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小学校で教えるということ
執筆 土屋 佳雅里(杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー)
2018年12月3日 UP

 小学校で外国語教育を行う意味は? 改めて、考えてみよう!
 -その1:AIと子どもたち

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早いもので、12月に入り、2019年の足音が近づいてきましたね。
新しい日本の英語教育の幕開け、2020年へのリーチとなる年です。そして、この連載も、おかげさまで残すところ、あと2回となりました。
今回と次回は、2019年を迎えるに当たり、小学校で外国語教育を学ぶ意味について、改めて考えていきたいと思います。

連載の第1回目(Tip 1)に、「小学校外国語教育は全人教育である小学校教育の一環であること、そして『ことば』の教育であることを忘れずに、心して指導を進めていきたいもの」と書きました。小中高(大)と続く外国語(英語)教育の流れの中で、小学校段階でやるべきふさわしい英語教育があります。

系統的にスキル指導を検討していくことも大事ですが、中学校、高校に比べ、時間や指導内容、気持ちに余裕があり、柔らかな思考をもつ小学校段階では、外国語を学ぶ意味を考えたり、学びの原動力となる意欲・やる気を培ったりという、いわば外国語(ことば)を学ぶ基礎力、基盤となる心を育みたいと考えます。これは、新学習指導要領にもくだりがありますが、未来を生きる子どもたちが、急速に進む情報化やグローバル(グローカル)化といった社会的変化が時代の予測を超えて進む世の中の波にのまれることなく、うまく乗りこなしていく強い力の一端にもなります。



英語教育の場でもAIといかにうまく付き合うかという指導が必要になる

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社会的変化は、例えば、人工知能・AI(Artificial Intelligence)の台頭です。AIは学校教育現場にも浸透してきており、小学校英語の場でも機械翻訳(Google翻訳など)を使用する場面が実際にあります。

ICT強化校である担当校では、数年前から高学年は1人1台タブレットを持ち、外国語活動でもICTを活用しています。
発表のための調べ学習等で語いの意味を調べるときや、発音を自ら確認したいときなどにGoogle翻訳を使うことは既に、自然な学習の流れになっています。
これからの子どもたちは、このようなAIと共に学習する環境が当たり前となることが予想されますから、英語教育の場でも今後はAIといかにうまく付き合うかというような指導が必要となります。担当校は現在そのための、いい実際の体感の場ともなっています。

AIは日々進化しています。
「2045年問題」では、AIの機械進歩は究極のものとなり、人間の知能を超えると予測(AIがAIを作りだすような……)されています。2045年には、今の小学校高学年の子どもたちは36歳前後。社会の主な担い手となり始めている頃でしょうか。
しかし、AIは既存のものから生み出されるものであり、既にある目的の中での処理にすぎません。

一方、人間は、人間ならではの感性を豊かに働かせながら、社会や人生をどう構築していこうかというような目的を新たに、自ら思考することができるのです。 この(これこそ究極の)違いは、AIがいかに進化しようとも、人間に追いつけない、追い越せないことを示唆するものです。
そして、人と人との関係、他者との関係性においても、AIが踏み込めない領域があります(つづく)。



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●著者プロフィール


土屋 佳雅里(Kagari Tsuchiya)
杉並区小学校英語講師、J-SHINEトレーナー、上智大学短期大学部(非)、早稲田大学(非)。指導者養成、各種教員研修にも携わる。小学校、大学、指導者養成といった幅広い指導を通して、よりよい日本の外国語教育を目指し、実践・研究に奮闘中。著書に『小学校はじめてセット』(執筆協力、アルク)、『教室英語ハンドブック』(共著、研究社)など 。




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