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ことばの仕組み(文法)

分類:動詞(やる)

ペットにえさなどを与える場合、「やる」と「あげる」のどちらが適切?
 「あげる」は漢字で書くと「上げる」であることから、もともとは謙譲語であると考えられます。補助動詞としての「~あげる(「申し上げる」「差し上げる」など)」は謙譲の意を表すものです。しかし、目上の人に「これ、あげます」と言えないことから、「あげる」を謙譲語と判断することには無理があるように思います。「あげる」は丁寧語であると言ってしまえれば簡単なのですが、もともとの謙譲の意がいくらかは残っているので、それが「あげる」の使用の難しさにつながっているのだと思われます。

 「あげる」は、聞き手に属するものを対象にした場合には問題なく用いることができると思います。

  (犬を連れている人に)これ、あげてもいいですか?

 しかし、動作主が敬意を払うべき相手であり、かつ行為の対象が自分に属するような場合は、不自然さが感じられます。

  (留守中、お隣に犬を預ける人が)毎日2回餌をあげてください。

 動作主が自分であって、行為の対象が自分に属する場合は微妙なようです。

  (獣医に犬を連れていって)最近、餌をあげてもあんまり食べないんです。

 私自身は、この場合は「あげる」でなく「やる」を用いますが、「あげる」を用いる方も少なくないように思います。このような場面に「あげる」を用いる方は、「あげる」を謙譲語というよりも丁寧語として捉えているのだと思います。



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