会話問題がある。数年前からはヒアリング問題が加わり、その中には「Aさん:Bさんの会話問題」がある。つまり英会話の問題がある。


 本来であれば、受験英語での英会話問題の学習の仕方、点数のとり方、といったものを書くのがこのブログで書くべき内容と認識している。しかしアルクというブランドの読者傾向からすれば、「どうやったら英会話能力が身につくか?」という話のほうが好まれると思う。


 と考えたところで、私はこう思った。「みなさん随分、英会話でお困りのようだが、英会話で困っている原因を考えたことがあるのだろうか?」と思った。あるのかもしれないが「皆様は英会話ができない原因を間違っている所為ではないか」と思ったのだ。そこで今回はそれを書き綴ることにする。


 現在の私の英会話能力はもはや片言である。しかし実は私には1週間だけ英語がペラペラだった時期がある。そこからの視点で「こうすれば、できるようになるのに、なんでそうしないんだろう?」という話を書いていく。また、あくまで受験英語ブログなのだから、受験英語の英会話についても随時触れていく。


 ところでこの「英会話ぐらいできる日本にしたい」というこの気味の悪い風潮の「しわ寄せ」はどこに行くだろう? これも考えて欲しい。社会人か? 違う。『学生』にしわ寄せが行くのである。


 「教育改革」の名の下に、学生の学習内容は(私に言わせれば悪いほうに・学生がより困るように)どんどん改定されている。教育改革をする大人は「少しも痛くもかゆくも」ない。だから平気でガンガン変える。基本的に実質「義務」で英語の勉強をするのは「学生」である。社会人が英語を学習するとすれば、それは任意である。しかし中学・高校(今は小学校も)では、一般的に「強制的に」英語を学習させられるのだ。英語が苦手な学生は「英会話で」相当困るはずなのだ。だから私は彼らに役立つ情報を載せないわけにはいかないのである。


 とはいえ今回は、大部分は社会人向けの内容になってしまうと思う。ご容赦願いたく思う。


金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。


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2014年10月13日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(2)

原因1・日常英会話なら簡単なはずと信じている


 (私には私が中学の頃から信じられなかったが)「日常英会話なら簡単なはずと信じている人」は多いと思う。「専門的なのは難しいだろうけどさあ、ちょっとしたものなら簡単じゃないの?」と思っている「英語が喋れない人」が多い気がする。


 「日常英会話」をどのレベルと考えているかにも寄るが、ここでは仮に「普通に英米人を英語で助けて上げられるレベル」としよう。


 「日常英会話なら簡単なはずと信じている英語が喋れない人」に問う。では、「簡単なはずの日常会話ができる人があなたの回りに何%くらいいるのか?」50%以上いるだろうか? おそらく5%もいないだろう。違うだろうか? 5%もいないのになぜ「日常英会話なら簡単なはずだ」とあなたは思うのだろうか?


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 私に言わせれば「日常英会話」ができるレベル、というのはものすごくレベルが高い。英検で言えば2級をようやく取れた人が可能なレベルではないかと思う。


 既に英語が苦手な人にとって、日常英会話はとても難しい。英語が苦手な人にとって日常英会話はちょっとやそっとでできるようになるものではない。その証拠に「簡単なはずの日常英会話が出来る人はあなたの周りに5%もいないはず」だ。5%もいないのだから「日常英会話」が難しいことの証明である。


 それでも「日常英会話なら簡単なはずと信じている人」はせめて「自分ができるようになってから言って欲しい」ものだ。(特に「できない」くせに自分の子供や孫に「簡単だからできるはずだ!」と言うのは本当に止めて欲しい。時間をかけて学習のするのは親や祖父母ではない。子や孫たちなのだ。あんたらは少しも学習しない。学習で少しも苦しまないだろうが! せめて自分たちが【学習してできるようになってから】、そう主張してもらいたい)


金曜日はいつもの文法放送がありますが、ここからの告知はありません。
この続きは、いつもですと来週の月曜日ですが、臨時で早めます。
次回は今週の水曜日に更新いたします。次々回は木曜日。そしてその後暫く合間が空きます。再開は11月中ごろの予定です。


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2014年10月15日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(3)

原因2・英語漬けになれば喋れるようになると信じている。そのために留学が1番良いと信じてる


(私には私が中学の頃から信じられなかったが)「周りが英語しか聞こえない環境ならば簡単に英語が喋れるようになるだろう」と考える人が多いようだ。そのためにはできれば英語圏に留学したい、と彼らは考える。今これを読んでいる人の中には「私もできれば留学したい~」と考えている人もいるだろう。


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 実際にそのような発想で「たいして英語ができないまま」本当に英語圏に留学した人は多いそういう人日本にいる私の生徒になることがある。


 私の授業はインターネットのスカイプ経由できるので、世界中どこにいても私の授業は受けられるのである。アメリカやイギリスに住んでいて、現地で学習プログラムがあるにもかかわらず、現地から(日本にいる)私の授業をわざわざ受けるのである。彼らのセリフは決まって↓こうである。


 「半年(~1年)アメリカ(もしくはイギリス、オーストラリアなどの英語圏にいますが、全く英語ができません。このままできないままおめおめと日本に帰れません。意味が分からないので「アメリカからスカイプで日本語による授業を受けたい」です。


