HOME > 児童英語教師 > 小学校で教えるということ > Tip4 みんなが英語をやりたい! ……わけじゃない。

小学校で教えるということ
執筆 土屋 佳雅里(杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー)
2018年5月7日 UP

 みんなが英語をやりたい! ……わけじゃない。

新年度が始まり、はや1カ月。

新学習指導要領への移行期間もスタートし、新しい外国語教育を走り始めた今、どのような思いで子どもたちとむき合っていらっしゃるのでしょうか。

十年ひと昔…… 今でこそ小学校で外国語(英語)を「やる」のが当たり前になりましたが、まだなじみの薄かった当時、子どもたちの英語への反応はさまざまでした。

15年前、「総合的な学習の時間」での英語活動の頃、ある5年生と初対面したときの話です。
多目的教室で子どもたちを待っていた私。
階段下からぞろぞろと足音、ガヤガヤと話し声が聞こえ、教室の入口に顔がちらほら見えてきたので、“Hello!” と話しかけました。

イメージ すると、それまでの足音と声がピタッと止み、子どもたちはみな教室の手前で固まってしまったのです。
一瞬、何が起きたのか判断に迷いましたが、日本語で「大丈夫、中に入ってきていいよ。」と話しかけると、何かホッとした表情で、一斉に教室の中に入ってきてくれました。
後から話を聞くと、「いきなり英語だからビックリしちゃって~(笑)」だったそうです。

また、ある6年生の初回で “Hello!” と声をかけた直後、「英語なんかやりたくねーのに」という声が。
他にも、「どうして英語なんかやんなきゃなんないの? 別にやりたかないんだけど」と直球で言われこともあります。

やりたくないものはやりたくない。あぁそうだよね、と思いました。子どもって素直だなぁと。
これらの反応は、英語になじみが薄いからといいますか、自分が知らないものへの抵抗があったと思います。



英語をやりたくない子も、受け入れ見守る

今や初回の授業でも、″Hello!″ と言えば ″Hello!“ と当然のように元気に返してくれますが、その前向きな様子とは裏腹に言葉にはしないだけで、「やりたくないなぁ」という気持ちの子ももちろんいるのでしょうね。

イメージ 「やりたくない」気持ちが、やがて「やりたい」気持ちに変わることはよくあります。
英語をやりたくない気持ちを直球でぶつけてくれた子たちも、英語や活動に慣れた頃には「もっとやりたい」と言葉や態度で示すようになり、心の変容を見せてくれました。
学びへの意欲が生まれることは、指導者にとってうれしいものです。

でも、自分を顧みたら、どうしても意欲的になれず、好きになれないものってありませんか。
小中連携は大切、中学校英語へ上手くつなげていくためにも、「小学校で英語嫌いにならないように!」などと言いますが……どうでしょう?
私の場合、授業は楽しく受けてきたのですが、なぜかどうしても算数・数学が好きになれず、今でも数字は大の苦手です。

小学校で子どもたちは、いやが応でも教室の場にいなければなりません。
もし英語をやりたくない子がいたとしても、その子たちを受け入れ認め、見守っていてほしいと思います。



[小学校で教えるということ 心得×12Tips] 最新記事へ


●著者プロフィール


土屋 佳雅里(Kagari Tsuchiya)
杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー、上智大学短期大学部(非)、早稲田大学(非)。指導者養成、各種教員研修にも携わる。小学校、大学、指導者養成といった幅広い指導を通して、よりよい日本の外国語教育を目指し、実践・研究に奮闘中。著書に『小学校はじめてセット』(執筆協力、アルク)、『教室英語ハンドブック』(共著、研究社)など 。




小学校英語指導者 J-SHINE準認定資格取得準備コンプリートコース


世界の友だちにインタビュー!Friends on Earth


研修講座

メルマガ登録