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ことばの仕組み(文法)

分類:自動詞

「雨がふりはじまる」ではなく「ふりはじめる」と言うのはなぜ?
 動詞には大きく分けて自動詞と他動詞があります。「(雨が)降る」や「(風が)吹く」はいずれも自動詞であり、「始まる」も自動詞です。また、「始める」は「会議を始める」のように目的語(~を)をとることからも分かるように他動詞です。

 さて、雨や風は誰かが起こすものではなく自然現象ですから、基本的には自動詞で表されます。したがって何らかの自然現象が起こる時は他動詞の「始める」ではなく自動詞の「始まる」が用いられることが予想されます。そして実際に、動詞単体で表す場合は、たとえば「スコールが始まった」のように言います。ところが、複合動詞で自然現象の開始を表す場合は、ご質問にもあげられているように「始まる」ではなく他動詞の「始める」が用いられます。

 実は、本動詞としての「始める」は他動詞ですが、ほかの動詞に付ける「~はじめる」という表現は自動詞にも他動詞にも付くことができます。たとえば「転がる」は自動詞ですが、「はじまる」ではなく「はじめる」を付けて「転がり始める」ということができます。このように「~はじめる」が自動詞/他動詞の別に関係なく用いられるのは、「~はじめる」という言い方が文法的に固定して、固有の動詞というより動作や行為の始発を表す専用の文法要素となっているからであると考えられます。



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