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小学校で教えるということ
執筆 土屋 佳雅里(杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー)
2018年2月9日 更新
Are you ready?
2020年には新学習指導要領が全面実施となり、日本の外国語教育は大きな節目を迎えます。
その準備として、2018年4月から2年間は移行措置に入り、実質、新体制がスタートします。
今は全国いたるところで新体制に備え、カリキュラムマネジメント、指導計画、人材、評価etc...、
さまざまな課題に取り組み、調整に追われていることと思います。


「小学校という場」にふさわしい外国語教育を!
さて、新体制を目前に、頭上には解決すべき課題があり悩ましいわけですが……、ここでちょっと立ち止まり、まずは、足元を確かめませんか? 指導者が小学校の教室に入る一歩手前で、知って考えておきたいことがあります。

それは、外国語教育が「小学校という場」で行われるということです。小学校外国語教育をスムーズに進めていくためには、小学校という場にふさわしい指導や環境作り、 さらに、指導者がそれらを十分に認識して臨む姿勢が大切になります。

いわば、外国語教育のTPO(Time, Place, Occasion)です。 そこで、「小学校で教える心得×12 Tips」を筆者の経験を踏まえ、時に交えながらお伝えしてまいります。

最新記事  2018/2/9 UP!

小学校外国語教育は小学校教育(=全人教育)の1つである!

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「英語を教えなきゃ!」と意気込んでいませんか?
一番はじめに押さえておきたい大切な心得。
それは、「外国語教育は小学校教育の一環である」ことと、その学びの立ち位置です。小学校には外国語だけではない、それはバラエティ豊かで貴重な学びがあふれています。外国語教育は小学校教育にあふれる学びの1つに過ぎません。

現行の小学校学習指導要領の総則*1に以下のくだりがあります。
「学校教育において目指している全人的な生きる力を児童にはぐくんでいくために」(p.58)
児童が変化の激しいこれからの社会を生きるために、小学校での外国語の学びが、「知(確かな学力)」・「徳(豊かな心)」・「体(健やかな体)」の力を備えるバランスの取れた人(=全人)と成るための一助となる指導が求められています。



外国語教育は「ことば」の教育である

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また、外国語の学びは「ことばの学び」。
学びから得る「ことばの力」は、学校教育での全ての学習を進めていくため、さらには子どもたちが社会や人生を生きていくうえで欠かせない大切な力になります。

「ことばの力」には、「ことば」を扱う力、「ことば」を通したコミュニケーション能力、「ことば」と私たちとのつながりや「ことば」が私たちにもたらす宝物への気づきなど、あらゆるものが含まれますね。そして、日本語・英語だけではない、世界に存在する7000以上ともいわれる言語の豊かな「ことば」と、それらの背景にある言語や文化への気づきも。

外国語教育は、世界の中で生きる自分たちの存在や価値を知り、多言語多文化の世界の中で平和に共生していくことの大切さを学ぶ、とてもいいチャンスにもなります。 柔らかな思考を持つ小学校段階は、それらを学ぶのにぴったり!な時期です。

このように、外国語教育は全人教育である小学校教育の一環であること、さらに、全人教育において根幹をなすともいえる「ことば」の教育であることを忘れずに、心して指導に臨んでいきたいものですね。

*1 文部科学省(2008)『小学校学習指導要領解説 総則編』 


★次号(3月上旬更新予定)は、「Tip 2 『外国語としての視点も大切に』」です。

●著者プロフィール


土屋 佳雅里(Kagari Tsuchiya)
杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー、上智大学短期大学部(非)、早稲田大学(非)。指導者養成、各種教員研修にも携わる。小学校、大学、指導者養成といった幅広い指導を通して、よりよい日本の外国語教育を目指し、実践・研究に奮闘中。著書に『小学校はじめてセット』(執筆協力、アルク)、『教室英語ハンドブック』(共著、研究社)など 。


書籍紹介

『小学校英語活動おまかせパック』
編:アルクキッズ英語編集部 価格:26,784円(税込)


活動ですぐに使える教材や教具をまとめた便利なセットです。準備に時間をかけず、楽しく効果的な授業を展開することができます。




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