 彼らは決まって恥ずかしそうに↑こうおっしゃる。そして↓次のようにおっしゃる。


 「こうしたケースは珍しいと思いますが...」


 ↑これに対する私の返事は決まっている。
私「とんでもない。あなたのようなケースはけっして珍しくありません。海外生徒のケースはあなたで○人目です


 私が↑こういうと、生徒さんは最初「え!?」とびっくりする。そしてその後「ああ、そうかもしれない」とおっしゃる。


===↑ここまでがテンプレートになっている。このケースで私が毎回受講生に話す受け答えである。


 ここで私の海外生徒さん(第4人目)のケースを1つ紹介する。ハンドルネームG!さんのケースである。G!さんイギリス在住のとき私の生徒になった。イギリス系のもっと良い学校に行くために IELTS(アイエルツ)という試験で高得点を取らなければならなかった人だ。


 そして見事に高得点を取り、イギリスのプレマスター行きを決めた体験記がある。体験記の短いバージョンはこちらにある。


 もっと詳しい内容はもある。ご本人がここから何回かに分けて詳しい記事を掲載している。
3回目の内容を転載する。


>-------------
お恥ずかしい話、わたしは「ひとまず留学してバンバン話さえすれば英語はなんとかなる。」という超甘い考えで退職金をはたいて渡英しました。
しかしそこで待っていたものは、よくある理想現実のギャップでした。


ちなみに苦い経験の数々です。
・渡英早々、ホストファミリーの言っていることがさっぱりわからない!
・クラスメートの会話が全くわからない(英語を話しているようには聴こえませんでした)!
先生の言っていることがちっともわからない(なにをしに行っているのか?)!
挙句の果てに
クラスの隣の席のクラスメートに「あなたの話す英語はさっぱりわからないから喋らんといて!(あ。もちろん英語で)」といわれ(正直これが一番こたえました
>-------------


 ↑これに対してあなたはどう思うだろうか? 「私は違う。私は渡英しても私ならばこうはならない」と思っているだろうか? 思うのは自由である。ただし少なくともG!さんもあなたと同じように「私はこうはならないはずだ」と思って渡英したのである。


 ●あなたが英会話が出来ないのは原因の1つは「『自分が英語ができないのは、自分は日本にいて英語漬けになっていない所為』...とあなたが考えてしまっている所為」...であると私は思う。イギリスに住んで英語漬けになったって、現実はご覧の通りである。


この続きは明日の木曜日です。その後は11月の中ごろからの再開予定です。


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2014年10月16日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(4)

原因3・単語さえ並べれば通じると信じている


前回でてきたG!さんにもう1度ご出演いただく。(G!さんは、たいして英語ができないまま渡英した人。行けばなんとなるだろう、と思って渡英したが、どうにもならず現地(イギリス)から私の門を叩いてくださった人)


 話題としてはまずは「英作文(ライティング)」の話をする。G!さんはこんなふうに当時の自分のひどさを語っている。

>どれくらいひどかったというと、一つの文章に動詞が2つくらい入っているのは当たり前で、ひどい時には3つ以上入っていることがありました(@_@。
>あとは未だに苦手なのは前置詞ですね。単語と前置詞の組み合わせはいまでもとても苦手です。
そりゃー向こうの先生も「あんたの文法はむちゃくちゃや」と言われても仕方ないですね。


「向こうの先生」とはイギリスの先生のこと(私のことではない)。G!さんはイギリス人の先生から「むちゃくちゃや」と言われたようだ。ライティングだから、じっくり前もって調べて英文を書いたはずである。その上でこのように言われたわけである。だから私の授業を受け始めたわけだが。


 G!さんはイギリスにいるうちに私との授業を始めた。最初は文法しかやらなかった。私はG!さんとの授業を始めるときに「文法はそんな簡単には身に付きません。時間がかかります。」と言っておいた。しかし、どうも少しは役に立ったようだ。


ここで↓このように書いてくださっている。


>------
わたしの場合インターネット授業の効果は意外と早く現れました。それはまたさらに意外にも苦手なライティング」でした。
数か月後には、前回にお話した「文法がむちゃくちゃやからもう一回勉強しなおし」と言われた現地の先生から、「どないしたんやG!!今までこんなにライティングが伸びた生徒はいない!」とまで言われてかなり嬉しかったのを覚えています。
当時、先生やクラスメートからのことばに傷ついていたわたしは、毎朝8時には学校に行ってIELTSのライティングの模範解答をとにかく覚えるほど書きまくっていました。それでもなかなか頭に入っていかなかったのですが、インターネット授業を受けるようになって、少しづついわゆる「文の構造」なるものがわかるようになってきていました。
イギリスで受けたIELTSの試験では、ライティングが6.0を取れるようになっていました。
先ほどの「文法むちゃくちゃやから最初からやり直して」と言われた先生からは、「ここに来た当時はライティングはたったの4.5やったのに!!こんなに伸びた生徒は初めてや!」と驚かれました。
>------


 この話は私もびっくりであった。普通はこんなすぐには文法の学習は成績に反映しない、でもG!さんは反映したようだ。


 さて、今回のシリーズは「ライティングの話」ではない。英会話だった。話を英会話にしよう。
このようにライティングはある程度以上良くなったG!さんだが、英会話はどうか? その話をする。


 Gさんに私は約6ヶ月教えたが、そのうち3ヶ月がイギリスにいらした期間、残りの3ヶ月が日本に帰国された期間だった。
 3ヶ月の間、文法を教え、ライティングもそれなりに良くなったG!さんはの英会話能力はどうだったのか?
 ここで↓このように書いている。


帰国の日になっても、ホストファーザーは、なんとホストマザーの通訳!!がないとわたしの英語を理解してくれない始末でした??


