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ことばの仕組み(文法)

分類:複合助辞

「にしては」と「にしても」はどう違う?
 「にしては」は「にしても」に比べ用法が限られています。すなわち「AにしてはXだ」という形は「(一般的に)AならばBだ」という前提や知識、信念があるとき、Aに対して予想されるBと異なる認識や判断Xがなされたときに用います。例えば「アメリカ人は日本語が下手だ」と思っている人が、実際に会ったアメリカ人が日本語が上手であるのを見た時などは「アメリカ人にしては日本語が上手だ」と言うわけです。

 一方「にしても」ですが、「にしては」と似た意味の用法と異なる用法があります。ご質問の「AにしてもBにしても」は「AもBも」とほぼ同様、複数のものを列挙して「そのいずれも」という意味の用法であり、「にしては」とは異なります。

 しかし、「AにしてもXだ」というような場合は「にしては」と意味的に共通する点が出てきます。この場合は「AならばBだ」という前提や知識、信念があるとき、Aに対して予想されるBではなくそれ以上のXであると判断されたときに用います。例えば「日本人は英語が下手だ」と思っている人が、実際に会った日本人が予想以上に下手な英語をしゃべっていた時は「日本人にしても、あまりにも英語が下手だ」となります。

 つまり「AにしてはXだ」のときはXが予想と異なっていた場合(典型的には予想と正反対)で、「AにしてもXだ」のときはXが予想を上回っていた場合(予想と矛盾はしないが予想以上)に用いるという違いが見られます。



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