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ことばの仕組み(文法)

分類:動詞(開く)

「開く」と「開ける」はどう違う?
 例えば、本は「ひらく」が使えて、「あける」では若干不自然になるのに対し、窓は「ひらく」と「あける」の両方を用いることができます。ここで、さらに「ひらく」の対義語である「とじる」、「あける」の対義語「しめる」についても同じことがいえます。すなわち本は「とじる」が使えますが、「しめる」は使えません。一方窓に対してはどちらも使うことができます。したがって、たまたま「あける」と「ひらく」のつく語が異なるというより、「ひらく/とじる」が表す行為と「あける/しめる」が表す行為との間になにか規則的な違いがあると考えられます。

 「あける」も「ひらく」も「さえぎっているものを除いて、ものが通ったり見通したりできるようにする」という意味では共通していると思われます。「窓を開ける」、「窓を開く」という行為はまさにこの意味で用いられているため、どちらも可能です。しかし「本を開く」は若干意味がずれてきていると考えられます。これは次の例が参考になります。

  孔雀が羽を開いて(閉じて)いる姿
 ×孔雀が羽を開けて(閉めて)いる姿

 「羽を開く」というのは羽を動かして広げることです。このように「ひらく」には先にあげた意味に加えて「動き」と「広がり」という意味合いが含まれます。本の場合も同様で、「表紙を取り除いて中を見られるようにする」というよりは「本を広げる」という行為に焦点が置かれるため、「あける」ではなく「ひらく」が用いられると考えることができます。



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