 ↑G!さんはこのような状況だったという。G!さんのホストマザーはなんとかG!さんの喋る英語をある程度以上理解できたが、ホストファーザーはそれができなかったようだ。原因は発音かもしれない。ライティングが現地の先生に褒められる位になったのだから、語順は正しく使っている可能性はある。ただ、発音だけが原因かどうかは分からない。紙の上に正しく英文を書くことはできても、「即応性を求められる英会話」で、正しい語順や~ing形などに正しく変えることがを「すぐに」できるか? これはかなり難しいと思うからだ。 


 ただ、絶対にあきらかなのは、ライティングがある程度以上できたG!さんでも、G!さんが喋る英語はホストファーザーに通じなかった、ということである。如何に英会話が高い壁であるか


・単語を適当に並べただけではもちろん通じない
・仮に文法どおりに正しく英単語を並べられても、発音が悪ければ通じない


 のである。G!さんは半年イギリスにいて英語を学ぶ生活をしてきた。しかし帰国間際でも通じる英語はまともに話せなかった。英会話は「たとえ日常会話レベルであっても」いかに難しいか?...これを皆様に分かっていただければと思う。


 金曜日はいつもの文法放送はありますが、このブログからの通知はありません。それまでは【こちらの全動画リンクページ】より動画をお楽しみ下さい。
 なおこのレギュラーのの話の続きは【11月中ごろの予定】です。再開後をどうぞお楽しみに。


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2014年11月 7日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(5)

今回から連載再開です。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

原因4・英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている

↑このように信じている人に非常に多く私は出会う。

 私は彼らに問いたい。

ではどのような学校教育が理想と考えているのか?

例えば↓こんな感じではなかろうか?

1・中高一貫の6年制。

2・英語の先生自身が英語がぺらぺらに喋れる。

3・英語の授業が多い。

4・英会話の授業が「専門」で存在する。

5・大学も推薦でほとんど行けてしまうので、いわゆる受験英語的な学習が少ない。その分、英会話に集中できる。

6・リスニングに力を入れる専門の教室がある。

どうだろうか? ↑こんなのが理想の形だとお考えなのではなかろうか?

実はこのような教育をする学校は存在する。何を隠そう「私が通った中学高校はまさにこのような教育を行った学校」であった。

1・中高一貫の6年制の学校であった。(高校からの入学者も多いが)

2・1人を除いて英語科の先生たちはみな英語がぺらぺらに喋れた。なお恐ろしいことに「英語科でもない先生の何人か」も英語が喋れた。

3・英語の授業は週に6コマあった。(通常の公立高校ならば2、3コマの時代であった)

4・NHKラジオの「基礎英語」もしくは「英会話」のテキストを教材とした授業が週に2回~3回あった。そこで山ほど「Aさん Bさん」との会話練習をやらされた。

5・私の学校は特殊で多く(8割)が推薦で大学に進学ができた。したがっていわゆる受験英語的なものは恐ろしく少なかった。

6・LL教室という特別な部屋があり、ヘッドホンとマイクを使った専門の授業があった。

さあ、このようなところで育った私はどうなったか?

高3で come の過去形も言えないようなスーパー落ちこぼれとなった。

 今でも英語がスーパー嫌いになった。中でも英会話が最も嫌いになった。

1・中高一貫の6年制の学校であったため、私は高校受験をしていない。そのため例えば「不規則動詞を満足に覚えてない」。したがって、高3でも私は come の過去形が言えなかった。

2・英語科の先生たちはみな英語がぺらぺらに喋れて、よくネイティブの先生と授業中に話していた。私には「彼らが何を言っているか」さっぱり分からなかった。

3・英語の授業は週に6コマで、日曜日を除き毎日英語の授業があった計算になる。(土曜日に授業があった時代である)

4・NHKラジオの「基礎英語」もしくは「英会話」がテキストで、会話の練習をさせられた。これが苦しくてたまらなかった

5・私の学校は本当に特殊で、学校の成績さえ良ければ受験勉強は全く不要であった。99.9%の生徒は受験勉強らしいものを全くしていない。もちろん私もである。高3の10月頃に自分が推薦されないことが分かった後、そこからようやく受験勉強をし始めた。

6・ヘッドホンとマイクを使った専門のLL教室は私にとって「悪魔の部屋」だった。英語ができない私は体罰を受け、死ぬ思いであった。

このように「事は単純ではない」のだ。

今回の「英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている。」…という話題はまだまだ途中である。書き足りない。続きは次回に持ち越す。

この続きは来週の月曜日です。おっと今日は金曜日ですね。文法放送の情報はこの後に載せます。

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2014年11月10日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(6)

原因4・英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている


英会話ができない理由を学校教育の所為だと信じている方々は、「今の学校教育は↓こうである」と信じていると私は思っている。

会話がないがしろで、文法ばかりやらされる。だからだめなんだ。

違うだろうか?

