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小学校で教えるということ
執筆 土屋 佳雅里(杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー)
2018年10月2日 更新
Are you ready?
2020年には新学習指導要領が全面実施となり、日本の外国語教育は大きな節目を迎えます。
その準備として、2018年4月から2年間は移行措置に入り、実質、新体制がスタートします。
今は全国いたるところで新体制に備え、カリキュラムマネジメント、指導計画、人材、評価etc...、
さまざまな課題に取り組み、調整に追われていることと思います。


「小学校という場」にふさわしい外国語教育を!
さて、新体制を目前に、頭上には解決すべき課題があり悩ましいわけですが……、ここでちょっと立ち止まり、まずは、足元を確かめませんか? 指導者が小学校の教室に入る一歩手前で、知って考えておきたいことがあります。

それは、外国語教育が「小学校という場」で行われるということです。小学校外国語教育をスムーズに進めていくためには、小学校という場にふさわしい指導や環境作り、 さらに、指導者がそれらを十分に認識して臨む姿勢が大切になります。

いわば、外国語教育のTPO(Time, Place, Occasion)です。 そこで、「小学校で教える心得×12 Tips」を筆者の経験を踏まえ、時に交えながらお伝えしてまいります。

最新記事  2018/10/2 UP!

 いま(現代)の小学校の場で教えることを考えよう
 ~児童にも先生にも「やさしい」指導を!

「心得 × 12 Tips」は、おかげさまでTip 9となりました!
これまで、「外国語教育のTPO(Time, Place, Occasion)」の観点から話を進めていますが、前回と今回のテーマは、特に外国語教育の ″T“ (Time)にあたります。今回は前回に続き、「いま(現代)だからできる」、ICTを活用した、児童にも先生にも「やさしい」(優しい&易しい)指導を考えていきます。

さて、前回、ICTのメリットは「児童も先生も、指導や学習をより『効率よく』かつ『効果的に』行えること」と書きました。まず、「効率のよさ」は、先生に「やさしい」ですね。効率がいいと、時間的、また精神的な余裕も生まれますから。
ここで、具体的なICTの実践例を紹介します。
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使うICTは、MicrosoftのPowerPoint(PPT)。
PPTは小学校の先生方の間でもおなじみのソフトではないでしょうか。
ICT活用というと、「お金がかかる!(予算)」「使いこなすのが難しい!(スキル)」という点が悩ましいと頭に浮かびそうですが、PPTは「お金がかからず」「誰もが使えて」「使いやすく」(もちろん、個人によりますが)、先生に「やさしい」ICTのひとつです。

そして、今やPPTは「いつでも、どこでも、誰でも」使える時代になったようで……というのは、数年前から、スマホやタブレットのアプリとして、フリーでインストールできるようになりました。スマホやタブレットにアプリを入れておけば、「いつでも、どこでも」PPTによる教材を作ることができるんです。例えば、アルファベットを扱う指導で、英字やローマ字が書かれた街の看板や標識などの写真を使うクイズ形式の活動。本物(authentic)の、身近な題材を用いることで、子どもたちはより言葉の存在や必要を実感することができます。

通勤途中に、自宅から駅の間、駅から学校の間等で、英字やローマ字が書かれた看板などの写真をパチリ。それを、通勤電車の時間等を利用して、PPTに移していきます。写真も、フリーの加工アプリ(反転、コラージュ、渦巻き加工など)を利用すれば、さらに子どもたちの興味を引くものにすることもできますね。通勤の隙間時間を有効に使って、効率よく、1つの教材ができあがります。



文字の形やサイズにも配慮を

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次に、「効果的な」指導は、子どもたちに「やさしい」ですね。例えば、アルファベットの指導で、理解度を上げるために、文字をPCの書体を用いて明確に、また拡大してより文字の形を認識しやすく提示できます。

子どもたちの中には、文字を認識する力が弱い子がいます。アルファベットの書き方指導の際に、ワークシートの小さな文字ではよくわからない、電子黒板を使っての大きめと思われるような文字でもよくわからない……。その場合は、ひと文字ずつ、さらに拡大して確認できることが、認識するための助けになります。

文字が理解できるようになると、当たり前ですが、書こうとする意欲も生まれるものです。そう、この意欲、やる気。児童にも先生にも「やさしい」指導は、児童が学ぼうとする意欲、先生が前むきに指導をしようとする意欲を引き出します。意欲、やる気が何よりですね。何事も。



★次号(11月上旬更新予定)は、「Tip10 小学校の場ならではの活動や教材で、効果的な指導を!」です。

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●著者プロフィール


土屋 佳雅里(Kagari Tsuchiya)
杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー、上智大学短期大学部(非)、早稲田大学(非)。指導者養成、各種教員研修にも携わる。小学校、大学、指導者養成といった幅広い指導を通して、よりよい日本の外国語教育を目指し、実践・研究に奮闘中。著書に『小学校はじめてセット』(執筆協力、アルク)、『教室英語ハンドブック』(共著、研究社)など 。


書籍紹介

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