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ことばの仕組み(文法)

分類:助詞(から)

「卒業してから10年が経つ」の「から」は何助詞?
 格助詞は主に体言と他の要素との関係を示すものです。「大阪から3時間かかる」などの「から」は体言についていて「起点」という関係を示しているので、まさに格助詞の定義に当てはまるものといえます。

 ところがご質問の「卒業してから10年が経つ」は、「から」が起点を表しているという意味では先の「大阪から」の例と同様なのですが、形式に着目した場合、体言でなく用言のテ形に続いているので単純に格助詞とは言い切れません。

 接続助詞は用言につくものですが、通常は「順接」や「逆接」など句同士の論理的な関係を示す働きをします。例えば「用が済んだから帰った」における「から」は「理由」を表しているので接続助詞ということになります。しかし「卒業してから10年が経つ」はこうした論理的な関係を表しているわけではありませんから、いわゆる接続助詞の分類には入りません。

 ではどう考えるかですが、まずこの種の「から」は副助詞に属するという考え方があります。体言や用言を副詞的性質にするのが副助詞ですから、「卒業してから」を一種の副詞節と捉えれば、この「から」を副助詞と考えることができます。一方で格助詞の「から」と同じ意味である以上(「卒業から10年が経つ」の場合は「から」は格助詞です)やはりこの場合も例外的に格助詞とすべきであるという考え方もあります。

 いずれにしてもこの種の「から」は学校文法では非典型的とも言える用法のひとつであり、形を重視するか意味を重視するかによって見解は異なってきます。そしてどちらの見解もそれぞれの立場ではそれなりに妥当であるということになります。



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