そう思っていらっしゃる人に2つほど問う。


1・戦後の文部省・文部科学省が決めた英語教育方針の中で「英文法」という授業科目が定められた期間は何年間あると思うか?(ちなみに現在は、英文法がよっぽど嫌われて、英会話がよっぽど好かれるのか、「英文法」という授業を文部科学省では定めていない。)

 これを私は色んな人に聞いて回った。皆様から聞く返答で多いのは10年から20年である。

戦後は今年で69年で、もうすぐ70年になるが、正解を発表しよう。

 正解:1年もない

たった1年もないのだ。にもかかわらず「文法ばかりやらされた所為」となぜ世間ではよく言われるのだ? 私は不思議でたまらない

「たった1年もない」ことについての詳しい話は、以前この辺で書いた。ぜひ参照して欲しい。

ではなぜ、「英文法」という科目があった時期が1度もないのに、多くの人は「文法ばかりやらされた」と思うのか? 以下は推測で書く。(私が書けばどうしても推測になる。なぜなら私は皆様と違い、「文法ばかりやらされたという印象が全くないから」である。前回で書いたように、私の場合は学校が特殊なのだ。私には「中学高校では文法をしっかりやらされた印象が全くない」のだ。私の場合、皆さんと大きく違い「中学高校では英会話ばかりやらされた」という印象しかない。)

●リーダーの教科書で出てくる文法事項に嫌な印象を持った。
「英文法」という専門の授業はないが、リーダーでは普通にその時に出てきた文法事項は毎回習う。「その文法事項が理解できなかったため、「文法が分からなかった」という印象が残った所為。

●英語表現的な授業(多くの場合これが英会話になる)で、活用できる「英文法事項」をここでも習う。「その文法事項が理解できなかったため、「文法が分からなかった」という印象が残った所為。

 ここで皆様の一部はは「ほ~らやっぱり文法を習うじゃないか! その所為だ!」と思うかもしれない。ではお尋ねしよう。

2 ・ではやらされたはずの英文法をあなたはどれくらい覚えているのか?

 例えば

・自動詞と他動詞の違いがあなたに分かるか?

・関係代名詞と関係副詞の違いが分かるか?


もし「本当に文法ばかりやらされたと言える」のなら覚えていて即答できるはずだ。しかしおそらくあなたは即答できないだろう。違うだろうか? ではなぜできない? それはつまりこういうこと。⇒「文法をしっかり覚えるほどあなたは文法をやらされていない」からである。実際には学校では「文法は【しっかり】やらされていない」のだ。「文法はほんのちょびっとしかやらされていない」。だから実際は「文法を覚えていない」のである。

したがって、私に言わせれば、

・会話がないがしろで、文法ばかりやらされる。だからだめなんだ。

ではなく

文法がないがしろで、文法をしっかりやらされていない。だからだめなんだ!
である。

繰り返すが、これに関しては過去に話題にした。「日本人は文法に詳しくなんかない。だから英語が喋れない」というシリーズ(全11回)である。ご一読いただければと思う。

「自動詞と他動詞」なんて、英文法の初歩の初歩だ。これすら多くの日本人は知らないなのになんで日本人は文法のやりすぎだと言われるのか、が私には不思議でならない。

金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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2014年11月17日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(7)

原因5・できない理由を『若さ』の所為だと信じている

 これは社会人の英語学習者がよく使う「言い訳」である。
「私はもう学生時代と違って、若くないのでそう簡単に記憶できない。」
と良く言うのだ。これは次の3つの意味に取れる。

1・13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期なんだから、今の(社会人の)私はなかなか英語が身に付かなくて当然だ。

2・13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期なのに、英会話が出来ないのは、学校教育が悪い所為だ。

3・(親が子供にいうセリフ)13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期なんだから、お前が英語ができないのは怠けているだけだ。

 順序を逆にして話したい。

3・(親が子供にいうセリフ)13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期なんだから、お前が英語ができないのは怠けているだけだ。

 実のところ、↑これは私の親が中学高校の頃の私によく言ったセリフである。私が中学・高校でスーパー落ちこぼれで赤点ばかり取っていた。この頃、私の親は私によく決まってそう言ったものだ。当時ものすごく腹が立った。毎年成績が悪すぎて落第の危機だったのだ。落第なんかしたくないに決まっているではないか。落第だけはしないように精一杯努力していたのに、こう言われたのである。

 そもそも「13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期」…というのは客観的なデータを根拠にして言っているのだろうか? 少なくとも私の親は違った。私の親は「自分の若い頃がそうだった」という自分の感覚を私に言っていたに過ぎなかったのである。ちなみに私自身は25~30歳ぐらいがそれなりに一番上手く記憶できた時期の気がする。

