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ことばの仕組み(文法)

分類:副詞(ひろびろ)

(1)「ひろびろ」のように濁る語と、(2)「ひらひら」のように濁らない語があるのはなぜ?
 「あまがさ」「ながぐつ」などに見られるいわゆる連濁は、もともとは二つであった語を一つの語とするためのものであるといわれています。そのため、例えば「山川」は、「山を流れる川」という意味であれば「かわ」が濁って「やまがわ」と読まれますが、「山と川」という意味であれば「かわ」は濁らず「やまかわ」と読まれます。

 では、「ひろびろ」「ひらひら」などの連用修飾語のうち、濁るものと濁らないものがあるのはなぜでしょう。

 お挙げになっている例の(1)のグループの語と(2)のグループの語とを比べたときに、ある種の異なりが感じられないでしょうか。

 (1)の語も(2)の語も、物や動きの様子を表しているという点では共通していますが、(1)が全体で物・動きの様子を表しているのに対して、(2)の語のほうは繰り返される動きの様子を、その動きに合わせて繰り返し表現しているという印象があります。これは(2)の語に、繰り返しのない、意味的な対応関係をもつ語が存在することからもおわかりいただけるかと思います。

 「カーテンがひらっと舞った」
 「風はそよとも吹かない」
 「太郎はふらっと出ていってしまった」

 また、(2)の語は、必ずしも二度だけ繰り返されるものではなく、次のようにさらに繰り返して用いることも可能です。

 「羽は、ひらひらひらと舞って、地面に落ちた」

 これらは、(1)の語には見られない特徴です。

この点から、(1)(2)の語はともに物・動きの様子を表すという意味では共通しているものの、(1)の語のほうが一語として安定しており、その意味で「雨傘」「長靴」と等しく捉えることが可能であるといえます。一方、(2)の語のほうは、語を構成している要素間の結びつきが弱いとの結論が得られます。



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