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ことばの仕組み(文法)

分類:動詞(欠く)

「欠く」と「欠かす」はどう違う?
 「欠く」と「欠かす」の違いを考えるために、「欠ける」も一緒に考えてみましょう。

 「欠かす」は使われる文脈が限定されており、「一日も欠かさずに予習した」や「毎日欠かさないで日記をつけています」のように、否定を表す「~ない」「~ず」を伴って用いられるのが普通です。ですから、「欠く」と対として捉えられるのは、「欠かす」というよりは「欠ける」のほうです。「欠く」は「AがBを欠く」という形で用いられます(「この説明は論拠を欠いている」)。「欠ける」のほうは「A(に)はBが欠ける」という形で用いられます(「この説明は論拠が欠けている」)。この例を、「欠かす」を用いて言い換えることはできません。

 「欠く」「欠ける」と「欠かす」には、その他に次のような違いも見られます。「欠かす」は、「一日も欠かすな」と命令形にすることができますが、「欠く」「欠ける」は基本的に命令形にはできません。これは「欠かす」が動作主の意志によって動作が行われるか否かを決定できるのに対して、「欠く」「欠ける」はそうでないことと関わりをもちます。「欠く」「欠ける」のほうは、「欠いている」「欠けている」の形で、動作というよりはある状態を表しています。したがって、「欠く」を「欠かない」とすることはできませんが、「欠いていない」とすることは可能でしょう。



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