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医療翻訳者に聞く プロへの道のりと仕事への思い
医薬翻訳の仕事の中核は、何といっても翻訳者のスキルに掛かっている。実際に医薬翻訳者として活躍している2人の方にプロになるまでの経緯や仕事に対する思いなど、お話を伺った。

翻訳会社からのフィードバックがスキルアップにつながりました
Profile/大学は文学部英文科を卒業。40代になってから語学スクールの医療英語コースを受講し、週1回(3時間)で1年間、基礎から専門分野までを学んだ。医薬翻訳の仕事を始めて7年目。これまで英日翻訳専門だったが、最近、日英翻訳の勉強も始めている。現在、アルパ・リエゾン治験翻訳講座を受講中。

大学卒業後1年で結婚して専業主婦になった松代さんは、子どもの手が離れるのを待って塾の英語講師になったが、夫の海外転勤に伴って退職。この経験から、転勤があっても続けられる仕事として医薬翻訳に目標を定め、帰国後すぐに語学スクールの医療英語コースで1年間学ぶことにした。

「医薬翻訳は需要があると聞いていましたし、関心もありました。実はプラセボ(偽薬)の意味も知らないまま、医薬翻訳関係の会社のインターンシップの試験を受け、落とされたんです。大胆にも、何が駄目だったのか質問したところ、まず勉強だと助言されました」

スクールに週1回通い、修了後、翻訳会社のトライアルを受けて3社に合格。うち1社から仕事依頼があり、以後7年間、その会社の仕事だけを請けている。

「今でこそ仕事が楽しいと思えるようになりましたが、最初の2年間は訳し上げるのに時間がかかり、寝不足にもなって苦痛でした(笑)。ただ、翻訳会社がこまめにフィードバックを返してくださり、それがとても勉強になりました。文系出身なので最初はどうしても文学的に訳しがちでしたが、文書ごとのパターンやルール、専門用語なども教えていただき、医薬翻訳のスキルが上がりました」

仕事は論文や治験、治療ガイドライン、ジャーナルの社説など多岐にわたる。昨年は製薬会社用に心臓病の専門書を毎月1章ずつ翻訳するという大きな仕事も請けた。

「医薬翻訳で大事なことはいくつもありますが、正確であることは必須。特に数値の間違いは許されないので、何度も見直すようにしています」。何でもネットで入手できるだけに、時間を惜しまず、納得できるまで調べることがブラッシュアップにつながると言う。

製薬メーカーに聞く 「クオリティ」と「スピード」、
違和感のない表記を求めたい
翻訳会社に聞く 医薬翻訳の現場で求められる
「CSマインド」と「専門性」
プロへの道のりと仕事への思い
田中修一さん松代雅子さん
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「考える力」と「書く力」


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