HOME > 翻訳 > 翻訳・通訳のトビラ > 医薬翻訳の世界(医薬翻訳者に聞く)1


医療翻訳者に聞く プロへの道のりと仕事への思い
医薬翻訳の仕事の中核は、何といっても翻訳者のスキルに掛かっている。実際に医薬翻訳者として活躍している2人の方にプロになるまでの経緯や仕事に対する思いなど、お話を伺った。

理系でなくても問題ありません。サービス業に徹する姿勢も必要です
Profile/農学部農学科を卒業後に食品会社に就職。その後夜学で3 年間学び、臨床検査技師免許を取得。検査技師として20 年間勤務した。退職後、通信教育で医薬翻訳を学びトライアル合格後、翻訳会社に登録。在宅翻訳者となって11年目。2級臨床病理技術士、1級愛玩動物飼養管理士などの資格も持つ。

臨床検査技師として20年の勤務経験を持つ田中さんは、医学知識を生かせる仕事として医薬翻訳を始め、11年目になる。翻訳の勉強は検査会社に勤務している時から化学系翻訳の通信講座を受けるなど、断続的に続けていたという。トライアルに合格したこともあったが、本業やその関係の資格試験取得に忙しく、本格的な学習を始めたのは、検査会社退職後だった。

「母親が看護師だったこともあって検査技師になり、さらに自分の経歴を生かせる仕事として医薬翻訳を始めました」

現在は4社の翻訳会社に登録し、主に2社の仕事をコンスタントに受けている。臨床試験報告書や化学分野の試験報告書、医療機器の添付文書、症例報告、社内向けの作業手順書などを手掛ける。収入が安定したのは2年目ぐらいからだ。

「フリーランスの仕事はどうしても波があるので、ときには日本翻訳連盟の翻訳祭や研究会、懇親会などに積極的に参加し、翻訳会社の方に顔を売って仕事の獲得に努めています。最近は英訳の仕事も受けています」

専門用語の多い仕事だが、「医学用語にはそれほど違和感はありません。医学文献を読むことも好きでした」。これは田中さんの強みかもしれない。

「でも、特に理系でなくても問題ありません。一番必要なのは日本語力。加えて、医薬翻訳がアカデミックな仕事だと勘違いせず、サービス業に徹することも必要です」

クライアントの要望をよく聞く。フィードバックはしっかり読み、ミスはミスと認める謙虚な対応を心掛けている。

後進へのアドバイスは、「これからは治験翻訳が増えると思えるので、そこからチャレンジしてはいかがでしょう。トライアルは一度受けたら終わりではなく、実績を積んで次のステップを受け、次の段階に進む姿勢も大事です」。

製薬メーカーに聞く 「クオリティ」と「スピード」、
違和感のない表記を求めたい
翻訳会社に聞く 医薬翻訳の現場で求められる
「CSマインド」と「専門性」
プロへの道のりと仕事への思い
田中修一さん松代雅子さん
医薬翻訳教育関係者に聞く 医薬翻訳への道を拓く
「考える力」と「書く力」


翻訳・通訳のトビラ トップへ