今から当時を振り返れば、記憶力よりも「別のこと」を考えれば良かったと感じている。なぜなら急に記憶力が良くなるわけでもないからである。

「当時、誰か信用ある人に英語を習えばよかった」と私は後悔している。「英語がスーパーできない人ができるようになった例を探せば、誰かに習わないで得意になった例は、長い日本の教育の歴史でただの1例もない」…ということが随分後になってから悟った。しかし当時の未熟な私は、「人に習う」という選択は絶対に取らなかっただろう。なぜなら当時の私は「自分だけで何とかしなければ負けだ」みたいなプライドがあったから。また何より、英語教師という人種をまともな人間と思っていなかったからだ。英語教師という人種は1人の例外なく、「英語はできなければならない、英語ができて当然、英語は楽しいはずなのに、なんでお前は楽しまないのだ?」などと自分の主観を押し付ける人【しかいない】と考えており、そんな英語教師たちとは一緒に呼吸もしたくなかったからである。

 しかし、浪人時に私が通った予備校の英語の先生がたのほとんどがそんな主観の押し付けをしなかった。予備校の英語の先生方からは「英語なんて地球星英米地方方言だ。できなくても何の恥でもない」と教わった。なんと救われた言葉であろうか! だから浪人時の私は英語を学習する気が出たのである。そして今では自分が英語の先生なんかやっているのである。

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2・13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期なのに、英会話が出来ないのは、学校教育が悪い所為だ。

 これは皆さんの多くが考えているの反対の意味で私は同意である。

 皆さんの多くは「会話がないがしろで、文法ばかりやらされるから、学校教育がよくない」と考えていらっしゃると思う。
 私は逆である。「文法こそががないがしろで、文法をしっかりやらされていないから、学校教育がよくない」と考えている。詳しくは前回の話を参照して欲しい。

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1・13歳~20歳前後の頃が一番記憶しやすい時期なんだから、今の(社会人の)私はなかなか英語が身に付かなくて当然だ。

 社会人が自分に言うせりふならば、これは完全な言い訳である。そんなことはない。ちゃんとできる。この「なぜ英会話能力が身につかないのか?(3)」で紹介したG!さんは、IELTSで良い成績をとって現在イギリスの大学院に留学予定だが、G!さんは 50歳 である。50歳のG!さんは、約半年間、私と一緒に学習したら、イギリスの大学院に受かるほどの英語力を身に付けてしまったのである。

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金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の火曜日です。

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2014年11月25日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(8)

原因6・コミュニケーションという意味を間違って把握している


 私がかねてから英会話好きの人に謎に思う部分がある。英会話を学習したい(もしくはしている)理由である。彼・彼女らに私は「あなたはなぜ英会話を学習したい(している)の?」と聞くことがある。その典型的な返事の1つは


 「英米人とコミュニケーションを取りたいから」


である。「コミュニケーション」とは「意思の疎通・伝達という意味ではないのだろうか。これを彼らはやりたいとおっしゃっている。しかし彼らの多くは英米人と「コミュニケーションを取りたがっている」ようには私には全く思えないのである。


 ここで過去の再放送をする。(この回から大半を抜粋)


>---------------


 今回は、まず我が母との会話を読んで欲しい。長年の疑問を母にぶつけた話である。(おっと、その前に前提の話をする。我が母は、私と違い、語学が好きである。ただし母の場合、英語ではなくドイツ語である。母は、若いときは東京オリンピックのドイツ語のボランティア通訳をやった。日本で行われたワールドカップのときもボランティア通訳をやった。今も放送大学で、ドイツ語の学習中である。)


では会話。


============


私:ちと聞きたいのだが


母:なあに?


私:そんなにドイツ語を話したいのかね?


母:うん


私:話す内容は何でもいいの?


母:うん


私:ドイツ語なら何でもいいの?


母:うん


私:話す内容は関係ないの?


母:ドイツ語ならなんでもいい。内容は関係ない。


私:じゃあ、たとえば「意味の分からないドイツ語」をドイツ人に話しかけてもいいの?


母:うん


私:返事が来れば嬉しいの?


母:うん。嬉しい!!!^^


私:でも、それ、相手に「自分がしゃべったドイツ語」をお袋自身が把握してないよね。


母:うん


私:それでいいの?


母:うん! 会話ができればいいの。楽しいの。


私:そうなのか


母:うん。


私:じゃあ聞けど、それって「コミュニケーション(意志伝達)」なの?


母:......


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>--------------
 以上が再放送であった。どうだろう? 英会話好きの皆様。これはコミュニケーション(意志伝達)であろうか? 少しも意図が伝わっていないし、自分も話しかけた相手の意図を受け取っていない。これのどこがコミュニケーション(意志伝達)なのだろうか? これはコミニュケーションではなく、「言語の言い合い」である。つまり多くの英会話好きは、このように「コミュニケーションではなく、英語の言い合いをしたい」のではないかと私は思っている。


 これを裏付ける話がある。やはりわが母の例である。上記のように母は英語ではなくドイツ語だが。


・ドイツ語を習い始めの頃の(少女の頃の)母はあるとき、ドイツ人がたくさんあつまるパーティに参加した。
・そのとき母はあるドイツ人から、【ある適当なドイツ語の疑問表現】を教わったという。
母はそのパーティで、何十人ものドイツ人に会うたびに、その【ある適当なドイツ語の疑問表現】で話しかけまくっていたそうだ
・その時、母に話しかけられたドイツ人は、笑って何か返事を返してくれたという。
・母にとってそれは楽しかったそうだ。


ただし
 母はこの時、各々のドイツ人に「自分がどんな意味のドイツ語で話しかけたのか」を知らなかった。
 またこの時ドイツ人がくれた返事も、母は「どんな意味であったのか」を全く理解していなかった。

そうである。


さあ、これはコミュニケーション(意志伝達)であろうか?


