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ことばの書き方(文字表記)

分類:記号の使い方

文章を書くときに 「~を」のあとに読点は付けないと習ったのですが、それを子どもたちに教える際、きちんと成り立っているルールなのか確かめようと思いましたが、資料が見当たりませんでした。「~を、」でもよいのか、教えてください。
 日本語の読点「、」は英語のカンマ「,」などと違い、明確なルールは存在しません。旧文部省が昭和二十五年の刊行物(『国語の書き表し方』)における「くぎり符号の使い方」の中で読点の使い方を示していますが、あくまでも原則的なもので、規則といえるほどはっきりしたものではありません。以下にその原則を引用します。

  「、」は、文の中で、ことばの切れ続きを明らかにしないと、誤解される恐れのあるところに用いる。

たとえば、次のような例は「、」を用いないと曖昧な文となります。

  緊急のときはいってください。
  緊急のとき、はいってください。
  緊急のときは、いってください。

そのほか対等の関係で並ぶものを書き連ねる場合や、接続詞や文の主題を提示する「は」の後、節の切れ目などに用いる傾向が見られます。

 「を」の後に読点を用いないというのは、用いてはいけないという意味ではなく、現代語では「を」が格助詞専用のひらがなであるため、特に用いなくとも誤解をされる恐れが少ないから用いる必要がないということでしょう。ただし、「を」でも誤解を与えかねない(あるいは分かりにくい)表現が存在します。

  新製品を厳選の上3名のモニターに贈与します。

この文は、読点がないと「厳選」するのが「新製品」であるのか、「3名のモニター」であるのか曖昧です。読点を付けると、次のように二通りの解釈が浮き彫りになります。

  新製品を厳選の上、3名のモニターに贈与します。
  新製品を、厳選の上3名のモニターに贈与します。

こうした場合は「を」でも読点をつけることがあります。



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