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執筆・解説 辰巳友昭


つぶやき英語表現 Vol. 100
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wa - harmony
(和)
Tatsumi's Pick Up
「和の心を大切にして、相手を思いやり、そして調和の中からベストな結果を生み出す、世界の中の日本らしさをもって船長業務にあたりたいと思っています」
― 宇宙飛行士・若田光一さん

I'd like to bring to the job of captain that which characterizes Japanese culture in the global age, and that is, the spirit of wa (harmony), compassion for others, and the ability to produce the best results from peaceful cooperation.

解 説

背景
以前にも取り上げましたが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙飛行士の若田光一さんがISS(国際宇宙ステーション)の第39次船長に就任しました。今回はその若田さんによる就任の挨拶文より、日本文化に言及した一言を取り上げました。各地で国同士の利害の不一致と意地の張り合いが紛争を引き起こす中、ISSは国際協力の象徴の1つと言えます。日本人の「内向き志向」が強まっているといわれる昨今ですが、若田さんの活躍が各年代の日本人を刺激することを期待します。


表現解説
「和」は日本文化の根底にある美徳としてしばしば引き合いに出されます。これを英訳した場合、通例harmonyと訳されます。当然そのような英語一語で日本人にとっての「和」を表現しきることは不可能でしょう。ゆえに文章中では、「和」をあえてそのままwaと表記し、英語にとっての外来語であることを示すためにイタリック体にすることもあります。


harmonyとwaのどちらが適切かは文脈次第ですが、いずれにしてもさらに言葉を加えて「和」を説明することができれば安心です。「日本らしさ(that which characterizes Japanese culture)」について若田さんは「和の心(the spirit of wa)」を挙げ、「思いやり(compassion)」「調和(peaceful cooperation)」といった言葉を使ってそれを説明しました。


このように文化的な特徴や国民性を指す語は、ただ直訳するというよりは類似表現や具体例を重ねて総合的に相手に伝わるようにするのが良いでしょう。


今回抜粋した若田さんの一言は、若田さん自身の決意表明であると同時に、私たちが「和とは何ですか?(What is wa?)」「日本文化の特徴は?(What characterizes the Japanese culture?)」といった異文化間の交流でしばしば受ける質問に対する答えとして、そのまま使用できるものです。ぜひ覚えてみてください。

今回は他にいくつか難しい表現が入っているので、順番に解説します。まずはbring to the job of captain that which ~という動詞句ですが、これはもともと「bring+もの to 場所(~に~を持ち込む)」という構文が基本になっていて、その中で「もの」にあたる要素が長いために後ろに移動した、一種の倒置表現です。また、that whichというのは一言で表せばwhat、すなわち「which以下のようなもの」の意味を表します。


最後にthat is,という言い方ですが、これはthat is to sayの短縮された形で、前に述べられたことを具体的に言い換えるときの決まり文句です。


それでは起き寝るからも日本文化に関連した表現を2つご紹介します。


今回の起き寝る関連表現


We circulate a ringi, an approval document for decision-making.
(稟議書を回す)
起きてから寝るまで英語表現700』P. 100 No. 22

Boss, let's wrap up the party with "ipponjime"!
(部長、一本締めお願いします!)
起きてから寝るまで英語表現700 オフィス偏』P. 220 No. 16

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