 なおこれは後で分かった話だ。↓


 この時、わが母がドイツ人に言っていた疑問表現は、
 「やい! てめー! 名前を名乗りやがれ! この野郎!
といった意味の表現だったそうだ。母がまだ幼い少女だったから笑って許されただろう。しかし仮にあなたががそう言ったら、笑って許されただろうか? 仮に私がそう言ったら、毎回ドイツ人に殴られていただろう。


 だから少なくともこれは「意思の疎通・伝達」ではない。「会話ごっこ」だ。自分が喋っている意味も分からなければ、返ってきた返事もその意味が分からない。しかしおそらく、まさにこういうことをしたい&それで満足なのが英会話好きなのだと思っている。違うだろうか?


 もしも「会話ごっこをしたい&それですごく満足」ならば、「自分の意志は相手に伝わらないし、相手の意志も自分に伝わっていない」ということになる。これはコミュニケーションであろうか。この状態で「日常英会話」ができていると言えるのだろうか?


 私が英会話を真剣にやる場合は、ちゃんと自分の意志を伝える英語を話す。相手の言っていることを正確に聞き取るように心がける。そうでなければ「せっかく返事をくれた相手に失礼」ではないか! ただし、これは想像以上に大変な作業であると少なくとも私は思う。そう、英語による「コミュニケーション(意志の伝達・疎通)は太変ハードルが高いのだ。まして即応性が問われる英会話は最もレベルが高いと思う。だから私は英会話が大嫌いである。


 英会話をちゃんとやるなら、きちんと「コミュニケーション(意志の疎通・伝達)」を取って欲しいと思う。もちろんそうするよう努力をしている人は大勢いるだろう。


 しかしそれよりも「英語の言い合い(英会話ごっこ)」をして、それを「コミュニケーションが取れて嬉しい!」と認識し、喜んでいる人・相手の英語の意味なんか2の次やん。雰囲気だけできればいい。俺様カッコいい! あははは!」と思っている人のほうが多い気がする。


金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。
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2014年12月 1日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(9)

原因7・すぐに直せると信じている(受験生なら1点ぐらいすぐ上がると信じている)


 数年前、私が内輪で英会話の練習をしていた頃の話。その時の先生は私ではなくアメリカ人。私は生徒側である。その時ある生徒は、
・「どんな場合でも頻繁に動詞を現在形」にして喋っていた。
 例えば「私は埼玉で生まれまし」という意味の英語を、I am born in Saitama.と言ってしまうのである。もちろん正しくは I was born in Saitama. である。


 アメリカ人の先生は笑って直してくれたが、この生徒はすぐにこの癖が治らなかった


 この生徒とは実は「私」のことである。こういう癖は実はそうは簡単に治らないのである。今は治ったつもりであるが、最近は英語を喋っていないからな。いざ英語を喋ればまた間違うかもしれない。こういう癖は人によって異なる。私はたまたま過去形で言わなければならないところを現在形に言ってしまう癖があった。別の人なら、例えばいつも三単現のSをつけ忘れる人などがいる。こういう癖は「あなたが思っているほど簡単には治らない」ものである。


 ところが生徒の中には「たまたま言えなかっただけだ・次は大丈夫だ」と思い込んでしまう人が大勢いる。毎回同じところでつまづいても、「たまたまだ」と思い込んでしまうのである。こうしていつまでたっても治らない。


 もう1つ癖が治らない原因がある。それは「なぜその英文はそう直すべきか分からない」という「理由が分からない」という現象である。


 例えば、「私は京都に行きました。私はそこに行きました。」という英語を喋るとしよう。あなたならなんと言うだろうか?
 例えば、あなたは
 "I went Kyoto. I went there."
と言った
としよう。
 私が「ちゃんと正しい英語に直すアメリカ人の先生」であったら。「No!」と言って
 "I went to Kyoto. I went there."
と直すだろう。


 仮に、以後のあなたは I went to Kyoto.とI went there. はちゃんと覚えて to の入れる入れないを正しく使い分けられるとしよう。
 では、このとき、似たような場合はちゃんと使い分けられるだろうか?
例えば「私は家に行きました」と言う場合
 I went to home.
 I went home.
あなたはどちらが正しいか分かって、正しいほうを喋れるだろうか? 


 もっと言えば、「どういうときに to がつき、どういうときに to がいらないか」が分かるだろうか?


