「できる日本語」がよくわかる!

インタビュー 教科書採用現場に聞く!

使用している教科書を変更する――それは、学校にとっても教師にとっても一大事です。変更という決断までにどんなことを考え、実行したのでしょうか。また、実際に使い始めてから、学校や教師に何が起きたのでしょうか。「できる日本語」シリーズを使い始めた採用現場の先生方に、その舞台裏を伺いました。

Interview Vol.2 横浜デザイン学院

13/7/9 UP

“使い始めてわずか半年で効果を実感”

“使い始めてわずか半年で効果を実感”

横浜デザイン学院では2012年10月から『できる日本語 初中級 本冊』 を使った会話クラスを開いています。使い始めてわずか半年で、 学内テストの結果や学習者の積極性に明らかに差異が見られたそうですが、その裏ではどんな変化が起きていたのでしょうか。 日本語学科教務主任の佐久間みのりさんにお聞きしました。

会話クラスで「できる日本語」を使うことになった経緯を教えてください。

佐久間:

もともとうちの学校では初級からの文法中心のクラスを開いていました。しかし実際には、自国である程度学習してきた学生も多くて、「国で勉強したのとは違うことがやりたい」、「もっと話せるようになりたい」という要望が増えてきたため、希望者向けに会話クラスを開くことを検討したのです。

その時に、ある先生から教えてもらったのが、「できる日本語」シリーズでした。他の教師の間でも、今までとは全く違うコンセプトの教科書があるということで、かなり話題になっていたんです。ただ、初めて見た時は、文字が少ないことにびっくりしました(笑)。対訳本もないし、いったいこれでどういうふうに進めていくんだろう、と戸惑ったのも確かです。

ではこのシリーズを採用することに反対する先生もいたのでは?

佐久間:

いえいえ、新しい教科書を使うことに校内からは何も反対意見が出なかったんですよ(笑)。これは、サマーコースなど短期クラスでいろいろな教科書を使っていて、本校の教師が複数の教科書に慣れていたことも関係があると思います。

それに採用を具体的に検討するにあたっては、クラスを担当する予定の教師とその他の希望者で、監修の嶋田和子先生のところに伺って講習を受けたんです。使い方についてお話を聞き、授業のビデオを見せていただいて、なるほどと納得できました。クラス担当以外の教師にもこの教科書は評判がよくて、自分でも使ってみたいという人がけっこういるんですよ。 実際に使い始めてからも、勉強会で1課ごとの流れや使用する教材について担当以外の教師も含めて検討するなど、学校全体で情報を共有するようにしています。

学生の反応や学習効果はどうでしょうか。

佐久間:

昨年10月に初めて半年間の初中級クラスを開いたのですが、学生がとてもよく話すようになりましたね。クラスの仲もとても良くて、最後の発表の時には自分たちでプレゼントを用意したり共同でポスターを作ったりと、いろいろ自主的な活動も出てきたんです。先日は、文化祭の出し物についての話し合いを、授業後に学生だけで開いていて驚きました。今まで教師が主導してやらせてきたことを、このクラスの学生は自分たちで進めているんです。

また、うちの学校では初級が終わった段階で、クラスによる差が出なかったか、学習者が初級修了レベルに達しているかを調べるために統一テストを行うのですが、「できる日本語」を使ったクラスはびっくりするくらい成績がよかったんです。言語学習では、知らない言葉に出合ったらそれを聞き取って意味を推測したり、日本語で何と言うか分からない単語を自分の知っている言葉で言い換えたりする応用力がとても大切ですが、この教科書を使っているうちに、いつの間にかそういう力がついていたのではないでしょうか。

教えている先生方の反応はどうでしょう。授業の準備などで大変だということはありませんか。

佐久間:

クラス内にはさまざまな国籍、バックグラウンドの学生がいて、レベルも一様ではありませんから、例えば、文法が苦手な人のために少しオリジナルの教材を作るとか、そうした対応は必要です。でもクラスや個々の学習者に対応して使い方を変えるのは、どの教科書でも同じだろうと思います。逆に絵教材などは、今までたくさん用意しなければならなかったのですが、この教科書だとその必要がないんですよね。使ってみると、写真やイラストがすごく考えられて提示されているということがよく分かります。

例えば各課の冒頭の「話してみよう」というイラストを使って少し問いかけをしてあげると、学習者がどんどん自発的に話すんです。言葉に広がりが出ると、教師も学習者もすごく楽しいですよね。ただし、学生が知っている言葉を広げていくには日本語教師の力が必要で、この教科書ではそのことを試されている感じがします。

授業風景

この学校ではクールジャパンを入り口にして来日した学生が多い。この日は「好きな日本のバンド」について発表した学生がいて、そのバンドを知っているという学習者と話が盛り上がっていた。

最後に、この教科書を使ってよかったことは何でしょうか。

佐久間:

担当した先生たちが「この教科書は楽しい」と言ってくださることが何よりです。教師が楽しくないと思っていたら、それはすぐに学習者に伝わってしまいますから。

授業風景

ほかの学習者の発表を聞いて、質問をしたり、評価をしたり。

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