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小学校で教えるということ
執筆 土屋 佳雅里(杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー)
2018年3月12日 UP

外国語教育は「外国語の学びの時間」である! ―外国語としての視点も大切に―

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今日は5年生の外国語活動、『Hi, friends! 1 Lesson 8(教科)』の2回目。

″Hello! How are you? ......″
″Let’s review Lesson 8, subjects(教科). Japanese(国語), science(理科), English(外国語活動), etc.“

いつもの授業のやり取りですね ......。でも、何か気づきませんか?

「外国語」活動といいつつ、当然のように英語(Hello.)で始まり英語(Good-bye.)で終わり、また、教科名「外国語活動」は″English“と英訳されていますね。
そう、「外国語」活動とはいえ、実質は「外国語(=英語)活動」なのです。

「外国語=英語」の実情は、外国語活動では「英語を取り扱うことを原則とすること」(以下、「英語原則」)という学習指導要領上のルールからきており、以下の2つの理由が挙げられています。
 1)英語が世界で広くコミュニケーションの手段として用いられているから
 2)中学校における外国語科は英語を履修することが原則だから

あくまで「原則」なので『Hi, friends!』では英語以外の外国語(韓国語、フランス語、スワヒリ語など)も取り上げられますが、英語の割合からすると、ごくごくわずかです。



広く外国語の世界への気づきを促すように心がける

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さて、この「英語原則」は、子どもたちに何をもたらすのでしょうか?

英語面からいえば、1)2)の理由からも想像できるように、子どもたちの将来に何かしら益をもたらすでしょう。 現在、英語は国際語として揺るぎない地位にあることは確かですから。 一方、その力強さゆえに、子どもたちの中に「外国語といえば英語だよね」という図式が無意識にも出来上がってしまう恐れがあります。

事実、ほぼ英語中心の外国語活動に対しても、「『外国語活動』は英語で“English”っていうんだ」と知った時も、自ら疑問を持った児童は一人もいませんでした。

「外国語といえば英語でしょ」という考え方は、子どもたちの外国語に対する意識や世界観を狭めてしまうかもしれません。 小学生段階の物事に対する感受性が高く、頭も心も柔らかい時期に、そんなもったいない話はありません。 壮大な外国語の世界を、私たち大人が狭めてしまっている恐れがあるのです。

外国語教育(外国語活動)は、本来、外国語の豊かな学びの時間であるはず。
「英語原則」の授業でも、現場で指導する私たちが、英語だけでなく外国語としての視点も忘れず、広く外国語の世界への気づきを促すよう常に心がけ、意識を高くして授業に臨みたいものですね。



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●著者プロフィール


土屋 佳雅里(Kagari Tsuchiya)
杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー、上智大学短期大学部(非)、早稲田大学(非)。指導者養成、各種教員研修にも携わる。小学校、大学、指導者養成といった幅広い指導を通して、よりよい日本の外国語教育を目指し、実践・研究に奮闘中。著書に『小学校はじめてセット』(執筆協力、アルク)、『教室英語ハンドブック』(共著、研究社)など 。




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