 こういう区別は、普通のアメリカ人では説明できない。彼らはただ「この場合は to がいる」もしくは「要らない」と個別にしか説明できない。ではこの時あなたは似たような意味の英語を喋るとき「いい加減に to をつけたりつけなかったりする」はめになる。つまり「間違う」のである。
 なお、正解は
× I went to home.
○ I went home.
 である。どうしてこうなるかはちゃんと理由がある。home が副詞だからである。このブログならここら辺を最後まで読むと詳しく説明が書いてある。


 しかしこのルールがたとえ理解できたとしても、いつでも正しく使い分けられるか? これが至難の業なのである。私が現在形で言ってしまう癖がなかなか治らなかったのと同様に、こういう「一度正しいと思ってしまった方」はなかなか直らないのである。


 あなたが受験生ならこの手の問題で「正しいものを選べ」みたいな問題にたくさん出くわす。そのたびに毎回間違うのである。実はこういう「いつも間違う癖」を逐一直すことで、ようやく成績は「1点ずつ」上がるのである。しかしそんな簡単には直らない。1点上げる努力は並大抵のものではないのだ。そして試験物は「1点」で合否が決まる。合格点が「81点」ならば、「80点」は不合格なのである。


金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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2014年12月 8日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(10)

原因8・喋り続けないと喋れないのにそうしない(できない)


 1997年に起こった東電OL殺人事件というものがある。この犯人とされたネパール人、ゴビンダ・プラサド・マイナリ氏は一審無罪、控訴審での逆転有罪、上告棄却、再審決定を経て、2012年に無罪が確定した。彼が真犯人かどうかは少なくとも私には定かではない。ここで話したいのはその話ではなく、「言語の話」である。


 マイナリ氏は、無罪確定後にネパールに帰国している。このとき現地のネパールで記者会見が行われた。この様子が当時日本でもテレビのニュースやワイドショーで紹介された。この記者会見で、私は大いに驚いた。


 マイナリ氏は質問の受け答えが全て日本語であった。別に日本人の記者の質問に答えていたわけではない。
ネパール人の記者がネパール語でした質問を通訳が日本語に直して、それをマイナリ氏が聞いて、マイナリ氏は日本語で返事をしていたのである。5年以上日本で日本語で生活をしていたマイナリ氏は、母国語であるネパール語をすっかり忘れていたのである。


 ここからどういうことが言えるのか? 言語は喋り続けないと、母国語でさえ忘れてしまうということである。


 また、これは人伝えに聞いた未確認情報だが、パックンマックンのパックン(アメリカ人)は、英会話番組に出演する前には英会話学校で「英語を話してから」出演するという。


 さて、↑以上から英会話の学習について考えよう。


 例えば1週間に1度だけ、90分程度の英会話のレッスンがあったとしよう。はたして1週間前に習った英語はどの程度頭に残っているだろうか? 0とは言わないが、残り難いものである。少なくとも毎日喋る訓練をする人には負ける。つまり、英語をきちんと喋り続けるためには、理想は毎日英語を喋り続けなければならないと私は思うのである。


 ではあなたに英語を毎日かそれに近い感覚で喋り続ける環境があるだろうか? あれば英語が使いこなせるようになる確率は高いだろう。


 参考までに。
 ・私が英語がペラペラだった時期は1週間程度だが、それは「その前の1週間、英語だけで生活(日本語を喋ったら罰金という生活)」をしていたからである。この辺参照。
 ・私の師匠の1人・宮本守良氏は、学生時代、1人のアメリカ人と同部屋の寮に住んでいた。彼ら2人は共同生活において1つのルールを作ったそうだ。それは、1日置きだったか、1週間置きだったかで、英語のだけ日(もしくは英語だけの週)、と日本語だけの日(もしくは日本語だけの週)を作ったのだ。彼らはそうやってお互いの英語力と日本語力をアップさせていたという。


 こういうことができないと、普通の人がしっかりとした英会話力を身に付けることは難しいと思う。なお英語をペラペラと喋っていた時期の私は日本語なんか一切考えていなかった。当時、どうしても日本語を喋らなければならない場合、私は最初に英語を思いついてそれを日本語に直して喋っていた。これは当時とても面倒な作業であった。


 金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。


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2014年12月15日

なぜ英会話能力が身につかないのか?(11)

 今日はこのシリーズの最終回である。今までの原因をここで一気にまとめてみたいと思う。


原因1・日常英会話なら簡単なはずと信じている


原因2・英語漬けになれば喋れるようになると信じている。そのために留学が1番良いと信じてる


原因3・単語さえ並べれば通じると信じている


原因4・英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている(その1)


原因4・英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている(その2)


原因5・できない理由を『若さ』の所為だと信じている。


原因6・コミュニケーションという意味を間違って把握している


原因7・すぐに直せると信じている(受験生なら1点ぐらいすぐ上がると信じている)


原因8・喋り続けないと喋れないのにそうしない(できない)


 原因についての詳細は上記のリンクを辿って欲しい。


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 ここで1つ考えて欲しいことがある。もしあなたが「儲け主義の悪徳英会話学校」を開くとする。「儲け主義の悪徳英会話学校」とは「生徒の英会話力UPなど考えず、できるだけ長く大量の受講料を納めてくれる生徒を集める英会話学校」のことである。こういう学校を作るとすれば、あなたはどういう英会話学校にするだろう。


 私なら↓こうする。
 「適当な英米人をとっ捕まえて講師に仕立て上げる・日本語なんて話せなくても良い」


日常英会話なら簡単なはずと信じている…こういう生徒には
 Hello! How are you? 程度の英語の練習をさせて、生徒を「英語を喋れた気にさせる」。より簡単だと思いこんでくれる。どうせ英会話の試験なんて無いんだから多少英語がおかしくても、気にするな。生徒の英語を直す必要はない。OK、OKと褒めておだてれば、生徒も満足。訂正をなるべくしないでOK。どんない酷い間違いでも直すな! へたに「違う」と指摘するほうが生徒は逃げる。


