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学習者から「もっと話したい」と言われるのですが……

学習者からはよく「話せるようになりたい」「クラスで会話を勉強したい」という声を聞きます。教師は新しい文型を教えるごとにそれを使った会話練習を取り入れて話させているはずですが、学習者はそれを会話をしていると感じていないのはなぜなのでしょうか。また、授業とは関係のない話題でおしゃべりしすぎたと教師が感じているときに限り、「きょうはたくさん話せてよかった」と満足げに帰っていくこともあります。会話授業をするにあたり、学習者の意識と教師の意識を合わせる必要があります。


「文型ができること」は「会話ができること」ではない
文型を中心に学んでいるクラスではそれを定着させ、使いこなせるようになることがいちばんの目的となってしまうことがあります。特に初級から中級にかけて、学習項目が使えるようになるように教師は決まった文法や表現を含んだ会話練習を行います。しかし、決まった文法や表現を含んだ定型会話は学習者にとっては単なる練習であり、学習者が自分の頭で考えて発するものではありません。単にモデルとなる会話を与えるだけでなく、相手が思ってもみない反応をしたとき、それに対してどのように対処するか、会話のストラテジーについても学ぶ必要があります。会話をしているときに自分はどう行動するかという方法は1つではないはずです。その方法について、学習者と話し合い、そこで必要となる語彙や表現を学べば、それは学習者にとって意味のある学習となるのではないでしょうか。

雑談することが会話授業ではない
フリートークはこれまでの自分の能力を存分に発揮できるいい機会ですが、目的を持って行わないと、だらだらした単なるおしゃべりで終わってしまいます。まして授業の中ですから、テーマを決めて行いましょう。テーマは学習者みんなが興味を持てるものを選びます。テーマが決まったら、話し合いに入る前に、関連する語彙や表現などを学習しておきます。必要な語彙や表現をあらかじめ学んでおくことで、話し合いをスムーズに進めていくことができます。フリートークの前に簡単に自分の考えをまとめる時間をとる、テーマに関する読み物を読む、テーマに関して調べてくることを宿題にする、などしてもいいですね。フリートークに積極的に参加でき、ひいては学習者のたくさん話したという満足感につながります。


「文型ができること」「雑談をすること」は会話授業の目的ではありません。会話のストラテジーについて学んだり、テーマを決めて話したりすることによって、会話授業の本来の目的を達成しましょう。





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