完璧バイリンガルのアメリカ人詩人による「滋養」あふれるエッセイ
アルク会報誌の大人気連載「日々のとなり」が待望の単行本化。日本在住のアメリカ人詩人アーサー・ビナード氏が、日本やアメリカや世界のさまざまな場所で出合った言葉の向こうにある世界を描き出した珠玉のエッセイ集です。
ビナード氏は、アメリカ生まれながら日本語で詩・韻文を綴る完璧なバイリンガル詩人で、2001 年に中原中也賞を受賞して広く世に知られるようになった方。本書を読んでも分かりますが、彼の日本語の知識や感覚は下手な日本人をはるかに凌駕しており、彼の書く文章は凛として、典雅な味わいすらあります。
同時に、彼は"異邦人"としての視点も忘れません。世間の"空気"や"流れ"に流されず、日本を、世界を見つめます。生活の中で出会った何気ない言葉に、日英語の違いをつくづく感じたり、時には犯罪的な欺瞞を見抜いたり――数々のそういった発見を彼独特のユーモアにくるんで読者に差し出してきます。
このエッセイ集は、そんなビナード氏が、アルクの会報誌で2005年から掲載してきた大人気連載「日々のとなり」を再構成して加筆したもの。
ビンラディン・ドリンクを疑わしげな目で眺め、エネルギー関係の専門家に慣用句「這っても黒豆」を思い出し、ブドカンと称される世界の果てのロック楽園をイメージした少年時代を振り返る――詩人が差し出す不可思議な言葉、刺激的な言葉、そして時には毒入りの言葉を噛みしめるうち、しみじみ心の滋養となること請け合いの本なのです。
価格 | 1,760円 |
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商品構成 | 本(四六判、縦188×横130×厚さ17mm、208ページ) |
著者 | アーサー・ビナード |
発売日 | 2013年08月01日 |
商品コード | 7007056 |
ISBN | 9784757422360 |