英語漬けになれば喋れるようになると信じている。そのために留学が1番良いと信じてる…こういう生徒には
 講師が英語ネイティブであるだけで十分である。(日本人だとかえってだめ)


単語さえ並べれば通じると信じている…こういう生徒には
 なんとか意図を汲み取って褒める。どんない酷い英語でもガンガン甘く「OK」と言っておこう。なあに、こういう生徒はどうせ直せない(直すつもりがない)。訂正をなるべくしないでOK。どんな妙チクリンな間違いでも、へたに「違う」と指摘するほうが生徒は逃げる。


英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている。(その1) (その2)…こういう生徒には
 その通り! 文法の所為だ! と同意してあげよう。生徒は大喜びするはずだ。(なおネイティブは英文法が分からなくてあたりまえだ。日本人が日本語文法がに詳しくないのと同様である)


できない理由を『若さ』の所為だと信じている…こういう生徒には
 その通りだと同意してあげよう。「だから長く来てね」と言っておこう。長い分お金が儲かる。生徒も留学気分が味わえてウハウハなはずである。


コミュニケーションという意味を間違って把握している…こういう生徒には
 生徒に適当に母国語(英語)を話して「あなたはコミュケーションができている」と錯覚させよう。どうせ奴らは英語の意味(意思の把握)など気にしない。彼らは英語らしいものが聞ければ、声に出せれば満足。意志の疎通など彼らにとってはどうでもい。ネイティブの先生が受講生に"You are very stupid." (おまえはすげえバ○だな)と言っても受講生は決して怒らないだろう。彼らには英語であればどんな馬事雑言を浴びせてもOK。彼らは英語であればよく、意味などどうでも良いので、どんな酷い悪口を言ってもかまわないのだ。彼らはとても楽しそうにニコニコ笑って喜ぶはず。彼らは「私でも英語でコミュニケーション取れている」と勝手に錯覚してくれるはずである。


すぐに直せると信じている(受験生なら1点ぐらいすぐ上がると信じている)…こういう生徒には
嫌になるかもしれないが、生徒がいつも間違う箇所を毎回直してあげよう。大丈夫。こういう奴は「簡単に直る」と信じているので、何度直しても悪く思わない。英米人の講師は心の中で「この生徒は何回同じ間違いを繰り返してるの? こいつは鶏並みの脳みそしかないなw」とでも思っていれるだけでOK。


喋り続けないと喋れないのにそうしない(できない)…こういう生徒には
 これは悟られるな! 満足に喋れないままずっと週1ぐらいで長く続けさせるように生徒を導こう。できないままだから、長期にわたってずっと来てくれる。そうすれば長期にわたって儲かる。あなたも生徒も楽でウハウハ!


私が儲けに走るならば、私は↑このような英会話学校を経営する。生徒も先生も大満足。ウィンウィンの関係になるはずである。違うだろうか?


『関連話題』
 半年ぐらいまえに、ニコニコ生放送を聞いてたらある生主が「最近、英会話習ってるんですよ~。英語話すの楽しいし」と言っていた。そしたら誰かが、コメントで「何か英語喋って下さい」とコメントした。この生主は
 "Hi! Ah~ Ah~ I'm ○○。I from on … Shizuoka …  Fujiyama. Ah~ Ah~ hello…"
と、わけの分からない英語を喋ってた。
 本人はこれで「楽しい」と言ってた。こんないい加減な英語でも英語を喋った気になっている。きっと本人は楽しいに違いない。 少なくとも本人は楽しいと発言している。


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 さて、こんな英会話学校にあなたが通った場合、あなたはどうなるだろうか? いやもしかしたらあなたは既にこんな英会話学校に通っているかもしれない。別に通い続けても良いと思う。私は止めない。あなたはこういう英会話学校に永遠にお金をジャブジャブ貢げば良いと思う。あなたは大満足で幸せだろう。違うだろうか?


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 ただこういう人が、海外に行くとたちどころに後悔する。自分の英語が全く通じないからだ。そのときになって初めて気がつくのだ。自分がOKと思っていた英語は、実は先生が甘く見てくれただけであったということに。今回の話に何回か出てきたG!さんも、イギリスに行って初めてようやく「上で挙げ連ねた原因」に気がついたのである。こういうことは人によっては「失敗しないと分からないもの」なのかもしれない。


 しかし中には失敗しても分からない人たちもいる。そういう人は永遠に儲け主義の英会話学校にジャブジャブお金を貢げば良いと思う。こういう人たちを見て、私は「ザマアミロ~」と思ってゲラゲラ笑っている。


 こういう人が多いから、日本は永久に英語が普及しないと思う。こうして英語が普及しない現状に対し、私は大変満足である。私は英語が大嫌いで、英語が日本に普及して欲しくないからである。


金曜日はいつもの文法放送。文法放送は年内はこの日で最後にします。
来週の月曜日は1回雑談です。年内最後の更新です。
新しいシリーズは年明け最初の月曜日、つまり1月5日(月)から始めます。


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